用語(7)
スマートシティ
IoTやICTで都市機能を最適化し効率化・快適化を図る都市。
スマートシティは、交通・エネルギー・防災・行政などの都市機能にIoTやICTを取り入れ、収集したデータを使って都市全体を最適化する取り組みです。例えば信号や交通量を制御して渋滞を緩和したり、電力使用を平準化したりします。
IoT応用の中でも最も包括的な概念で、後に出てくるスマートファクトリーやHEMSなどの個別領域を都市レベルにまとめ上げたものと捉えられます。試験では「都市全体をICTで最適化する取り組み」という大きな枠組みとして、他の分野別スマート化との位置づけが問われます。
たとえ街全体を一つの大きなシステムとして見て、交通・電気・水道を司令室から見える化し、無駄を減らすよう自動で調整する「街のダッシュボード」のようなものです。
記憶フックスマートシティといえばICTで都市全体を最適化
スマートファクトリー
IoTで機器や工程をつなぎデータ活用で最適化する工場。
スマートファクトリーは、工場内の設備・機器・センサをIoTでネットワークにつなぎ、収集したデータを分析して生産を最適化する工場です。稼働状況の見える化、不良の自動検知、設備故障の予兆検知(予知保全)などを実現します。
ドイツのインダストリー4.0で提唱された考え方が背景にあり、工場のスマート化を指します。後述のマシンビジョンや産業用ロボットは、このスマートファクトリーを構成する要素技術です。試験では「IoTで工場を最適化する」概念として、それを支える技術との関係を押さえることが重要です。
たとえ工場のすべての機械に体温計と通信機を付け、健康状態や仕事の進み具合を中央でまとめて把握し、不調になる前に手当てするようなイメージです。
記憶フックスマートファクトリーといえばIoTで工場を最適化
マシンビジョン
カメラ画像をコンピュータで処理し検査や認識を行う技術。
マシンビジョンは、産業用カメラで撮影した画像をコンピュータで解析し、製品の良否判定や寸法測定、位置認識などを自動で行う技術です。人の目視検査を機械が肩代わりするもので、高速・高精度かつ安定した検査を可能にします。
スマートファクトリーにおける品質検査や、産業用ロボットの目の役割を担う要素技術です。試験では「画像認識で検査・認識を自動化する技術」という基本的な役割を押さえておけば十分です。AIによる画像認識と組み合わせて使われることも増えています。
たとえベルトコンベヤを流れる製品を、人の代わりにカメラの目がじっと見続け、傷や欠けを瞬時に見つけてはじき出す「機械の検品員」のようなものです。
記憶フックマシンビジョンといえば画像認識で検査・認識を自動化
産業用ロボット
工場で組立・溶接・搬送などの作業を自動化する産業機械。
産業用ロボットは、工場で組立・溶接・塗装・搬送といった作業を自動で繰り返し行う機械です。人手では難しい重労働や危険作業、高精度の反復作業を担い、生産性と品質の向上に貢献します。
スマートファクトリーの主要な構成要素で、マシンビジョンと組み合わせて部品を正確につかむなど、他の技術と連携して働きます。試験では、工場の自動化を担う代表的な機器として、スマートファクトリーやFA(ファクトリーオートメーション)の文脈で登場します。
たとえ工場のラインに立つ、疲れず文句も言わない働き者の腕。同じ動きを24時間正確に繰り返し、人が嫌がる重い・危ない作業を引き受けてくれます。
記憶フック産業用ロボットといえば工場作業の自動化
スマート農業
IoT・AI・ロボット技術で省力化・高品質化を図る農業。
スマート農業は、IoTセンサ・AI・ロボット・ドローンなどの先端技術を活用し、農作業の省力化や生産性・品質の向上を図る農業です。土壌や気温・水分のデータをセンサで集めて自動で水やりや施肥を行ったり、収穫を自動化したりします。
高齢化や担い手不足という日本の農業の課題を、技術で解決する取り組みとして注目されています。試験では「IoTやAIを農業に応用し、省力化・高品質化する」という応用例として問われます。ドローンによる農薬散布や生育状況の把握もこの分野の典型例です。
たとえ畑にセンサを差し込んで土の様子を聞き取り、必要な分だけ水や肥料を自動で与え、収穫もロボットが手伝う「データで育てる農業」のイメージです。
記憶フックスマート農業といえばIoT・AIで省力化・高品質化
HEMS
家庭のエネルギー使用を見える化し最適制御する管理システム。
HEMS(Home Energy Management System)は、家庭内の電気やガスなどのエネルギー使用量を計測・見える化し、家電や蓄電池をネットワーク経由で制御してエネルギーを最適に使う管理システムです。太陽光発電や蓄電池と連携し、電力の自給自足や節電を支援します。
家庭領域のスマート化(スマートホーム)を代表する仕組みで、スマートメーターと連携して電力使用を管理します。試験では「家庭のエネルギーを管理・最適化するシステム」という意味と、HEMS がホームの略であることを押さえておきましょう。工場版のFEMS、ビル版のBEMSと対比されることもあります。
たとえ家じゅうの電気の使い方を一枚の家計簿のように見せてくれて、使いすぎの家電を自動で控えめにしてくれる「我が家の電気の管理人」のようなものです。
記憶フックHEMSといえば家庭のエネルギーを見える化・最適制御
ドローン
遠隔操作・自動飛行する無人航空機。各分野で活用される。
ドローンは、人が搭乗せず遠隔操作や自動制御で飛行する無人航空機(UAV)です。カメラやセンサを搭載し、空からの撮影・計測・運搬を行えます。GPSやIoT技術と組み合わせて自律飛行も可能です。
農業(農薬散布・生育観察)、物流(配送)、インフラ点検(橋や送電線)、災害調査など、さまざまなスマート化分野を横断して使われる機器です。試験では、特定分野に限らない応用例の一つとして、また空撮や点検など人が行きにくい場所での活用例として問われます。
たとえ空を自由に飛べる小さな目と運び手。人がはしごで登ったり危険な場所へ行ったりせずとも、上空から見たり物を運んだりしてくれる「空飛ぶ助手」です。
記憶フックドローンといえば各分野で活用される無人航空機