用語(8)
スクラム
短い反復(スプリント)で開発を進める、代表的なアジャイルフレームワーク。
スクラムは、アジャイル開発を具体的に進めるための代表的な枠組みです。スプリントと呼ばれる短い期間を繰り返し、その都度動くソフトウェアを作り、振り返って改善していきます。役割・イベント・作成物が明確に定められているのが特徴です。
試験では、アジャイルという「考え方」に対し、スクラムはその「具体的フレームワーク」である点が問われます。3つの役割(プロダクトオーナー・開発者・スクラムマスター)と、スプリント、バックログという用語の対応を押さえることが頻出ポイントです。
たとえラグビーのスクラムが語源で、チーム全員が一丸となって短い周期で前進するイメージ。短距離ダッシュ(スプリント)を何本も繰り返してゴールへ近づきます。
記憶フックスクラムといえば短い反復で進める代表的アジャイルフレームワーク
スクラムチーム
プロダクトオーナー・開発者・スクラムマスターから成る、スクラムを担う組織単位。
スクラムチームは、スクラムでプロダクトを作る基本の組織単位で、プロダクトオーナー・開発者・スクラムマスターの3つの役割で構成されます。上下関係で指示するのではなく、自分たちで進め方を決める自己管理型のチームである点が特徴です。
試験では、スクラムチームを構成する3役割の組み合わせが問われます。少人数で、互いに協力して1つのプロダクトに責任を持つこと、外部からの細かい指示ではなくチーム自身が判断して動くことを押さえましょう。
たとえ小さな料理店の厨房チームのようなもの。メニューを決める人、実際に料理する人、調理がうまく回るよう支える人が一丸となって店を切り盛りします。
記憶フックスクラムチームといえばPO・開発者・スクラムマスターの3役割からなる自己管理チーム
プロダクトオーナー
プロダクトの価値最大化に責任を持ち、バックログの優先順位を決める役割。
プロダクトオーナー(PO)は、作る製品の価値を最大化することに責任を持つ役割です。利用者や関係者の要望を取りまとめ、プロダクトバックログの内容と優先順位を決定します。「何を・どの順で作るか」を決める人です。
試験では、開発者(どう作るか)やスクラムマスター(プロセスを支援)との役割の違いが問われます。POはビジネス価値の視点から優先度を判断し、バックログを管理する唯一の責任者である点が頻出です。
たとえレストランのオーナー兼メニュー責任者のような立場。「どの料理を、どの順番でお客に出すか」を決め、店の売れ行き(価値)に責任を負います。
記憶フックプロダクトオーナーといえばバックログの優先順位を決め価値に責任を持つ人
開発者
スプリントで実際にプロダクトを設計・実装・テストする役割。
開発者は、スクラムチームの中で実際にプロダクトを作る役割です。スプリントで取り組む作業を計画し、設計・実装・テストを行って、各スプリントで動くソフトウェア(成果物)を仕上げます。複数名で構成されるのが一般的です。
試験では、「どう作るか」を担うのが開発者である点が問われます。何を作るかを決めるプロダクトオーナーや、進め方を支援するスクラムマスターとは役割が異なります。開発者自身がスプリント内の作業の進め方を決める点も特徴です。
たとえ実際に厨房で料理を作る調理スタッフのようなもの。メニュー(要求)を受け取り、決められた営業時間(スプリント)の中で料理を完成させて提供します。
記憶フック開発者といえばスプリントで実際に作る(設計・実装・テスト)役割
スクラムマスター
スクラムが円滑に進むよう支援し、障害を取り除く役割。
スクラムマスターは、スクラムが正しく円滑に進むように支援する役割です。チームが抱える障害(作業を妨げる問題)を取り除き、スクラムのやり方を周囲に浸透させ、チームの自己管理を助けます。
試験では、スクラムマスターが指示・命令する管理者ではなく、奉仕型(サーバントリーダー)の支援役である点が問われます。プロダクトの内容に責任を持つプロダクトオーナーや、実装を担う開発者とは異なり、プロセスの円滑化に責任を持つ点を押さえましょう。
たとえスポーツチームのコーチや世話役のような存在。自分が試合に出て点を取るのではなく、選手が実力を発揮できるよう環境を整え、障害を取り除きます。
記憶フックスクラムマスターといえば障害を取り除きスクラムを円滑にする支援役
スプリント
スクラムで開発を繰り返す、一定の短い期間(反復の時間枠)。
スプリントは、スクラムにおいて開発を繰り返す一定の短い期間(時間枠)で、通常は1〜4週間程度に固定されます。各スプリントの終わりには、動作するソフトウェア(成果物)を仕上げることを目指します。
試験では、スプリントが「期間を固定した反復の単位」である点が問われます。期間を延ばさず一定に保つこと、スプリントごとに計画・開発・確認・振り返りを行うこと、その中で開発者が作業を進める枠組みである点を押さえましょう。
たとえ雑誌の「毎月の締切」のようなもの。1か月という決まった期間ごとに必ず一冊仕上げて出す、というリズムを繰り返して制作を進めます。
記憶フックスプリントといえばスクラムの反復1回分の固定された短い期間
プロダクトバックログ
プロダクトに必要な要求・機能を優先順位付けして並べた一覧。
プロダクトバックログは、プロダクトに必要な要求・機能・改善などを、優先順位を付けて並べた一覧です。プロダクトオーナーが管理し、状況に応じて項目の追加・並べ替えを行います。スクラムで「これから作るものの全体リスト」にあたります。
試験では、プロダクト全体に対する要求一覧であり、優先度はプロダクトオーナーが決める点が問われます。次に学ぶスプリントバックログ(あるスプリント内の作業一覧)との違い、すなわち「全体」か「1スプリント分」かの区別が頻出ポイントです。
たとえお店の「やりたいこと全部リスト」。新メニュー案や改善案をすべて書き出し、人気が出そうなものから順に上へ並べ替えていく台帳のようなものです。
記憶フックプロダクトバックログといえばプロダクト全体の要求を優先順位付けした一覧
スプリントバックログ
プロダクトバックログから選び、そのスプリントで行う作業の一覧。
スプリントバックログは、プロダクトバックログの中から今回のスプリントで取り組む項目を選び出し、それを実現するための具体的な作業に分けた一覧です。スプリント計画で作られ、主に開発者が管理します。
試験では、プロダクトバックログ(全体の要求一覧)から「1スプリント分」を取り出したものがスプリントバックログである、という関係が問われます。名前が似ているため、対象範囲(全体か1スプリントか)と管理者(POか開発者か)の違いを区別して覚えましょう。
たとえ「やりたいこと全部リスト」から、今月の営業で実際に出す料理だけを抜き出した「今月の仕込み表」のようなもの。全体の一部を今回分として切り出します。
記憶フックスプリントバックログといえばプロダクトバックログから選んだ1スプリント分の作業一覧