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式・代入・注釈

標準約 16 分アルゴリズムとプログラミング

概要

本ユニットでは、プログラム本体を組み立てる最小の部品である式・演算子・条件式・代入・注釈を学びます。値を計算する式と、それを変数へ格納する代入は処理の土台であり、条件式は前ユニットで学んだ選択・繰返しの判定に直結します。擬似言語を読み解くうえで欠かせない頻出分野です。

用語5

値・変数・演算子を組み合わせ、計算して一つの値を求める記述。

式とは、数値や変数を演算子でつないで「ある一つの値を導き出す」記述のことです。例えば「3 + 5」や「price × 1.1」は計算すると一つの値になり、これが式です。 プログラムは式を評価(計算)してその結果を使って動きます。式は計算されると必ず一つの値になる点がポイントで、後で学ぶ「代入」や「条件式」もすべて式を土台にしています。試験では、式を評価した結果がどうなるか(演算の順序を含む)を読み取れることが問われます。

たとえ材料(値)を調理器具(演算子)で処理して一皿の料理(値)に仕上げるレシピの一行のようなもの。最終的に必ず一つの結果が出来上がります。

記憶フック式といえば計算して一つの値になる記述

演算子

計算や比較などの操作を表す記号。式を組み立てる部品。

演算子は、足し算や掛け算、比較などの操作を表す記号です。代表的には、四則演算などを行う算術演算子(+ - × ÷)、大小や等しさを調べる比較(関係)演算子(< > = など)、かつ・または・でないを表す論理演算子(AND・OR・NOT)があります。 演算子には計算する順番(優先順位)があり、掛け算・割り算は足し算・引き算より先に計算されます。試験では、種類の区別と、優先順位を踏まえて式の結果を正しく求められるかが問われます。比較・論理演算子は次の条件式を作る土台になります。

たとえ工具箱の中の道具のようなもの。「足す」ハンマー、「比べる」ものさし、「かつ・または」のスイッチなど、用途ごとに使い分けて式を組み立てます。

記憶フック演算子といえば算術・比較・論理の操作記号

演算子

算術演算子(+ - × ÷)

比較(関係)演算子(< > =)

論理演算子(AND OR NOT)

条件式

真・偽(True/False)を判定する、比較・論理演算を使った式。

条件式は、ある条件が成り立つか(真)成り立たないか(偽)を判定する式です。「x > 10」「age = 20」のように比較演算子を使い、結果は必ず真・偽(True/False)のどちらかになります。複数の条件を AND・OR でつないで組み合わせることもできます。 ここで比較に使う「=」は『左右が等しいか』を調べる比較演算子で、後の代入(値を格納する操作)とは役割が異なります。前ユニットで学んだ選択(if)や繰返し(while)は、この条件式の真偽で次の動きを決めます。試験での出題が非常に多い重要概念で、AND・OR を含む式が真になるか偽になるかを正しく追えることがポイントです。

たとえ「気温は25度以上か?」というYES/NOで答えられる質問のようなもの。答えは必ず「はい(真)」か「いいえ(偽)」のどちらかになり、その答えで次の行動が分かれます。

記憶フック条件式といえば真か偽かを判定する式

条件式を評価

真(True)か?

真のときの処理へ

偽のときの処理へ

代入

式を評価した結果(値)を変数に格納する操作。

代入は、式を計算した結果の値を変数(値を入れておく箱)に格納する操作です。IPA の擬似言語では矢印を使い「x ← 5」「total ← price × n」のように、右側の値を左側の変数へ入れます。 「x ← x + 1」は『今の x に1を足した値を、改めて x に入れ直す』という意味です。右辺の式をまず評価し、その結果を左辺の変数へ格納する、という順序が要点です。なお C 言語や Java など一部の言語では代入に「=」を使いますが、本擬似言語では代入は「←」、等しさの比較は「=」と区別します。試験では、代入を順に追って変数の値がどう変化するかを正しく追跡できることが問われます。

たとえラベル付きの箱に物を入れ替える作業のようなもの。「x」という箱の中身を捨てて、新しく計算した値を入れ直します。前の中身は上書きされて消えます。

記憶フック代入といえば値を変数に格納する操作(←)

注釈

プログラムの説明を書き添える、実行されないメモ書き。

注釈(コメント)は、プログラムの中に書く人間向けの説明文です。「この処理は合計を求める」といった補足を添えることで、後から読む人がコードを理解しやすくなります。 注釈はコンピュータには無視され、プログラムの動作には一切影響しない点が最大の特徴です。実行されないので、書いても処理は変わりません。試験では、注釈が実行対象ではないこと、可読性(読みやすさ)を高めるための補助的な要素であることが問われます。擬似言語では「/* */」や行頭記号などで示されます。

たとえ料理レシピの余白に書いた「※焦げやすいので注意」というメモのようなもの。料理そのものには影響しませんが、作る人の理解を助けてくれます。

記憶フック注釈といえば実行されない説明用のメモ書き

まとめ

要点

  • 式は値・変数・演算子の組合せで、評価(計算)すると必ず一つの値になる、プログラムの最小部品である。
  • 演算子には算術・比較(関係)・論理の3種類があり、計算には優先順位(掛け算・割り算が先)がある。
  • 条件式は比較・論理演算で真・偽(True/False)を判定する式で、選択(if)や繰返し(while)の判定に使われる頻出概念。
  • 代入は右辺の式を評価し、その値を左辺の変数へ「←」で格納する操作で、x ← x + 1 のように自分自身を更新できる(比較の「=」とは別)。
  • 注釈(コメント)は実行されず動作に影響しない、可読性を高めるための説明用メモである。

記憶フック一覧

  • 式: 式といえば計算して一つの値になる記述
  • 演算子: 演算子といえば算術・比較・論理の操作記号
  • 条件式: 条件式といえば真か偽かを判定する式
  • 代入: 代入といえば値を変数に格納する操作(←)
  • 注釈: 注釈といえば実行されない説明用のメモ書き

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。