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金融・社会インフラのシステム

標準約 21 分ビジネスシステム

概要

本ユニットでは、金融や社会インフラを支える代表的なシステムを学びます。金融情報システムを概観し、GPS・GIS・ITS・ETC という位置情報を起点とする交通・地理系と、スマートグリッド・CDN のネットワーク基盤系を扱います。略語の意味と用途の区別が試験対策の要点です。

用語7

金融情報システム

銀行や証券など金融機関の取引や決済を支える情報システムの総称。

金融情報システムは、銀行の預金・為替・融資や、証券取引、クレジットカード決済などを処理する大規模な情報システムの総称です。膨大な取引を正確かつ高速に処理し、24時間止まらない高い信頼性と安全性が求められる点が特徴です。 代表例として、複数の銀行をネットワークで結び金融機関どうしの送金を行う全国銀行データ通信システム(全銀システム)などがあります。試験では、金融分野が高い信頼性・安全性を要する基幹システムであること、本ユニットの代表分野の総称であることを押さえましょう。

たとえ町じゅうのお金の流れをさばく巨大な「自動仕分けセンター」のようなもの。一円も間違えず、休まず動き続けることが何より求められる仕組みです。

記憶フック金融情報システムといえば金融機関の取引・決済を支える基幹システム

GPS

衛星からの電波で現在位置を測定する全地球測位システム。

GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)は、地球を周回する複数の人工衛星からの電波を受信し、受信機の現在位置(緯度・経度・高度)を測定する仕組みです。カーナビやスマートフォンの地図、位置情報サービスの基礎技術として広く使われています。 複数の衛星からの電波の到達時間の差を利用して位置を割り出します。試験では、GPS が「衛星を使って位置を測る」技術であること、後に学ぶ GIS・ITS・ETC など位置情報系システムの土台になることが問われます。

たとえ空にある複数の灯台(衛星)からの光が届く時間差を測って、自分が今どこにいるかを言い当てるようなもの。空からの目印で現在地が分かります。

記憶フックGPSといえば衛星で現在位置を測る全地球測位システム

GIS

位置情報と地図を結びつけて分析・可視化する地理情報システム。

GIS(Geographic Information System、地理情報システム)は、位置情報をもとに、人口・地形・施設・道路などの様々なデータを地図上に重ねて表示し、分析・活用するシステムです。防災計画や出店計画、行政サービスなど幅広い分野で利用されます。 GPS が「位置を測る」技術であるのに対し、GIS は「測った位置情報を地図上で活用する」応用である点が違いです。試験では、GIS が地図と各種データを結びつけて可視化・分析する仕組みであること、GPS との役割の違いが問われます。

たとえ一枚の地図の上に、人口・お店・川などの透明シートを何枚も重ねて眺めるようなもの。重ねることで「どこに何があるか」が一目で分かります。

記憶フックGISといえば位置情報を地図上で活用する地理情報システム

ITS

情報通信技術で交通の安全・効率化を図る高度道路交通システム。

ITS(Intelligent Transport Systems、高度道路交通システム)は、情報通信技術を道路交通に応用し、渋滞緩和・交通事故防止・移動の円滑化を目指す仕組みの総称です。カーナビへの渋滞情報提供(VICS)や、自動料金収受の ETC などがその代表例です。 位置情報や通信を交通分野に応用した分野横断的なシステムである点が特徴です。試験では、ITS が「交通の安全・効率化を ICT で実現する」上位の枠組みであること、ETC がその具体的な実装例として位置づけられることが問われます。

たとえ道路全体に神経を張りめぐらせて「賢い交通網」にする取り組み。混雑を知らせたり料金所をなくしたりして、車の流れをスムーズにします。

記憶フックITSといえば交通を情報化する高度道路交通システム

ITS(高度道路交通システム)

ETC(自動料金収受)

VICS(渋滞情報提供)

