用語(8) EDR 端末の不審な挙動を検知・記録し対処を支援する仕組み。
EDR(Endpoint Detection and Response)は、PCやサーバなどのエンドポイント(端末)の動作を常時監視し、マルウェア感染や不審な操作を検知して、記録・隔離・調査などの事後対応を支援する仕組みです。
従来のウイルス対策ソフトが「侵入を防ぐ(入口対策)」のに対し、EDRは「侵入された後に素早く気づいて対処する(事後対応)」点が特徴です。試験では、防ぐだけでなく検知と対応に重点を置く対策である点や、対象が端末(エンドポイント)である点が問われます。
たとえ 各部屋に付けた防犯カメラと警備員のようなもの。泥棒の侵入を防ぐ鍵とは別に、入られた後すぐ気づいて記録し、駆けつけて対処します。
記憶フック EDRといえば端末の不審な挙動を検知して事後対応
DLP 機密情報の外部への持ち出しや漏えいを監視・防止する仕組み。
DLP(Data Loss Prevention)は、機密情報や個人情報といった重要なデータそのものを監視し、外部への送信・コピー・持ち出しを検知して、ブロックや警告を行う仕組みです。
他の対策が「不正な人や通信」を見るのに対し、DLPは「守るべきデータの中身」に着目し、許可されていない場所へ流れようとした時点で止める点が特徴です。試験では、情報漏えい対策として「データの内容を見て持ち出しを防ぐ」仕組みである点が問われます。
たとえ 重要書類に貼った無断持ち出し防止タグのようなもの。許可なくゲートを通ろうとするとブザーが鳴り、社外への持ち出しを止めます。
記憶フック DLPといえば機密データの持ち出し・漏えいを防止
SIEM 各機器のログを集約・相関分析して脅威を検知する仕組み。
SIEM(Security Information and Event Management)は、サーバ・ネットワーク機器・各種セキュリティ製品が出力するログを一か所に集約し、相関分析することで、単独のログでは気づけない攻撃の兆候をリアルタイムに検知する仕組みです。
EDRやファイアウォールなど個々の機器が「点」で守るのに対し、SIEMは複数のログをつなぎ合わせて全体を俯瞰する上位の集約・分析の役割を担います。試験では、ログを統合管理して脅威を検知・分析する仕組みである点が問われます。
たとえ ビル全体の監視カメラ映像を一つの管理室に集めて見る警備センターのようなもの。各所の小さな異変をつなぎ合わせ、全体の異常を見抜きます。
記憶フック SIEMといえば各機器のログを集約・分析して脅威検知
検疫ネットワーク 安全性を確認するまで端末を隔離する一時的なネットワーク。
検疫ネットワーク(quarantine network)は、社内ネットワークに接続しようとする端末を、まず隔離された専用のネットワークにつなぎ、ウイルス対策やOS更新の状態を確認してから、問題がなければ社内ネットへの接続を許可する仕組みです。
セキュリティ基準を満たさない端末をそのまま社内に入れない「入口での健康診断」にあたり、感染端末の持ち込みによる被害拡大を防ぎます。試験では、接続前に安全性を検査して隔離・許可を判断する仕組みである点が問われます。
たとえ 入国時の検疫所のようなもの。到着した人をいったん隔離区域で健康チェックし、問題がなければ国内への入国を許可します。
記憶フック 検疫ネットワークといえば接続前に隔離して安全確認
DMZ 外部と内部の中間に置く緩衝地帯のネットワーク領域。
DMZ(DeMilitarized Zone:非武装地帯)は、インターネット(外部)と社内LAN(内部)の間に設ける中間のネットワーク領域です。Webサーバやメールサーバなど外部に公開する必要があるサーバを置き、ファイアウォールで内部ネットと隔てます。
外部から直接アクセスを受けるサーバをDMZに置くことで、万一そのサーバが攻撃されても、内部の重要なネットワークまで侵入が及ばないようにします。試験では、外部公開サーバを置く「外部と内部の緩衝地帯」である点が頻出で、内部LANと分離する目的が問われます。
たとえ 店舗の「受付ロビー」のようなもの。来客はロビーまでは入れますが、社員専用の事務所にはロビーを越えて勝手に入れない構造です。
記憶フック DMZといえば外部と内部の間の緩衝地帯に公開サーバ
SSL/TLS 通信を暗号化し盗聴・改ざんを防ぐ標準的なプロトコル。
SSL/TLSは、インターネット上の通信を暗号化して、盗聴・改ざん・なりすましを防ぐためのプロトコルです。現在はTLSが正式名で、SSLはその旧称ですが、まとめてSSL/TLSと呼ばれます。Webでは「https」として使われ、ブラウザの鍵マークで利用が確認できます。
暗号化に加え、サーバ証明書による通信相手の確認も行えます。試験では、通信経路を暗号化する代表的な仕組みである点や、httpsやVPNなど他技術の基盤として使われる点が頻出です。
たとえ 中身が見えない封かんされた書留郵便のようなもの。送る相手を確認したうえで封をし、途中で誰かに中を読まれたりすり替えられたりしません。
記憶フック SSL/TLSといえば通信を暗号化して盗聴・改ざん防止
VPN 公衆回線上に暗号化した仮想的な専用線を作る技術。
VPN(Virtual Private Network)は、インターネットなどの公衆回線上に暗号化された仮想的な専用線を構築し、あたかも自社専用の安全な通信路を使っているかのように通信できる技術です。
通信内容を暗号化するため、外出先や自宅から社内ネットへ安全に接続するテレワークなどで使われます。暗号化にはIPsecやSSL/TLSといった技術が用いられます。試験では、公衆回線を使いながら専用線並みの安全性を得る仕組みである点が問われます。
たとえ 公道の中に作った、自分たちだけが通れる目隠し付きの秘密のトンネルのようなもの。みんなと同じ道を使いながら、中の様子は外から見えません。
記憶フック VPNといえば公衆回線上の暗号化した仮想専用線
MDM 業務用モバイル端末を一元管理する仕組み。
MDM(Mobile Device Management)は、業務で使うスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を、管理者が一元的に管理する仕組みです。アプリの配布・制限、セキュリティ設定の強制、紛失時の遠隔ロックやデータ消去などができます。
社外に持ち出される端末の安全を管理者側でまとめて統制できる点が特徴で、特に紛失・盗難時の情報漏えい対策として有効です。試験では、モバイル端末を統一的に管理し、遠隔ロックやデータ消去を行える仕組みである点が問われます。
たとえ 社用車をまとめて管理する配車センターのようなもの。各車の設定をそろえ、盗難時には遠隔でエンジンを止めて中の荷物を守れます。
記憶フック MDMといえばモバイル端末を一元管理し遠隔ロック