用語(6)
二重脅迫
暗号化に加え情報暴露も盾に取り、二段構えで身代金を要求する手口。
二重脅迫は、ランサムウェアの発展した攻撃手口です。従来は「データを暗号化して使えなくし、復号と引き換えに身代金を要求する」だけでしたが、二重脅迫ではその前にデータを盗み出しておきます。
そのうえで「お金を払わなければ盗んだ情報を公開する」という二つ目の脅しを加えます。これにより、バックアップから復旧できる被害者からも金銭を取ろうとします。
試験では、単なる暗号化型ランサムウェアとの違い、つまり『暗号化』と『情報暴露』の二段構えである点が問われます。バックアップだけでは防ぎきれない理由も押さえましょう。
たとえ家の鍵を勝手に替えて締め出したうえ、家の中の手紙のコピーも持ち去り「お金を払わなければ手紙をばらまく」と二重に脅すようなものです。
記憶フック二重脅迫といえば暗号化と情報暴露の二段構え
ダブルエクストーション
二重脅迫の英語名。暗号化と暴露の二重で金銭を要求する手口。
ダブルエクストーション(double extortion)は、前項の二重脅迫を英語で表した呼び名で、まったく同じ意味です。extortion は「脅し取ること・ゆすり」を表し、それが double(二重)になっている、と覚えるとよいでしょう。
日本語と英語のどちらの表記でも出題される可能性があるため、二重脅迫=ダブルエクストーションが同じ概念だと結びつけておくことが大切です。
試験では用語の言い換えとして問われやすく、「暗号化+情報暴露の二段脅迫」を指す語だと判断できれば対応できます。
たとえ同じ料理を日本語で「二重脅迫」、メニューの英語表記で「ダブルエクストーション」と書いてあるだけ。呼び名が違うだけで中身は同一です。
記憶フックダブルエクストーションといえば二重脅迫の英語名
ダークウェブ
特殊なソフトでしか閲覧できない匿名性の高い隠れたWeb領域。
ダークウェブは、通常のブラウザや検索エンジンではたどり着けず、専用のソフトウェアを使わないと閲覧できないインターネット上の領域です。発信元をたどりにくい高い匿名性が特徴です。
その匿名性ゆえに、盗み出した個人情報やクレジットカード情報の売買、不正なツールの取引など、犯罪の温床になりやすい場所です。二重脅迫で窃取した情報の公開・取引の舞台にもなります。
試験では、検索エンジンに載らず匿名性が高い点、違法な情報取引に悪用される点が問われます。一般のWeb(サーフェスウェブ)との違いを押さえましょう。
たとえ表通りの店ではなく、住所も看板もなく、合言葉と特別な入口でしか入れない地下の闇市場のような場所。普通の地図(検索)には載っていません。
記憶フックダークウェブといえば専用ソフトでしか入れない匿名の闇市場
ファイル交換ソフトウェア
利用者同士が直接ファイルを共有・交換するためのソフトウェア。
ファイル交換ソフトウェアは、サーバを介さず利用者(P2P)同士が直接ファイルをやり取りできるソフトです。音楽や動画などを手軽に共有できる一方、出所の分からないファイルが大量に流通します。
そのため、ファイルにマルウェアが仕込まれていても気づきにくく、ダウンロードした利用者の端末が感染する経路になります。著作権侵害や情報漏えいの温床にもなりやすい点に注意が必要です。
試験では、マルウェアの拡散・配布経路の一つとして問われます。素性の不確かなファイルを安易に取り込む危険性を理解しておきましょう。
たとえ見知らぬ人同士が中身を確認せずに荷物を直接手渡しでやり取りする闇のフリーマーケット。中に危険物が紛れていても誰も保証してくれません。
記憶フックファイル交換ソフトウェアといえばP2Pでマルウェアが紛れ込む拡散経路
迷惑メール
受信者の意思に反して一方的に送りつけられる迷惑な電子メール。
迷惑メールは、受け取る人の同意なく一方的に大量送信される望まないメールです。広告・宣伝のほか、マルウェアを添付したり、偽サイトへ誘導するURLを載せたりして攻撃の入口に使われます。
フィッシング詐欺やマルウェア感染のきっかけになることが多く、安易に添付ファイルを開いたりリンクをクリックしたりしないことが基本対策です。
試験では、この迷惑メールが代表的な攻撃・拡散経路として頻出します(本ユニットでも出題頻度が高い語)。送信者を装う手口やフィッシングとの関連も合わせて押さえましょう。
たとえ頼んでもいないチラシやダイレクトメールが郵便受けに大量に投げ込まれる状態。中には怪しい当選通知を装った危険な手紙も混じっています。
記憶フック迷惑メールといえば一方的に送られる攻撃の入口
スパム
迷惑メールの別称。無差別・大量に送られる迷惑なメッセージ。
スパム(spam)は、迷惑メールを指す別の呼び名で、基本的に同じものを表します。無差別かつ大量に送りつけられる点が特徴で、メールだけでなくSNSの書き込みなどに広がった呼び方をされることもあります。
迷惑メールと同様、広告目的のものから、マルウェア配布やフィッシングといった攻撃目的のものまで含まれます。
試験では、迷惑メール=スパムという言い換えを押さえておけば対応できます。どちらも『望まないのに大量送信される』という共通点を結びつけておきましょう。
たとえ「迷惑メール」と「スパム」は、同じ迷惑な大量送信物を日本語と英語(由来は缶詰の商品名)で呼び分けているだけ。中身は同じです。
記憶フックスパムといえば迷惑メールの別称