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ネットワーク・通信経路への攻撃

頻出約 21 分情報セキュリティ

概要

本ユニットでは、ネットワークや通信経路そのものを狙う攻撃を学びます。通信に割り込んで盗聴・改ざんする中間者攻撃やMITB攻撃、メールサーバを悪用する第三者中継とオープンリレー、送信元や名前解決を偽装するIPスプーフィング・DNSキャッシュポイズニング、確立済みの通信を乗っ取るセッションハイジャックを扱います。情報セキュリティは頻出分野で、各手口の違いを問う出題が多くあります。

用語7

中間者攻撃

通信する二者の間に割り込み、盗聴や改ざんを行う攻撃。

中間者攻撃(MITM:Man-In-The-Middle)は、通信している二者の間に攻撃者がこっそり入り込み、やり取りされるデータを盗み見たり書き換えたりする攻撃です。利用者とサーバの双方は、相手と直接通信しているつもりでいるため気づきにくいのが特徴です。 暗号化されていない通信や、偽のアクセスポイント・偽のサーバ証明書を使って成立します。試験では「通信に割り込んで盗聴・改ざんする」という基本概念を問う出題が中心で、対策として通信の暗号化(SSL/TLS)やサーバ認証が有効である点も押さえましょう。

たとえ手紙のやり取りを、配達人になりすました第三者が途中で開封して読み、内容をこっそり書き換えてから届けるようなものです。送り手も受け手も気づきません。

記憶フック中間者攻撃といえば通信に割り込んで盗聴・改ざん

利用者

攻撃者(中間者)

サーバ

MITB攻撃

利用者のブラウザに侵入し通信内容を改ざんする攻撃。

MITB攻撃(Man-In-The-Browser)は、マルウェアを利用者のブラウザに潜ませ、画面表示や送信データを内側から書き換える攻撃です。特にインターネットバンキングで、利用者が入力した正しい振込先を、本人に気づかれないまま攻撃者の口座へすり替える手口が知られます。 中間者攻撃が「通信経路の途中」に割り込むのに対し、MITB攻撃は「利用者のブラウザ内部」に潜む点が違いです。通信が暗号化されていても、暗号化前のブラウザ内で改ざんされるため防ぎにくく、不正検知や端末のマルウェア対策が重要になります。

たとえ通帳に振込先を書く瞬間に、肩越しではなく手元のペンに細工がされていて、書いた文字が勝手に別の口座番号に変わってしまうようなものです。

記憶フックMITB攻撃といえばブラウザ内部に潜んで改ざん

第三者中継

無関係な第三者がメールサーバを経由して送信に悪用する行為。

第三者中継(サードパーティリレー)は、本来そのメールサーバの利用者ではない無関係な第三者が、そのサーバを経由(中継)してメールを送りつける悪用行為です。攻撃者は自分の正体を隠したまま、他人のサーバから大量の迷惑メール(スパム)を送信できてしまいます。 中継を許してしまったサーバは、送信元として迷惑メールの発信源にされ、信頼を失ったりブラックリストに載ったりする被害を受けます。試験では「第三者がメールサーバを踏み台にして送信する」点と、それを許す設定状態である次のオープンリレーとの関係を押さえましょう。

たとえ誰でも自由に使える公衆の郵便ポストを、見知らぬ人が大量の悪質なチラシの投函に使い、ポストの持ち主が発信元として疑われてしまうようなものです。

記憶フック第三者中継といえば無関係な第三者がメールサーバを踏み台に

オープンリレー

誰からのメールでも無制限に中継してしまうサーバ設定状態。

オープンリレーは、メールサーバが送信者を制限せず、誰からのメールでも無条件に中継(リレー)してしまう設定状態のことです。この状態を放置すると、前述の第三者中継を許してしまい、迷惑メールの送信に悪用されます。 第三者中継が「悪用される行為」を指すのに対し、オープンリレーは「それを許してしまう原因となるサーバの状態」を指す点が違いです。対策は、自組織の利用者や正しい宛先だけに中継を限定する設定にすること(オープンリレーを禁止する設定)で、メールサーバ運用の基本とされます。

