← 教科書一覧へ ライブラリ・API と低コード開発 低頻 約 16 分 プログラム言語
概要 本ユニットでは、プログラムをゼロから書かず「既存資産を再利用して組み立てる」考え方を学びます。再利用部品のライブラリ、呼び出しの取り決めの API、Web 経由で連携する WebAPI、コードを極力書かないローコード・ノーコード開発を押さえます。各用語の意味の区別が問われます。
用語(5) ライブラリ よく使う機能を再利用できる部品としてまとめたプログラムの集合。
ライブラリは、画面表示や計算、暗号化など「よく使う処理」をあらかじめ部品(関数やモジュール)として用意し、まとめたものです。自分のプログラムからこれらを呼び出して使えば、同じ処理を一から書かずに済み、開発が速く・品質も安定します。
再利用の考え方の最も基本となる入口です。試験では、ライブラリが「再利用可能な部品の集まり」であること、自作せず既存資産を活用して開発効率を高める仕組みである点が問われます。後述の API は、このライブラリの機能を呼び出すための取り決めにあたります。
たとえ 料理で言えば、だしの素や合わせ調味料のように「すぐ使える出来合いのパーツ」を集めた棚のようなもの。毎回ゼロから作らず、必要なものを取り出して使えます。
記憶フック ライブラリといえば再利用できるプログラム部品の集まり
API ソフトウェアの機能を外部から呼び出すための取り決め(インタフェース)。
API(Application Programming Interface)は、あるソフトウェアの機能を別のプログラムから利用するための「呼び出し方の取り決め」です。中身の仕組みを知らなくても、決められた手順で命令を渡せば結果が返ってきます。
ライブラリやサービスを「使うための窓口」と考えると分かりやすく、内部の作りを隠して必要な機能だけを提供する点が利点です。試験では、API が機能を呼び出すためのインタフェース(取り決め)であること、これにより異なるソフトウェア同士を連携・再利用できる点が問われます。
たとえ レストランのメニューと注文の仕組みに似ています。客は厨房の作り方を知らなくても、メニュー通りに注文すれば料理が出てきます。この「注文の決まりごと」が API です。
記憶フック APIといえば機能を呼び出すための取り決め(窓口)
WebAPI API をインターネット経由(HTTP 等)で公開・利用できる形にしたもの。
WebAPI は、API を Web(インターネット)経由で呼び出せるようにした仕組みです。HTTP などの通信を使い、URL に対してリクエストを送ると、地図・天気・決済などの機能やデータが応答として返ってきます。
手元のライブラリではなく「外部のサービス」を部品として利用できるのが特徴で、複数のサービスを組み合わせて新しいアプリを作る(マッシュアップ)基盤になります。試験では、WebAPI が API を Web 上で公開・連携する形態であること、外部サービスとの機能連携を実現する点が問われます。
たとえ 出前の注文に似ています。自分の台所(手元の部品)ではなく、電話やアプリで外のお店(外部サービス)に注文を出すと料理が届く。その「ネット越しの注文窓口」が WebAPI です。
記憶フック WebAPIといえばAPIをWeb経由で公開・利用する仕組み
ローコード コードの記述を最小限にし、画面操作中心でアプリを開発する手法。
ローコード(low-code)は、部品を画面上で組み合わせる視覚的な操作を中心に、必要な部分だけ少しのコードを書いてアプリを開発する手法です。専門的なプログラミングを減らせるため、開発を速く進められます。
「少し(low)はコードを書く」点がポイントで、まったく書かないノーコードとは程度の違いがあります。試験では、ローコードが開発の生産性を高める近年の手法であること、必要に応じてコードで細かな拡張ができる点(ノーコードとの違い)が問われます。
たとえ プラモデルを組み立てるとき、ほとんどは用意された部品を組むだけで、こだわる箇所だけ自分で塗装や改造を加えるようなもの。基本は出来合い、要所だけ手を入れます。
記憶フック ローコードといえばコードを少しだけ書く開発
ノーコード コードを書かず画面操作だけでアプリを開発する手法。
ノーコード(no-code)は、プログラムコードをまったく書かず、部品の配置やマウス操作・設定だけでアプリを作る手法です。プログラミングの知識がない人でも開発でき、業務担当者が自分で簡単なアプリを作れるのが利点です。
ローコードとの対で「コードを書かない究極形」と位置づけられます。手軽な反面、用意された機能の範囲を超える複雑な処理や細かな拡張は難しいという制約があります。試験では、コードを書かない点でローコードと区別できること、誰でも開発に参加しやすくする手法である点が問われます。
たとえ ブロック玩具を、説明書どおりにはめ込むだけで作品を完成させるようなもの。道具(コード)を一切使わず、手で組むだけで形になります。
記憶フック ノーコードといえばコードを書かない開発
まとめ 要点 ライブラリは「よく使う機能をまとめた再利用部品の集合」で、自作せず既存資産を活用して開発を効率化する。 API は機能を呼び出すための取り決め(窓口)であり、ライブラリ→API→WebAPI と再利用の対象が手元の部品から外部サービスへ広がる。 WebAPI は API を Web(HTTP)経由で公開・利用する形態で、外部サービスとの機能連携を実現する。 ローコードは「少しコードを書く」、ノーコードは「コードを書かない」開発手法で、コード量の程度が違う。 ローコード・ノーコードは開発の生産性向上と開発者以外の参加を可能にするが、複雑な拡張には制約がある。 記憶フック一覧 ライブラリ: ライブラリといえば再利用できるプログラム部品の集まり API: APIといえば機能を呼び出すための取り決め(窓口) WebAPI: WebAPIといえばAPIをWeb経由で公開・利用する仕組み ローコード: ローコードといえばコードを少しだけ書く開発 ノーコード: ノーコードといえばコードを書かない開発 関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。