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サービスデスクと利用者支援ツール

頻出約 16 分サービスマネジメントシステム

概要

本ユニットでは、利用者とサービス提供者をつなぐ単一窓口であるサービスデスクと、その対応を効率化する各種支援ツール(FAQ・チャットボット・AIOps)を学ぶ。サービスデスクはサービスマネジメントの『顔』であり、ITパスポートでも頻出のため、役割(SPOC)と支援手段の違いを正しく押さえることが重要である。

用語5

サービスデスク

利用者からの問合せや障害連絡を受け付ける、サービス提供側の一元的な窓口。

サービスデスクは、利用者がシステムの不具合や使い方の質問を連絡したときに、最初に対応する窓口です。問合せの記録、一次対応、担当部署への取次ぎを行い、利用者満足度を左右する重要な役割を担います。 試験では、インシデント管理や問題管理といった『裏側のプロセス』との違いが問われます。サービスデスクはあくまで利用者との接点(フロント)であり、復旧作業そのものを担う部署とは区別して理解しましょう。設置形態には、利用者の近くに置く『ローカル』、1か所に集約する『中央』などがあります。

たとえデパートの総合案内カウンターのようなもの。客はまずそこへ行けば、どの売り場の用件でも受け付けてもらえ、適切な担当へ案内してもらえる。

記憶フックサービスデスクといえば利用者対応の単一窓口

利用者

サービスデスク(窓口)

インシデント管理

問題管理

各担当部署

SPOC

利用者の問合せ窓口を一つに集約する『単一窓口』という原則。

SPOC は Single Point Of Contact の略で、利用者が連絡すべき窓口を一本化する考え方です。サービスデスクはこの SPOC を体現する仕組みであり、窓口が複数あって『どこに連絡すればよいか分からない』状態を避けることが目的です。 試験では、SPOC の利点を問う出題が多くあります。窓口を一元化すると、問合せ対応の重複や漏れが減り、対応状況の一元管理ができ、利用者の利便性が高まります。サービスデスクと SPOC はほぼ一体の概念ですが、SPOC は『単一窓口にするという原則』を指す点を意識しましょう。

たとえ会社の代表電話番号のようなもの。用件が何であれ、まずその一つの番号にかければよく、社内のどこへ取り次ぐかは受付側が判断してくれる。

記憶フックSPOCといえば連絡先を一本化する単一窓口の原則

FAQ

よくある質問とその回答をまとめて公開し、自己解決を促す支援ツール。

FAQ は Frequently Asked Questions の略で、利用者から頻繁に寄せられる質問と回答を一覧化したものです。利用者が窓口に問い合わせる前に自分で答えを見つけられるため、サービスデスクへの問合せ件数を減らす効果があります。 試験では、FAQ が『問合せ対応の効率化・負荷軽減』に役立つツールであることが問われます。24時間いつでも参照でき、同じ質問への繰り返し対応を防げるのが利点です。後述のチャットボットや AIOps と比べると、人が用意した固定的な情報を提供する最も基本的な支援手段にあたります。

たとえ家電製品に付いてくる『困ったときは』のページのようなもの。サポートに電話する前に、まず自分でそこを見れば多くの疑問が解決する。

記憶フックFAQといえばよくある質問集で自己解決

チャットボット

利用者の質問に自動で会話形式の応答を返すプログラム。

チャットボットは、チャット画面で利用者が入力した質問に対し、プログラムが自動で回答する仕組みです。FAQ を一歩進め、利用者が自然な言葉で問い合わせると、その内容に応じた回答を即座に返します。 試験では、チャットボットが問合せ対応の自動化・効率化を実現する支援ツールである点が問われます。人手を介さず24時間対応でき、定型的な質問をさばくことでサービスデスク要員の負荷を下げられます。近年は AI を活用したものも増えていますが、基本は『会話形式で自動応答する』ツールと理解すれば十分です。

たとえ店のウェブサイトに出てくる『ご質問はこちら』の自動応答チャット窓のようなもの。営業時間外でも話しかければすぐ返事をしてくれる。

記憶フックチャットボットといえば会話形式の自動応答

AIOps

AI を活用してIT運用の監視・分析・対応を自動化・高度化する手法。

AIOps は Artificial Intelligence for IT Operations の略で、AI(人工知能)や機械学習を運用業務に取り入れ、大量の監視データから障害の予兆を検知したり、原因分析や対応を自動化したりする手法です。 試験では、AIOps が『AI を運用に適用して効率化・高度化する』最新の概念であることが問われます。FAQ やチャットボットが利用者対応の支援であるのに対し、AIOps は運用全体(ログ監視・異常検知・障害対応など)を AI で支える、より広く発展的な取り組みである点が違いです。支援ツール群の到達点として位置づけられます。

たとえ工場の設備を見張るベテラン保全員に AI が加わったようなもの。膨大なセンサー情報から『そろそろ故障しそう』を先回りで察知し、対処まで助けてくれる。

記憶フックAIOpsといえばAIでIT運用を自動化・高度化

まとめ

要点

  • サービスデスクは利用者と提供側をつなぐ単一の窓口であり、復旧作業を担う裏側のプロセス(インシデント管理・問題管理)とは役割が異なる。
  • SPOC(単一窓口)とは連絡先を一本化する原則で、サービスデスクがこれを体現する。問合せの重複・漏れを防ぎ利用者の利便性を高める。
  • FAQ→チャットボット→AIOps の順に、固定情報の提供から会話形式の自動応答、さらに AI による運用全体の高度化へと支援手段が発展する。
  • FAQ・チャットボットはいずれもサービスデスクへの問合せ負荷を軽減し、24時間の自己解決・自動対応を可能にする。
  • AIOps は AI を運用全体に適用する発展的概念で、利用者対応に留まらず監視・異常検知・障害対応までを高度化する。

記憶フック一覧

  • サービスデスク: サービスデスクといえば利用者対応の単一窓口
  • SPOC: SPOCといえば連絡先を一本化する単一窓口の原則
  • FAQ: FAQといえばよくある質問集で自己解決
  • チャットボット: チャットボットといえば会話形式の自動応答
  • AIOps: AIOpsといえばAIでIT運用を自動化・高度化

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。