用語(5)
ISO
工業・技術分野の国際規格を幅広く策定する国際標準化機構。
ISO(国際標準化機構)は、電気・電子分野を除く工業製品やマネジメントシステムなど、幅広い分野の国際規格を策定する団体です。スイスのジュネーブに本部があり、各国の標準化団体が加盟しています。
品質マネジメントのISO 9000シリーズや環境マネジメントのISO 14000シリーズなど、番号付きの規格を多数発行しており、これらは各国の標準化機関の合意に基づく公的な国際標準(デジュレスタンダード)の代表例です。試験では、ISOが国際標準を定める中核団体であること、後続ユニットで学ぶISO 9000などの発行元であることが問われます。電気分野を扱うIECとの守備範囲の違いも押さえましょう。
たとえ世界各国の代表が集まって『これを世界共通のルールにしよう』と取り決める国際会議のような団体です。決まったルールには番号(ISO 9001など)が付けられ、世界中で共通の物差しになります。
記憶フックISOといえば工業分野全般の国際標準化機構
IEC
電気・電子技術分野の国際規格を策定する国際電気標準会議。
IEC(国際電気標準会議)は、電気・電子分野に特化して国際規格を策定する団体です。ISOが工業分野全般を扱うのに対し、IECは電気・電子という専門領域を担当し、両者で国際標準の守備範囲を分担しています。
情報技術のように電気・電子と工業の両分野にまたがる規格では、ISOとIECが共同で『ISO/IEC』規格を発行します。情報セキュリティのISO/IEC 27000シリーズなどが代表例です。ISOと同じく各国の合意に基づく公的な国際標準を定める点が特徴です。試験では、IECが電気・電子分野の国際団体であること、ISOと共同規格を出す点が問われます。
たとえISOが『工業全般』という大きな国の標準を担当するなら、IECは『電気・電子』という専門の国を担当する隣国のような存在。両国にまたがる話題は合同会議(ISO/IEC)で決めます。
記憶フックIECといえば電気・電子分野の国際標準化団体
IEEE
電気・電子・情報通信分野の標準規格を策定する米国電気電子学会。
IEEE(アイトリプルイー、米国電気電子学会)は、電気・電子・情報通信分野の技術者による学会で、その分野の標準規格を数多く策定しています。とくに有線LANのIEEE 802.3(イーサネット)や無線LANのIEEE 802.11が有名です。
ISOやIECが各国の合意に基づく公的な国際標準化団体であるのに対し、IEEEは学会・業界が中心となって規格を定める団体であり、その成果は業界で広く使われる『フォーラム標準(団体標準)』に位置づけられます。試験では、LAN規格の発行元がIEEEであること、IEEE 802シリーズの番号が問われやすいので押さえましょう。
たとえその道のプロが集まる『専門家協会』が、現場で使いやすいように細かい規格を決めるイメージ。LANケーブルや無線Wi-Fiの『型番ルール』はこの協会が定めています。
記憶フックIEEEといえばLAN規格(802シリーズ)を定める電気電子学会
W3C
HTMLやCSSなどWeb技術の標準を策定する国際的な団体。
W3C(ワールドワイドウェブコンソーシアム)は、Webページの記述に使うHTMLやCSS、XMLなど、Web技術全般の標準を策定する団体です。Webを誰もが同じように使えるよう、ブラウザやサイトが従うべき仕様を勧告(Recommendation)として公開しています。
W3Cは特定分野の関係者が集まって定める『フォーラム標準』の代表例で、IEEEと同じく公的機関が制定する標準ではなく団体標準にあたります。試験では、W3CがWeb技術(HTML/CSSなど)の標準化団体であること、IEEEやISOとの守備範囲の違いが問われます。
たとえ世界中のWebサイトとブラウザが『同じ言葉(HTML)』で会話できるよう、共通の文法書を作って配る編集委員会のような団体です。
記憶フックW3CといえばWeb技術(HTML/CSS)の標準化団体
JIS
日本国内の工業・データ分野の国家規格である日本産業規格。
JIS(日本産業規格)は、日本国内における鉱工業品やデータ、サービスなどの標準を定めた国家規格です。製品の寸法や品質、文字コードなどを統一し、国内での互換性や品質を確保します。以前は日本工業規格と呼ばれていましたが、2019年に対象拡大とともに日本産業規格へ改称されました。
JISは国際規格との整合が図られており、ISOやISO/IECの規格を国内向けに取り入れたものはJIS Q(マネジメントシステム分野)などの部門記号を付けて発行されます。試験では、JISが日本の国家標準であること、ISOなど国際団体と対応関係にあることが問われます。下図は、5団体を『公的な標準(デジュレ)か団体・フォーラム標準か』と『国際か国内か』の2つの観点で整理したものです。本ユニットの分類を確認しておきましょう。
たとえ世界共通ルール(ISO)を参考に、日本国内向けにアレンジした『日本の公式ルールブック』。文房具のサイズや文字コードがそろっているのは、このルールのおかげです。
記憶フックJISといえば日本の国家規格(日本産業規格)