用語(7)
BI
蓄積データを分析・可視化し、経営の意思決定に役立てる手法やツールの総称。
BIはビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)の略で、企業内に蓄積された大量のデータを集計・分析・可視化し、経営判断や業務改善に活かす仕組みや考え方を指します。売上や在庫などのデータをグラフやダッシュボードで分かりやすく示し、人の意思決定を支援します。
試験では、BIが『データを意思決定に活かす側の考え方』であり、後述のデータウェアハウスやデータマイニングを支えとして成り立つ点が問われます。データそのものを貯める仕組み(DWH)や知見を掘る技術(マイニング)とは役割が異なり、それらを活用して経営に役立てる側である点を区別しましょう。
たとえ倉庫(DWH)にある大量の食材を、見やすい献立表やグラフにまとめて『今日は何を仕入れるべきか』を店長が決めやすくする参謀役のイメージ。
記憶フックBIといえば蓄積データを分析・可視化して意思決定を支援する仕組み
データウェアハウス
分析のために各システムのデータを統合・蓄積した時系列のデータベース。
データウェアハウス(DWH)は、販売・在庫・顧客などの基幹システムに散らばったデータを、分析しやすい形に整えて一元的に蓄積する大規模なデータベースです。日々のデータを時系列で貯め続け、後から多角的に集計・分析できるよう設計されています。
試験では、DWHがBIやデータマイニングの『基盤(土台)』であり、業務処理用のデータベースとは目的が異なる点が問われます。日々の取引を高速処理する通常のDBに対し、DWHは過去データを蓄積して分析するためのものである、という用途の違いを押さえましょう。
たとえ各店舗の売上伝票をすべて一か所の大きな書庫に整理して貯めておく倉庫のようなもの。あとで自由に取り出して傾向を分析できます。
記憶フックデータウェアハウスといえば分析用にデータを統合・蓄積する基盤
データマイニング
大量データから統計やAIで規則性や相関などの知見を掘り出す技術。
データマイニングは、蓄積された大量のデータを統計手法や機械学習などで分析し、人が気づきにくい規則性・相関・パターンを掘り出す技術です。『マイニング(採掘)』の名のとおり、データの山から価値ある知見を発掘するイメージです。
試験では、有名な例として『紙おむつとビールが一緒に買われやすい』といった、商品の同時購入の関係を見つける分析(相関ルールの発見)がよく挙げられます。データを貯めるDWHや可視化するBIとは異なり、隠れた関係や傾向そのものを見つけ出す中核技術である点が問われます。
たとえ大量のレシートを分析して『この商品とあの商品は一緒に買われやすい』という意外な法則を見つけ出す、データの探偵のような役割です。
記憶フックデータマイニングといえば大量データから隠れた規則性や相関を掘り出す技術
ビッグデータ
従来手法では扱いにくい、量・種類・発生速度が大きい多様なデータ。
ビッグデータは、量(Volume)が膨大で、種類(Variety)が多様、発生・更新の速度(Velocity)が速い、といった特徴を持つ大規模で多様なデータの総称です。SNSの投稿、センサーの記録、購買履歴など、従来のデータベースだけでは扱いきれない多様なデータが含まれます。
試験では、ビッグデータがデータマイニングなどの『分析対象となる大量データ』である点と、数値表のような整った構造化データだけでなく、文章・画像・音声などの非構造化データも含む点が問われます。3つのV(量・種類・速度)という特徴も押さえておきましょう。
たとえ整理された家計簿だけでなく、日々大量に流れ込むSNSの声・写真・位置情報まで含む、形も量もバラバラな情報の大洪水のようなものです。
記憶フックビッグデータといえば量・種類・速度が大きい多様な大量データ
テキストマイニング
文章などの非構造化テキストを解析し有用な情報を取り出す技術。
テキストマイニングは、アンケートの自由記述やSNS投稿、問い合わせ履歴といった文章(非構造化テキスト)を、単語に分解して出現頻度や関係を分析し、有用な傾向や知見を取り出す技術です。データマイニングを文章データに応用したものといえます。
試験では、数値データではなく『文章を対象に分析する』点が最大のポイントです。顧客の声から不満の多い話題を見つけるなど、これまで定量化しにくかった自由な文章から傾向をつかむ用途が問われます。後述の共起キーワードは、この分析の代表的な手法の一つです。
たとえ大量のアンケートの感想文を読み解き、『最近この言葉がよく出てくるな』という話題の傾向を自動でつかみ取る読み手のような技術です。
記憶フックテキストマイニングといえば文章を解析して傾向や知見を取り出す技術
共起キーワード
同じ文章中で一緒に出現しやすい関係にある語の組み合わせ。
共起キーワードとは、ある文章群の中で同時に現れやすい単語の組み合わせのことです。テキストマイニングで、文章中の語と語のつながりを分析することで、どの言葉が一緒に使われやすいかを明らかにします。
試験では、テキストマイニングの具体的な分析概念として問われます。例えば口コミで『価格』と『高い』がよく一緒に出るなら、価格への不満が多いと推測できます。単語の出現回数だけでなく、語どうしの関係性(つながり)に注目する点が特徴です。
たとえ会話の中で『雨』と聞けば『傘』が一緒に出てきやすいように、同じ話題でセットで登場しやすい言葉の組み合わせを見つけることです。
記憶フック共起キーワードといえば同じ文章で一緒に出やすい語の組み合わせ
データサイエンスのサイクル
課題設定から収集・分析・活用・評価まで繰り返すデータ活用の一連の流れ。
データサイエンスのサイクルは、データを価値ある成果につなげるための一連のプロセスを指します。一般に、課題の設定、データの収集・整理、分析・モデル化、結果の活用(意思決定)、そして評価・改善という流れを繰り返し回していきます。
試験では、データ活用が一度きりではなく、評価結果を次の分析に反映して継続的に改善していく『循環するプロセス』である点が問われます。BI・DWH・マイニングといった個別の道具を、この全体の流れの中でどう位置づけるかを俯瞰する締めくくりの概念として押さえましょう。
たとえ料理で『何を作るか決め→材料を集め→調理し→出して反応を見て→次はもっと美味しく』と繰り返し改善していく一連の流れに似ています。
記憶フックデータサイエンスのサイクルといえば収集・分析・活用・評価を繰り返す流れ