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開発工数の見積り

頻出約 11 分システム開発技術

概要

本ユニットでは、システム開発にどれだけの規模・工数がかかるかを事前に見積もる代表手法を学ぶ。ファンクションポイント法・類推見積法・相対見積の3つを取り上げる。見積りは予算や納期の根拠となる重要工程であり、ITパスポートでも各手法の『何を基準に見積もるか』の違いがよく問われる。

用語3

ファンクションポイント法

システムの機能の数と複雑さから開発規模を定量的に見積もる技法。

ファンクションポイント(FP)法は、開発するシステムが持つ機能(画面・帳票・データ入出力など)の数を数え、それぞれの複雑さに応じた重み付けを行って合計し、開発規模を点数で表す見積技法です。利用者から見える機能を基準にするため、プログラムの行数のように実装言語に左右されにくいのが特徴です。 試験では、FP 法が『機能の数と複雑さ』をもとに規模を算出する手法である点が問われます。プログラムのステップ数(行数)で測る方法との違いを意識しましょう。算出した FP に過去の実績(1FPあたりの工数)を掛けることで、必要な工数や期間の見積りにつなげます。

たとえ引っ越し料金を、運ぶ荷物の『品目数と大きさ』から積み上げて見積もるようなもの。部屋の広さ(行数)ではなく、運ぶ中身(機能)で値段を決める。

記憶フックファンクションポイント法といえば機能の数と複雑さで開発規模を算出

機能を洗い出す

機能ごとに複雑さで重み付け

合計してFP値を算出

工数・期間を見積り

類推見積法

過去の類似した開発事例を基準に、規模や工数を見積もる手法。

類推見積法は、これから行う開発に似た過去のプロジェクトの実績(規模・工数・期間など)を参考にして見積もる手法です。『前回の似た案件はこれくらいかかったから、今回も同程度だろう』と推定する考え方で、過去データがあれば素早く概算できるのが利点です。 試験では、類推見積法が『過去の類似事例』を根拠にする点が問われます。機能を数えて積み上げるファンクションポイント法と対比して覚えましょう。過去の実績に依存するため、似た事例が無い新規性の高い開発では精度が落ちる、という弱点も理解しておくとよいです。

たとえ新しい家を建てるとき『去年建てた同じくらいの家がこの値段だったから』と見当をつけるようなもの。過去の似た例が判断の物差しになる。

記憶フック類推見積法といえば過去の類似事例から見積もる

相対見積

ある作業を基準に、他作業の大きさを相対的な比で見積もる手法。

相対見積は、作業量を時間で直接見積もるのではなく、『基準とする作業の何倍くらいか』という相対的な大きさで見積もる手法です。アジャイル開発などで用いられ、ストーリーポイントといった単位で『この作業はあの作業の2倍』のように相対比較で規模を表します。 試験では、相対見積が『絶対的な時間ではなく、作業同士の相対的な大きさ』で見積もる点が問われます。人は『○時間』と当てるより『あれよりこれが大きい』と比べる方が判断しやすい、という考え方に基づきます。FP 法や類推見積法とは発想の異なる、比較的新しい見積りの捉え方として押さえましょう。

たとえ服のサイズを cm で正確に測らず、S・M・L のように『あの服より一回り大きい』と相対的に決めるようなもの。比べる方が手早く合意できる。

記憶フック相対見積といえば基準作業との相対的な大きさで見積もる

まとめ

要点

  • 見積りは予算・納期の根拠となる重要工程であり、本ユニットでは規模・工数を見積もる代表3手法を学ぶ。
  • ファンクションポイント法は機能の数と複雑さから規模を点数化する手法で、プログラムの行数で測る方法と区別する。
  • 類推見積法は過去の類似事例の実績を基準に見積もる手法で、似た事例が無い新規開発では精度が下がる。
  • 相対見積は絶対的な時間ではなく作業同士の相対的な大きさ(比)で見積もる、アジャイル文脈の手法である。
  • 3手法は『機能から積み上げる』『過去事例から推定する』『作業同士を比べる』と見積りの基準が異なる点が要点。

記憶フック一覧

  • ファンクションポイント法: ファンクションポイント法といえば機能の数と複雑さで開発規模を算出
  • 類推見積法: 類推見積法といえば過去の類似事例から見積もる
  • 相対見積: 相対見積といえば基準作業との相対的な大きさで見積もる

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。