← 教科書一覧へ攻撃の準備段階 — 偵察行為
頻出約 8 分情報セキュリティ
概要
本ユニットでは、攻撃者が本格的な攻撃に取りかかる前に行う「偵察行為」を学びます。公開情報から下調べをするフットプリンティングと、稼働中のサービスを技術的に探るポートスキャンの2つを、偵察の粗から精への流れとして押さえます。攻撃の前段を知ることで、各種攻撃がどのように準備されるかを理解できます。
用語(2)
フットプリンティング
攻撃の前段として、公開情報から標的の下調べをする情報収集行為。
フットプリンティングは、攻撃者が標的を狙う前に、まず公開されている情報を集めて「足跡(footprint)」をたどるように下調べをする行為です。Webサイトやドメイン登録情報(WHOIS)、SNS、検索エンジンなど、誰でも見られる情報源から組織名・担当者・使用機器・メールアドレスなどを集めます。
特徴は、標的のシステムに直接侵入したり攻撃したりせず、外から見える情報だけを集める点です。そのため気づかれにくく、攻撃の成功率を高めるための準備になります。試験では「攻撃前の情報収集・下調べ」という位置づけと、後述のポートスキャンより前段(より粗い偵察)である点を押さえておきましょう。
たとえ空き巣が押し入る前に、表札・郵便受け・SNSの投稿などを見て「いつ留守か」「家族構成は」と外から下調べするのに似ています。家には入らず、見える情報だけ集める段階です。
記憶フックフットプリンティングといえば公開情報からの攻撃前の下調べ
ポートスキャン
標的の各ポートへ通信を試み、稼働中のサービスや弱点を探る偵察行為。
ポートスキャンは、標的のコンピュータが持つ多数の「ポート(通信の出入口)」に順番に通信を送り、どのポートが開いていてどんなサービスが動いているかを調べる行為です。開いているポートから、稼働中のサービスやその種類・バージョンが分かり、既知の弱点(脆弱性)を探る手がかりになります。
フットプリンティングが外部の公開情報を集める粗い偵察なのに対し、ポートスキャンは標的へ実際に通信を送る、より技術的で精密な偵察です。攻撃の侵入口を見つける準備にあたります。試験では「ポート(サービスの入口)が開いているかを調べる行為」であること、攻撃前の偵察に位置づくことを押さえましょう。
たとえ建物のドアや窓を一つずつノックして回り、「どこが開いているか」「中で何が動いているか」を確かめる行為に似ています。鍵の掛かっていない入口を探す下見です。
記憶フックポートスキャンといえば開いているポート(サービスの入口)を探す偵察
まとめ
要点
- 攻撃には、本格的な攻撃の前に標的を調べる「偵察行為」という準備段階がある。
- フットプリンティングは、Webやドメイン情報など公開情報から標的を下調べする粗い偵察で、標的に直接触れないため気づかれにくい。
- ポートスキャンは、標的の各ポートへ通信を送り、開いているポートや稼働サービス・弱点を探る精密で技術的な偵察である。
- 偵察は「フットプリンティング(公開情報)→ポートスキャン(技術的探索)」と、粗い段階から精密な段階へ進む。
記憶フック一覧
- フットプリンティング: フットプリンティングといえば公開情報からの攻撃前の下調べ
- ポートスキャン: ポートスキャンといえば開いているポート(サービスの入口)を探す偵察
関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。