← 教科書一覧へプロジェクトの体制と登場人物
頻出約 16 分プロジェクトマネジメント
概要
このユニットでは、プロジェクトを正式に立ち上げる「プロジェクト憲章」と、それを動かす登場人物(プロジェクトマネージャ・プロジェクトメンバー・ステークホルダ)、さらに関係者間の情報伝達を扱うコミュニケーションマネジメントを学ぶ。誰が責任を持ち誰が利害を持つかを固める最も基礎的な単元で、ITパスポートでも頻出する重要分野である。
用語(5)
プロジェクト憲章
プロジェクトを正式に認可し、目的・権限・概要を定める起点となる文書。
プロジェクト憲章は、プロジェクトの開始を正式に承認し、その目的・大まかな範囲・スケジュール・プロジェクトマネージャの権限などを記した立ち上げ時の文書です。経営層など上位の責任者が発行し、これによってプロジェクトが公式に始動します。
試験では、憲章がプロジェクトの「正式な立ち上げ」を宣言する起点であり、ここでマネージャに権限が与えられる点が問われます。詳細な計画書とは異なり、最初に「何のために・誰の権限で」を定める上位文書である点を押さえましょう。
たとえ新しい店を開くときの「開業許可証」のようなもの。誰が店長で、何の店を、どんな目的で始めるかを公式に認める一枚で、これがあって初めて準備が動き出します。
記憶フックプロジェクト憲章といえばプロジェクトを正式に立ち上げ権限を与える起点文書
プロジェクトマネージャ
プロジェクト全体に責任を持ち、計画・実行・管理を統括する中心人物。
プロジェクトマネージャ(PM)は、プロジェクト憲章で権限を与えられ、目標達成に向けて計画立案・進捗管理・要員や予算の調整など全体を統括する責任者です。メンバーを指揮し、ステークホルダとも調整します。
試験では、PMがプロジェクト全体の責任者であり、実作業そのものよりも計画・管理・調整を担う立場である点が問われます。後述のメンバー(実作業者)との役割の違いを明確に区別しておくことが重要です。
たとえオーケストラの指揮者のような存在。自分が楽器を演奏するのではなく、全体のテンポと調和をまとめ上げ、演奏(プロジェクト)を成功へ導きます。
記憶フックプロジェクトマネージャといえばプロジェクト全体に責任を持ち統括する中心人物
プロジェクトメンバー
マネージャの指揮の下で、割り当てられた実作業を担当する構成員。
プロジェクトメンバーは、プロジェクトマネージャの指揮下で、設計・開発・テストなど具体的な作業を実際に行う担当者です。それぞれが役割や専門に応じたタスクを受け持ち、成果物を生み出します。
試験では、メンバーが「実作業を担う構成員」であり、全体を統括するマネージャとは役割が異なる点が問われます。指揮する側(マネージャ)と作業する側(メンバー)という体制の上下関係を整理して覚えましょう。
たとえオーケストラで実際に楽器を演奏する奏者たち。指揮者(マネージャ)の合図に従い、それぞれのパートを担当して一つの曲(成果)を作り上げます。
記憶フックプロジェクトメンバーといえばマネージャの指揮下で実作業を担う構成員
ステークホルダ
プロジェクトの結果に利害や影響を持つ、すべての関係者の総称。
ステークホルダ(利害関係者)は、プロジェクトの進行や成果に利害を持ち、影響を与えたり受けたりするすべての関係者を指します。マネージャやメンバーといった内部の人だけでなく、発注者・顧客・利用者・経営層・関連部署など外部も含みます。
試験では、ステークホルダが内部の体制よりも広い概念で、利害を持つ外部関係者まで含む点が問われます。マネージャはこれらステークホルダの期待や要求を調整する役目も担う、という関係も押さえておきましょう。
たとえ結婚式に関わる人全員のようなもの。新郎新婦(中心)だけでなく、両家の親、招待客、会場スタッフなど、その式に利害や思いを持つ人すべてが関係者です。
記憶フックステークホルダといえばプロジェクトに利害を持つ全関係者(内部も外部も)
プロジェクトコミュニケーションマネジメント
関係者間で必要な情報を適切に伝達・共有するための管理活動。
プロジェクトコミュニケーションマネジメントは、ステークホルダ間で「誰に・いつ・どんな情報を・どの手段で」伝えるかを計画し、報告・会議・連絡などを通じて情報を適切に共有・管理する活動領域です。
試験では、これがマネージャ・メンバー・ステークホルダといった関係者どうしの情報伝達を扱う管理領域である点が問われます。コミュニケーション不足はプロジェクト失敗の主因になりやすいため、計画的に情報の流れを設計する重要性が狙われます。
たとえイベントの連絡係の仕事のようなもの。誰にどの連絡網で何を伝えるかをあらかじめ決めておき、関係者全員が必要な情報を取りこぼさず受け取れるよう段取りします。
記憶フックプロジェクトコミュニケーションマネジメントといえば関係者間の情報伝達を計画し管理する活動
まとめ
要点
- プロジェクト憲章はプロジェクトを正式に立ち上げる起点文書で、目的・概要を定めマネージャに権限を与える。
- プロジェクトマネージャは全体に責任を持ち計画・管理・調整を統括する中心人物、メンバーは指揮下で実作業を担う構成員という役割の違いが頻出。
- ステークホルダはプロジェクトに利害を持つ全関係者の総称で、内部(マネージャ・メンバー)より広く外部(発注者・顧客・利用者など)も含む。
- プロジェクトコミュニケーションマネジメントは関係者間で必要な情報を適切に伝達・共有するための管理活動。
- 『憲章で立ち上げ→マネージャが統括→メンバーが作業→ステークホルダと調整→コミュニケーションで情報共有』という体制の流れが理解の軸。
記憶フック一覧
- プロジェクト憲章: プロジェクト憲章といえばプロジェクトを正式に立ち上げ権限を与える起点文書
- プロジェクトマネージャ: プロジェクトマネージャといえばプロジェクト全体に責任を持ち統括する中心人物
- プロジェクトメンバー: プロジェクトメンバーといえばマネージャの指揮下で実作業を担う構成員
- ステークホルダ: ステークホルダといえばプロジェクトに利害を持つ全関係者(内部も外部も)
- プロジェクトコミュニケーションマネジメント: プロジェクトコミュニケーションマネジメントといえば関係者間の情報伝達を計画し管理する活動
関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。