← 教科書一覧へ 価格戦略 頻出 約 11 分 マーケティング
概要 本ユニットでは、マーケティングの 4P のうち Price(価格)に対応する代表的な価格設定戦略を学びます。新製品を高価格で売り出すスキミングプライシングと、低価格で市場へ浸透させるペネトレーションプライシングという対概念、そして需給に応じて価格を変動させるダイナミックプライシングの三つです。それぞれの狙いと違いが頻出です。
用語(3) スキミングプライシング 新製品を当初あえて高価格に設定し、利益を早期に回収する価格戦略。
スキミングプライシングは「上澄み吸収価格」とも呼ばれ、新製品の発売当初に高めの価格を設定する戦略です。価格が高くても買う、流行や新技術に敏感な顧客層からまず利益を回収し、開発費を早く取り戻すことを狙います。
その後、競合の参入や需要の一巡に合わせて段階的に値下げし、より広い顧客層へ広げていくのが典型です。試験では、低価格で一気に普及を狙うペネトレーションプライシングとの対概念として問われます。『高価格で利益を先に回収する』のがスキミング、と区別できることがポイントです。
たとえ 話題の新型スマホやゲーム機が発売直後は高く、しばらくすると値下げされていくのと同じ。早く欲しい人に高く売り、後から価格を下げて広げます。
記憶フック スキミングプライシングといえば新製品を高価格で利益回収
ペネトレーションプライシング 発売当初から低価格を設定し、市場へ一気に浸透させる価格戦略。
ペネトレーションプライシングは「市場浸透価格」とも呼ばれ、新製品を当初から低めの価格で売り出す戦略です。安さで多くの顧客を素早く獲得し、シェアの確保や競合の参入抑制を狙います。
薄利でも大量に売る、量産によるコスト低下を見込む、といった考え方が背景にあります。試験では、高価格で利益を先に回収するスキミングプライシングとの対概念として頻出です。『低価格でシェアと普及を先に取る』のがペネトレーション、と覚えておきましょう。
たとえ 新しいサブスクや格安スマホ料金が「最初の数か月は格安」で一気に利用者を集めるのと同じ。安さでまず多くの人に使ってもらう作戦です。
記憶フック ペネトレーションプライシングといえば低価格で市場へ浸透
ダイナミックプライシング 需要と供給の状況に応じて価格を動的に変動させる価格戦略。
ダイナミックプライシングは、需給や時期・在庫などの状況に合わせて価格をリアルタイムに変動させる手法です。需要が高いときは値上げ、低いときは値下げすることで、収益や稼働率を最大化します。
ホテルや航空券、テーマパーク、イベントチケットなどで広く使われ、近年は AI による価格の自動調整も進んでいます。試験では、発売時の方針として価格をあらかじめ決めるスキミング・ペネトレーションと異なり、『そのつどの需給に応じて価格を変える現代的な手法』である点が問われます。
たとえ 繁忙期のホテルや連休の航空券が高く、閑散期は安くなるのと同じ。混む時間帯の配車アプリの料金が上がるのもこの仕組みです。
記憶フック ダイナミックプライシングといえば需給に応じて価格を変動
まとめ 要点 価格戦略はマーケティングの 4P のうち Price(価格)に対応する考え方である。 スキミングプライシングは高価格で早期に利益を回収する戦略、ペネトレーションプライシングは低価格で市場へ浸透させる戦略で、両者は対概念。 スキミングは流行や新技術に敏感な層から、ペネトレーションは安さで幅広い層から、それぞれ顧客を獲得する。 ダイナミックプライシングは需給や時期に応じて価格を変動させる現代的な手法で、ホテル・航空券・配車アプリなどで使われる。 記憶フック一覧 スキミングプライシング: スキミングプライシングといえば新製品を高価格で利益回収 ペネトレーションプライシング: ペネトレーションプライシングといえば低価格で市場へ浸透 ダイナミックプライシング: ダイナミックプライシングといえば需給に応じて価格を変動 関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。