たとえ鍵をかけず誰でも入れて好きに使える共用の倉庫のような状態。善意で開放したつもりが、悪意ある人の不正利用の場になってしまいます。

記憶フックオープンリレーといえば誰でも無制限に中継してしまう設定

IPスプーフィング

送信元IPアドレスを偽装して別の機器になりすます攻撃。

IPスプーフィング(spoofing=なりすまし)は、通信パケットの送信元IPアドレスを別のものに偽装し、信頼された機器になりすます攻撃です。これにより、IPアドレスで通信相手を判断しているアクセス制限をすり抜けたり、攻撃の発信元を隠したりできます。 DoS/DDoS攻撃で発信元を隠す目的にも使われます。試験では「送信元IPアドレスを偽る」という点が頻出(本トピックでも出題頻度が高い)で、認証をIPアドレスだけに頼らないことが対策になると理解しておきましょう。

たとえ手紙の差出人欄に、自分ではなく信頼されている他人の住所と名前を勝手に書いて送り、受け取り手にその人からの手紙だと思い込ませるようなものです。

記憶フックIPスプーフィングといえば送信元IPアドレスを偽装してなりすまし

DNSキャッシュポイズニング

DNSの名前解決情報を偽り利用者を偽サイトへ誘導する攻撃。

DNSキャッシュポイズニング(DNSキャッシュ汚染)は、ドメイン名をIPアドレスに変換するDNSサーバのキャッシュに偽の対応情報を覚え込ませ、利用者を本物そっくりの偽サイトへ誘導する攻撃です。利用者は正しいURLを入力したつもりでも、偽のIPアドレスに案内されてしまいます。 偽サイトでIDやパスワードを入力させて盗む被害(フィッシングの一種)につながります。試験では「DNSの応答(名前解決)を偽る」点が頻出(本トピックでも出題頻度が高い)で、対策としてDNSSEC(応答の正当性を検証する仕組み)が挙げられることも押さえましょう。

たとえ電話帳の番号案内に偽の番号をこっそり書き加え、本物に電話したつもりの人を、そっくりに用意した偽の窓口へつないでしまうようなものです。

記憶フックDNSキャッシュポイズニングといえば名前解決を偽って偽サイトへ誘導

利用者

DNSサーバ(偽情報を記憶)

偽サイト

攻撃者

セッションハイジャック

確立済みの通信(セッション)を乗っ取り本人になりすます攻撃。

セッションハイジャックは、利用者がログインして確立した通信(セッション)を、攻撃者が乗っ取って本人になりすます攻撃です。やり取りを識別するセッションIDを盗み取ったり推測したりすることで、改めて認証を受けずにログイン済みの状態を悪用します。 通信段階の最終局面、つまり「すでにつながった通信」を狙う点が特徴です。試験では「セッションIDを奪って成りすます」という仕組みが問われ、対策としてセッションIDを推測されにくくする、通信を暗号化してIDの盗聴を防ぐ、といった点を押さえておきましょう。

たとえ会員制の店で入店済みの人のリストバンドを途中で奪い取り、その人になりすまして本人のサービスを横取りするようなものです。

記憶フックセッションハイジャックといえばセッションIDを奪って通信を乗っ取り

まとめ

要点

  • 中間者攻撃は通信経路の途中に割り込んで盗聴・改ざんし、MITB攻撃は利用者のブラウザ内部に潜んで改ざんする点が違い。
  • 第三者中継は無関係な第三者がメールサーバを踏み台に送信する悪用行為で、オープンリレー(無制限に中継する設定状態)がその原因となる。
  • IPスプーフィングは送信元IPアドレスの偽装によるなりすまし、DNSキャッシュポイズニングは名前解決情報の偽装による偽サイト誘導で、どちらも頻出。
  • セッションハイジャックは確立済みの通信をセッションIDの奪取で乗っ取り、本人になりすます攻撃。
  • 対策の基本は通信の暗号化(SSL/TLS)・サーバ認証・DNSSEC・推測されにくいセッションID管理など、偽装と盗聴を防ぐ仕組みである。

記憶フック一覧

  • 中間者攻撃: 中間者攻撃といえば通信に割り込んで盗聴・改ざん
  • MITB攻撃: MITB攻撃といえばブラウザ内部に潜んで改ざん
  • 第三者中継: 第三者中継といえば無関係な第三者がメールサーバを踏み台に
  • オープンリレー: オープンリレーといえば誰でも無制限に中継してしまう設定
  • IPスプーフィング: IPスプーフィングといえば送信元IPアドレスを偽装してなりすまし
  • DNSキャッシュポイズニング: DNSキャッシュポイズニングといえば名前解決を偽って偽サイトへ誘導
  • セッションハイジャック: セッションハイジャックといえばセッションIDを奪って通信を乗っ取り

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。