用語(8)
データサイエンティスト
大量のデータを分析し、業務に役立つ知見や価値を引き出す専門人材。
データサイエンティストは、統計学・情報技術・業務知識を組み合わせて大量のデータを分析し、経営や業務の意思決定に役立つ知見を導き出す専門職です。データの収集・加工から、モデル化・分析、結果の説明までを一貫して担います。
試験では、データサイエンティストが『データから価値を生み出す人材』であり、統計やIT、対象業務への理解といった幅広いスキルを必要とする点が問われます。単にプログラムを書く人ではなく、課題設定から分析結果の活用提案まで行う役割だと理解しておきましょう。
たとえ鉱山から鉱石を掘り出して宝石に磨き上げる職人のような存在。ただのデータの山から、経営判断に使える『光る知見』を取り出す。
記憶フックデータサイエンティストといえばデータから価値を引き出す専門人材
デシジョンツリー
条件分岐を木構造で表し、予測や分類・意思決定を行う手法。
デシジョンツリー(決定木)は、『はい/いいえ』のような条件による枝分かれを木のような構造で表し、データを段階的に分類したり結果を予測したりする手法です。各分岐点で条件を判定し、たどり着いた末端(葉)が予測・分類の結果になります。
試験では、デシジョンツリーが分岐をたどって結論に至るモデル手法であり、判断の過程が視覚的に追えてわかりやすい点が問われます。予測や分類に使われるモデル化の代表例として、確率モデルなどと並べて押さえておきましょう。
たとえ『今日は雨か?』『傘はあるか?』と質問を順にたどって『電車で行く』と結論を出すフローチャートのようなもの。枝をたどれば答えにたどり着く。
記憶フックデシジョンツリーといえば木構造の条件分岐で予測・分類
モデル化
現実の現象を数式・図・構造などで簡潔に表現すること。
モデル化とは、複雑な現実の現象や仕組みを、本質的な要素だけを取り出して数式・図・構造などで表現することです。実物そのものを扱う代わりに、扱いやすい『模型』に置き換えることで、分析や予測、シミュレーションが可能になります。
試験では、モデル化が現象を簡潔に表す上位概念であり、その下に偶然性を含まない確定モデルと偶然性を含む確率モデルがある、という関係が問われます。モデルを作ることがシミュレーションや予測の前提になる、という流れを理解しておきましょう。
たとえ実際の街を歩く代わりに地図を使うようなもの。地図は街の全部を写してはいないが、必要な要素だけを残すから道筋を考えやすい。
記憶フックモデル化といえば現象を数式・構造で簡潔に表現
確定モデル
偶然性を含まず、同じ条件なら必ず同じ結果になるモデル。
確定モデルは、偶然やばらつきの要素を含まず、入力する条件が同じであれば常に同じ結果が得られるモデルです。物体の落下を計算する物理法則のように、結果が一意に決まる現象を表すのに適しています。
試験では、確定モデルが『偶然性を含まない』ため結果が確定的に決まる点が問われます。サイコロの目のように結果がばらつく現象を表す確率モデルと対比して覚えるのが効果的です。両者はモデル化の下位分類であり、表したい現象に偶然性があるかどうかで使い分けます。
たとえ電卓で『2×3』を押せば必ず6が出るようなもの。条件が同じなら何度やっても答えはぶれず、毎回ぴったり同じになる。
記憶フック確定モデルといえば偶然なしで結果が必ず決まる
確率モデル
偶然性を含み、結果が確率的にばらつくことを表すモデル。
確率モデルは、偶然やばらつきの要素を取り込み、結果が一通りに定まらず確率的に変化することを表すモデルです。来客数や故障の発生のように、毎回同じ条件でも結果が揺れる現象を確率を使って表現します。
試験では、確率モデルが『偶然性を含む』ため結果がばらつく点が問われます。結果が一意に決まる確定モデルと対の関係にあることを押さえましょう。現実の多くの現象はばらつきを伴うため、確率モデルを用いたシミュレーションで起こりうる結果の幅を見積もることができます。
たとえサイコロを振るようなもの。同じように振っても出る目は毎回変わり、『6が出る確率は6分の1』のように確率でしか言えない。
記憶フック確率モデルといえば偶然を含み結果がばらつく
シミュレーション
モデルをコンピュータ上で動かし、現象の挙動を模擬的に再現すること。
シミュレーションは、作成したモデルをコンピュータ上などで実際に動かし、現実の現象がどう変化するかを模擬的に再現・実験することです。本物で試すと危険・高コスト・不可能な場合でも、モデル上で条件を変えて何度でも試せるのが大きな利点です。
試験では、シミュレーションが『モデルを動かして挙動を再現・予測する』手法である点が問われます。モデル化があって初めてシミュレーションが可能になる、という順序を意識しましょう。気象・防災・交通量など、結果が読みにくい複雑な現象の検討に広く使われます。
たとえ車を実際に衝突させる代わりに、コンピュータ上の模型で衝突実験をするようなもの。何度ぶつけても安全で、条件も自由に変えられる。
記憶フックシミュレーションといえばモデルを動かして挙動を再現
データ同化
観測データを取り込んでモデルを補正し、精度を高める手法。
データ同化は、シミュレーションの途中で実際の観測データを取り込み、モデルの状態を現実に合わせて補正することで、予測の精度を高める手法です。モデルだけでは生じるずれを、観測値で随時修正していく考え方です。
試験では、データ同化が『観測データでモデルを補正し精度を上げる』手法である点が問われます。代表例は気象予報で、刻々と入る観測データを取り込んでシミュレーションを修正し、より正確な予報につなげます。シミュレーションの精度向上の発展手法として位置づけて押さえましょう。
たとえカーナビが予測ルートを示しつつ、GPSの現在地情報で常に位置を補正するようなもの。実測値を取り込むほど案内が現実に近づく。
記憶フックデータ同化といえば観測データでモデルを補正し精度向上
予測
モデルやシミュレーションを用いて、未来の状態を推定すること。
予測は、モデル化やシミュレーション、過去データの分析結果を用いて、まだ起きていない未来の状態や値を推定することです。需要予測・売上予測・気象予測など、データ活用の最終的な目的となることが多い概念です。
試験では、予測が『モデルとシミュレーションを使って未来を読む』ことであり、本ユニットの一連の流れ(モデル化→シミュレーション・データ同化→予測)の帰結である点が問われます。予測の精度は元となるモデルやデータの質に左右されるため、データ同化などで精度を高める工夫が重要だと理解しておきましょう。
たとえ天気予報で『明日は雨が降りそう』と先を読むようなもの。今までの観測やモデルをもとに、まだ起きていない未来に見当をつける。
記憶フック予測といえばモデルとシミュレーションで未来を推定