用語(5)
リグレッションテスト
変更後に、それまで正常だった機能が壊れていないか確認する再テスト。
リグレッションテストは「回帰テスト」とも呼ばれ、プログラムを修正・機能追加した際に、その変更が原因で既存の正常な機能に不具合(デグレード)が生じていないかを確認するためのテストです。
変更箇所だけでなく、影響が及ぶ可能性のある周辺機能も再度テストする点が特徴です。試験では『修正によって他の部分が動かなくなる事態を防ぐためのテスト』という目的が問われます。新機能が動くかを見るのではなく、これまで通り動き続けるかを確認するテストである点を押さえましょう。
たとえ家具を一台動かした後で、他の家具や扉がちゃんと元どおり使えるか部屋全体を見て回るようなもの。直した所だけでなく周りも確認します。
記憶フックリグレッションテストといえば変更で既存機能が壊れていないか再確認
妥当性確認テスト
完成したシステムが利用者の要求を満たすか(正しいものを作ったか)を確認するテスト。
妥当性確認テスト(バリデーション)は、開発したシステムが当初の要求事項を本当に満たしているか、つまり「正しいもの(利用者が求めたもの)を作れたか」を確認するテストです。
これは「正しく作れたか(仕様どおりに動くか)」を見る検証(ベリフィケーション)と対になる概念です。試験では、妥当性確認=要求への適合(求められたものを作れたか)、検証=仕様への適合(作り方は正しかったか)という違いがよく問われます。技術的な動作確認から、発注者・利用者の視点へ移る段階に位置づけられます。
たとえ料理が注文どおりの一品になっているかを確かめる作業。「ちゃんと火が通っているか」(検証)ではなく、「そもそも頼んだ料理か」(妥当性確認)を見ます。
記憶フック妥当性確認テストといえば正しいものを作ったか(要求への適合)を確認
受入れテスト
発注者がシステムを受け入れてよいかを最終判定するテスト。
受入れテスト(acceptance test)は、開発側から納品されたシステムを、発注者・利用者が実際の業務環境で使い、要求どおりかを確認したうえで「受け入れる(検収する)」かどうかを判断する最終テストです。
開発者が行う単体・結合・システムテストとは異なり、発注者主体で行われる点が大きな特徴です。試験では『受入れテストは発注者(利用者)側が実施する』『業務が問題なく行えるかを確認して検収につなげる』という観点が頻出です。これに合格して初めて、本番環境への移行へ進みます。
たとえ注文住宅の引き渡し前に、施主が実際に家を歩いて確認する内覧のようなもの。納得して「受け取ります」と判断する最終チェックです。
記憶フック受入れテストといえば発注者がシステムを受け入れるか最終判定
利用者マニュアル
システムの操作方法や手順を利用者向けにまとめた説明文書。
利用者マニュアルは、完成したシステムを実際に使う利用者(エンドユーザ)が、操作手順や機能の使い方を理解できるようにまとめた文書です。画面操作の流れ、入力の仕方、トラブル時の対処などが記載されます。
受入れや本番運用へ円滑に引き渡すために必要な成果物で、システム本体だけでなく文書も含めて納品・運用へ渡される点がポイントです。試験では、開発者向けの設計書や運用マニュアルではなく『利用者が業務でシステムを使うための手引き』である点を区別して問われます。
たとえ新しい家電に付いてくる「取扱説明書」のようなもの。作った人ではなく使う人のために、操作の手順をやさしくまとめた一冊です。
記憶フック利用者マニュアルといえば利用者向けの操作手順をまとめた文書
移行
新システムを本番環境へ切り替え、運用を開始できる状態にする最終工程。
移行(マイグレーション)は、受入れの済んだ新システムを本番環境へ導入し、旧システムから新システムへ業務やデータを切り替えて運用を開始する最終工程です。データ移行や運用環境の整備もここに含まれます。
切替え方式には、一度に全面切替えする一斉移行と、段階的に切り替える段階移行などがあり、業務停止のリスクと手間のバランスで選びます。試験では、移行が開発プロセスの終端(運用への引渡し)に位置づけられる点、リグレッションテスト→妥当性確認→受入れ→移行という工程順が問われます。
たとえ引っ越しで、新居に荷物を運び入れて生活を始め、旧居を引き払うようなもの。準備を整えたうえで生活の拠点を新しい場所へ切り替えます。
記憶フック移行といえば新システムを本番環境へ切り替える最終工程