安全運転支援

ETC

料金所で停車せず無線通信で通行料金を自動精算する仕組み。

ETC(Electronic Toll Collection System、電子料金収受システム)は、高速道路などの料金所で停車せずに、車載器と料金所の間の無線通信によって通行料金を自動的に精算する仕組みです。料金所での渋滞緩和や、現金授受の手間の削減に役立ちます。 ETC は ITS の代表的な実装例の一つであり、上位概念である ITS の具体例という関係にあります。試験では、ETC が「無線通信で料金を自動精算する」仕組みであること、ITS の応用例であることが問われます。略語の意味とともに用途を覚えましょう。

たとえ改札で立ち止まらずに通れる交通系ICカードの自動車版。ゲートと車が無線で「あいさつ」して、止まらずに料金が引き落とされます。

記憶フックETCといえば停まらず無線で料金を自動精算する仕組み

スマートグリッド

ITで電力の需要と供給を最適制御する次世代送電網。

スマートグリッド(次世代送電網)は、情報通信技術を活用して電力の需要と供給をきめ細かく把握・制御し、効率的で安定した送配電を実現する電力網です。各家庭のスマートメーターから使用量をリアルタイムに収集し、無駄のない電力供給につなげます。 太陽光や風力など変動しやすい再生可能エネルギーを取り込みやすくする点も特徴です。試験では、スマートグリッドが「IT で電力の需給を最適化する」電力インフラの情報化であること、スマートメーターと結びつくことが問われます。

たとえ電気の流れに「センサーと頭脳」をつけた送電網。各家の使用量を見ながら、足りない所へ無駄なく電気を回す、賢い電力の交通整理です。

記憶フックスマートグリッドといえばITで電力需給を最適化する次世代送電網

CDN

コンテンツを各地のサーバに分散配置し高速配信する仕組み。

CDN(Content Delivery Network、コンテンツ配信ネットワーク)は、動画・画像・Webページなどのコンテンツを地理的に分散した多数のキャッシュサーバに複製して配置し、利用者に最も近いサーバから配信する仕組みです。これにより配信を高速化し、元のサーバへの負荷集中を防ぎます。 アクセスが集中する大規模サイトや動画配信サービスで広く使われ、社会を支える通信基盤の一つです。試験では、CDN が「コンテンツを分散配置して近くから高速配信する」仕組みであること、負荷分散・高速化を実現する点が問われます。

たとえ人気商品を本店だけでなく全国の支店にも在庫しておくようなもの。お客さんは一番近い支店で受け取れるので、待たずに手に入ります。

記憶フックCDNといえばコンテンツを分散配置して近くから高速配信する仕組み

まとめ

要点

  • 金融情報システムは銀行・証券などの取引や決済を支える基幹システムで、高い信頼性・安全性が求められる。
  • GPSは衛星電波で現在位置を測る技術で、GIS・ITS・ETCなど位置情報系システムの基礎となる。
  • GISはGPSなどの位置情報を地図上の各種データと結びつけて分析・可視化する地理情報システムである。
  • ITSは交通を情報化する上位の枠組みで、その代表的な実装例が無線で料金を自動精算するETCである。
  • スマートグリッドはITで電力需給を最適化する次世代送電網、CDNはコンテンツを分散配置し高速配信するネットワーク基盤である。

記憶フック一覧

  • 金融情報システム: 金融情報システムといえば金融機関の取引・決済を支える基幹システム
  • GPS: GPSといえば衛星で現在位置を測る全地球測位システム
  • GIS: GISといえば位置情報を地図上で活用する地理情報システム
  • ITS: ITSといえば交通を情報化する高度道路交通システム
  • ETC: ETCといえば停まらず無線で料金を自動精算する仕組み
  • スマートグリッド: スマートグリッドといえばITで電力需給を最適化する次世代送電網
  • CDN: CDNといえばコンテンツを分散配置して近くから高速配信する仕組み

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。