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頻出約 16 分セキュリティ関連法規
概要
個人情報保護とは別系統の、サイバーセキュリティ施策と犯罪を規律する法規を学ぶ単元です。国の方針を定めるサイバーセキュリティ基本法、不正ログインを禁じる不正アクセス禁止法、迷惑メールを規制する特定電子メール法、ウイルスに関する刑法上の罪を扱います。なかでも不正アクセス禁止法は最頻出で、各法の対象行為を区別できることが得点の鍵です。
用語(5)
サイバーセキュリティ基本法
国のサイバーセキュリティ施策の基本理念と方針を定める枠組み法。
サイバーセキュリティ基本法は、国・地方公共団体・重要インフラ事業者などが取り組むべきセキュリティ対策の基本理念や責務、施策の方向性を定めた法律です。具体的な罰則を科す法ではなく、国全体のセキュリティ戦略の土台となる「枠組み法(基本法)」である点が特徴です。
この法律に基づき、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部が置かれ、戦略を策定・推進します。試験では、不正アクセス禁止法のように個別の行為を罰する法ではなく、国の方針や体制を定める法であるという位置づけの違いが問われます。
たとえ個別の交通違反を取り締まる規則ではなく、「安全な交通社会を目指す」という国の基本方針を掲げた憲章のようなもの。土台となる考え方を示します。
記憶フックサイバーセキュリティ基本法といえば国のセキュリティ施策の基本方針を定める枠組み法
不正アクセス禁止法
他人のIDやパスワードでの不正ログインなどを禁止・処罰する法律。
不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)は、本来アクセス権限のない者が、他人のIDやパスワードを使ったり、セキュリティの穴を突いたりしてコンピュータに侵入する行為を禁止し、処罰する法律です。
実際に不正ログインする行為だけでなく、他人のID・パスワードを無断で第三者に提供する行為(不正アクセスを助長する行為)も禁止される点が頻出です。また、不正に入手・保管する行為も対象です。試験では『他人のパスワードを勝手に使ってログインした』『他人のIDを無断で教えた』といった事例が、この法律違反として問われます。
たとえ他人の家の鍵を勝手に使って入る、あるいはその合鍵をこっそり他人に渡す行為を禁じるようなもの。実際に入っていなくても鍵を渡せばアウトです。
記憶フック不正アクセス禁止法といえば他人のID・パスワードでの不正ログインや提供を禁止
特定電子メール法
広告・宣伝目的の迷惑メール送信を規制する法律。
特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)は、広告や宣伝を目的とした電子メール(特定電子メール)の送信ルールを定め、迷惑メール(スパムメール)を規制する法律です。
大きな特徴は、あらかじめ受信者の同意を得た相手にのみ送信できる「オプトイン方式」を原則としている点です。さらに、送信者の氏名・名称の表示や、受信拒否(配信停止)の通知先を明示することも義務づけられています。試験では、不正アクセスとは別系統の、広告メールの規制法であること、オプトイン方式が原則であることが問われます。
たとえ「チラシ投函お断り」と先に意思表示してもらい、OKをくれた家にだけ広告を届けるルール。勝手に大量配布するのは禁止という考え方です。
記憶フック特定電子メール法といえば広告メールはオプトイン(事前同意)が原則
不正指令電磁的記録に関する罪
コンピュータウイルスの作成・提供・供用・取得などを処罰する刑法上の罪。
不正指令電磁的記録に関する罪は、刑法に定められた、いわゆるコンピュータウイルスに関する犯罪です。「不正指令電磁的記録」とは、利用者の意図に反する動作をさせる不正なプログラム、すなわちウイルスのことを指します。
この罪は、ウイルスを作成・提供する行為だけでなく、他人のコンピュータで実行させる(供用する)行為、取得・保管する行為まで幅広く処罰の対象とします。試験では、不正アクセス禁止法が『侵入』を罰するのに対し、この罪は『ウイルスそのもの』を扱う行為を罰する点で対象が異なることが問われます。
たとえ人に危害を加える有害な仕掛けを作ったり配ったり仕込んだりする行為そのものを罰するようなもの。「仕掛け」を扱う行為を広く取り締まります。
記憶フック不正指令電磁的記録に関する罪といえばコンピュータウイルスの作成・提供・供用を罰する刑法の罪
ウイルス作成罪
不正指令電磁的記録に関する罪の通称で、ウイルス作成等を処罰する。
ウイルス作成罪は、刑法の「不正指令電磁的記録に関する罪」を分かりやすく呼んだ通称です。正当な理由がないのにコンピュータウイルスを作成したり、他人に提供したりする行為が処罰の対象になります。
名称は「作成罪」ですが、実際には作成だけでなく提供・供用・取得・保管なども含む点に注意が必要です。試験では、この通称が刑法上の不正指令電磁的記録に関する罪を指すこと、ウイルスを作る・配るといった行為が犯罪になることを押さえておけば対応できます。直前の罪と一体で理解しましょう。
たとえ「ウイルス作成罪」という呼び名は通称で、中身は前述の刑法の罪と同じもの。あだ名と正式名称の関係に近く、指す対象は一つです。
記憶フックウイルス作成罪といえば不正指令電磁的記録に関する罪の通称
まとめ
要点
- 本単元は個人情報保護とは別系統の、サイバーセキュリティ施策と犯罪を規律する法規を扱う。
- サイバーセキュリティ基本法は罰則ではなく国の施策の基本方針・体制を定める枠組み法。
- 不正アクセス禁止法はこの分野で最頻出。他人のID・パスワードでの不正ログインに加え、ID・パスワードの無断提供(不正アクセスを助長する行為)も禁止される。
- 特定電子メール法は広告メールを規制し、事前同意を要するオプトイン方式が原則。
- 不正指令電磁的記録に関する罪(通称:ウイルス作成罪)は、ウイルスの作成・提供・供用などを罰する刑法上の罪で、不正アクセス禁止法とは対象が異なる。
記憶フック一覧
- サイバーセキュリティ基本法: サイバーセキュリティ基本法といえば国のセキュリティ施策の基本方針を定める枠組み法
- 不正アクセス禁止法: 不正アクセス禁止法といえば他人のID・パスワードでの不正ログインや提供を禁止
- 特定電子メール法: 特定電子メール法といえば広告メールはオプトイン(事前同意)が原則
- 不正指令電磁的記録に関する罪: 不正指令電磁的記録に関する罪といえばコンピュータウイルスの作成・提供・供用を罰する刑法の罪
- ウイルス作成罪: ウイルス作成罪といえば不正指令電磁的記録に関する罪の通称
関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。