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システム化計画の構成要素

低頻約 18 分システム化計画

概要

本ユニットでは、システム化を始める前に作る「システム化計画」の中身を学びます。全体の進め方を定める企画プロセスを起点に、適用範囲・スケジュール・体制・費用対効果・リスク分析という各計画要素を順に押さえ、「何を・いつ・誰が・いくらで・何が危ういか」を整理してシステム化計画の目的を理解します。

用語6

企画プロセス

システム化の構想から計画立案までの進め方を定める上流の工程。

企画プロセスは、システムを作ると決める前段階で「どんなシステムを、なぜ作るか」を構想し、システム化計画としてまとめるまでの一連の進め方です。経営課題やニーズの分析から、対象範囲・効果・体制などを検討し、計画書として整理します。 共通フレームでは「企画→要件定義→開発→運用→保守」という流れの最上流に位置づけられ、ここで方向性を誤ると後工程すべてに影響します。試験では、開発そのものではなく開発の「前」に行う構想・計画段階であること、適用範囲やスケジュールなど他の計画要素を内包する枠組みであることが問われます。

たとえ旅行を予約する前に「どこへ何の目的で行くか」を考え、行き先・日程・予算・同行者を旅行計画書にまとめる準備段階のようなものです。

記憶フック企画プロセスといえばシステム化計画をまとめる最上流の進め方

企画プロセス

要件定義

開発

運用

保守

適用範囲

システム化の対象とする業務・機能などの範囲(スコープ)。

適用範囲は、計画するシステムが「どこまでを対象にするか」を定めたものです。対象とする業務、部門、機能、利用者などの境界を明確にし、何を含み何を含まないかをはっきりさせます。 範囲が定まらないと、スケジュールも費用も体制も見積もれません。そのため企画プロセスの早い段階で確定すべき前提になります。試験では、適用範囲が他の計画要素(時間・体制・費用)の土台になること、範囲を曖昧にすると見積もりが崩れることを押さえておきましょう。

たとえ引っ越しで「運ぶのは家具と本だけ、家電は処分」と決めるようなもの。対象をはっきりさせて初めて、費用や日程の見積もりができます。

記憶フック適用範囲といえばシステム化の対象を区切るスコープ

スケジュール

システム化を進める各工程の時期や期間を定めた計画。

スケジュールは、システム化の各工程を「いつ・どれくらいの期間で」行うかを時間軸で計画したものです。要件定義・開発・テスト・移行・稼働開始などの予定時期やマイルストーンを並べます。 適用範囲が決まって初めて、必要な作業量と期間を見積もれます。試験では、無理な日程が品質低下や手戻りを招くこと、計画段階で現実的な時間配分を決めておく要素であることが問われます。範囲の次に決める「いつ」の計画だと位置づけて覚えましょう。

たとえイベントの準備で「3か月前に会場予約、1か月前に告知、当日リハーサル」と日程表を組むようなもの。やることを時間軸に並べます。

記憶フックスケジュールといえば各工程の時期と期間を決める「いつ」の計画

体制

システム化を推進する組織・役割分担・関係者の構成。

体制は、システム化を「誰が」進めるかを定めた推進組織の構成です。プロジェクトの責任者や担当部門、利用部門、外部ベンダーなど、関係者の役割と分担を明確にします。 範囲と期間が決まっても、それを実行する人と組織がいなければ計画は動きません。試験では、体制が計画を実行する主体(誰が)を表す要素であること、責任の所在や役割分担を明確にする意味があることが問われます。スケジュール(いつ)の次に決める「誰が」の計画と整理しておきましょう。

たとえ学園祭で「実行委員長は誰、会計は誰、当日の受付は誰」と役割を割り振るようなもの。やる内容ではなく、やる人の布陣を決めます。

記憶フック体制といえばシステム化を推進する「誰が」の組織と役割分担

費用対効果

投じる費用に対して得られる効果の大きさを比べた評価。

費用対効果は、システム化にかかる費用と、それによって得られる効果(コスト削減・業務効率化・売上増など)を比較し、投資が見合うかを評価する考え方です。効果には金額で測れるものと測りにくいものがあります。 範囲・時間・体制が見えて初めて費用を見積もれ、効果と突き合わせて計画の妥当性を判断します。試験では、費用対効果が投資判断の根拠になること、効果が費用を上回ることが計画承認の目安になることが問われます。「いくらで何を得るか」を評価する要素だと覚えましょう。

たとえ家電を買うとき「3万円の食洗機で毎日30分の家事が浮く」と、値段と得られる時短を天秤にかけて買うか決めるようなものです。

記憶フック費用対効果といえば費用と効果を天秤にかける投資判断

費用(投資額)

比較・評価

効果(削減・増収)

投資判断

リスク分析

計画の遂行を脅かす不確実要因を洗い出し評価すること。

リスク分析は、システム化計画を進めるうえで起こりうる問題(予算超過・納期遅延・要員不足・技術的な失敗など)を事前に洗い出し、発生の可能性と影響の大きさを評価することです。 範囲・時間・体制・費用といった計画全体を見渡したうえで、「何が危ういか」を見極める締めの要素になります。試験では、リスクを計画段階で先に把握し対策を準備しておく意義、可能性と影響度の両面で評価する考え方が問われます。計画立案フローの最後に置かれる要素だと整理しておきましょう。

たとえ旅行前に「台風で欠航するかも」「予算が足りなくなるかも」と起こりうるトラブルを書き出し、保険や予備費で備えておくようなものです。

記憶フックリスク分析といえば計画を脅かす不確実要因の洗い出しと評価

まとめ

要点

  • 企画プロセスはシステム化計画をまとめる最上流の進め方で、他の計画要素すべてを内包する枠組み。
  • 計画要素は「適用範囲(何を)→スケジュール(いつ)→体制(誰が)→費用対効果(いくらで)→リスク分析(何が危ういか)」の流れで整理できる。
  • 適用範囲は他要素(時間・体制・費用)の前提となる土台で、最初に確定すべき。
  • 費用対効果は費用と効果を比較する投資判断の根拠で、効果が費用を上回ることが計画承認の目安。
  • リスク分析は計画全体を見渡し、潜在的な危険を発生可能性と影響度で評価する締めの要素。

記憶フック一覧

  • 企画プロセス: 企画プロセスといえばシステム化計画をまとめる最上流の進め方
  • 適用範囲: 適用範囲といえばシステム化の対象を区切るスコープ
  • スケジュール: スケジュールといえば各工程の時期と期間を決める「いつ」の計画
  • 体制: 体制といえばシステム化を推進する「誰が」の組織と役割分担
  • 費用対効果: 費用対効果といえば費用と効果を天秤にかける投資判断
  • リスク分析: リスク分析といえば計画を脅かす不確実要因の洗い出しと評価

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。