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クラウドのサービスモデル(○aaS)

低頻約 16 分ソリューションビジネス

概要

このユニットでは、IT資源をインターネット経由で必要なだけ利用する「クラウドコンピューティング」の基本概念と、提供する層が異なる代表的サービスモデルのSaaS・PaaS・IaaS・DaaSを学ぶ。ソリューションビジネスの中核で、特にSaaSは頻出のため、各モデルが「どの層まで提供するか」を区別できることが重要である。

用語5

クラウドコンピューティング

ITサービスをインターネット経由で必要に応じて利用する形態。

クラウドコンピューティングは、サーバやソフトウェアなどのIT資源を自社で保有せず、インターネットを通じて必要なときに必要なだけ利用する仕組みです。利用者は手元の端末から接続するだけでよく、設備の購入や保守は事業者側が担います。 試験では、自社で機器を抱える「オンプレミス」との対比が問われます。初期投資を抑えられ、使った分だけ料金を払う(従量課金)、必要に応じて能力を増減できる(拡張性)といった利点が特徴です。SaaS・PaaS・IaaSなどはすべて、このクラウドという土台の上で『どの層を提供するか』を分けた派生概念である点を押さえましょう。

たとえ発電機を自宅に置く代わりに、電力会社から必要な分だけ電気を買って使うようなもの。設備は事業者が持ち、利用者は使った分だけ払います。

記憶フッククラウドコンピューティングといえばIT資源をインターネット経由で必要な分だけ利用

クラウドコンピューティング

SaaS(アプリ層)

PaaS(開発基盤層)

IaaS(インフラ層)

DaaS(デスクトップ提供)

SaaS

完成したソフトウェアをインターネット経由で利用するサービス形態。

SaaS(Software as a Service、サース)は、事業者が用意した完成済みのソフトウェアを、インターネット経由でそのまま利用するサービスです。利用者はインストールや管理をせず、ブラウザなどから機能を使うだけで済みます。電子メールやオンライン表計算、会計ソフトなどが代表例です。 試験では、クラウドサービスの中で利用者が最も触れる『最上位(アプリケーション)層』を提供する点が問われます。PaaSやIaaSと違い、利用者は開発もインフラ管理も不要で、出来上がったアプリをそのまま使うのが最大の特徴です。本topic内で出題頻度が最も高い用語なので確実に押さえましょう。

たとえ出来上がった料理をレストランで注文して食べるようなもの。調理も後片付けも店任せで、利用者は完成した料理を使うだけです。

記憶フックSaaSといえば完成済みソフトをそのまま使えるアプリ層のサービス

PaaS

アプリ開発・実行の基盤をインターネット経由で提供するサービス。

PaaS(Platform as a Service、パース)は、アプリケーションを開発・実行するための基盤(OSやデータベース、開発環境など)をインターネット経由で提供するサービスです。利用者はその上に自分のアプリを載せて動かします。 試験では、SaaSとIaaSの中間に位置する『開発基盤(プラットフォーム)層』を提供する点が問われます。完成アプリを使うSaaSと違い、利用者がアプリを開発する点、またインフラだけを借りるIaaSと違い、開発環境まで整っている点が区別のポイントです。開発者向けのサービスといえます。

たとえ調理器具や食材がそろったレンタルキッチンのようなもの。利用者は設備を借りて自分の料理(アプリ)を作りますが、厨房の管理は店任せです。

記憶フックPaaSといえばアプリ開発の基盤を提供するプラットフォーム層

IaaS

サーバやストレージなどの基盤設備をインターネット経由で提供する形態。

IaaS(Infrastructure as a Service、イアース/アイアース)は、サーバ・ストレージ・ネットワークといったハードウェア基盤(インフラ)だけをインターネット経由で提供するサービスです。利用者はその上にOSやソフトウェアを自分で導入して使います。 試験では、クラウドの『最下層(インフラ層)』を提供し、提供範囲が最も狭い(=利用者が自分で構築・管理する範囲が最も広い)点が問われます。OSや開発環境まで用意されるPaaSとの違いを押さえましょう。自由度が高い反面、利用者側の管理負担も大きいのが特徴です。

たとえ空の厨房スペースだけを借りるようなもの。調理器具(OSやソフト)は自分で持ち込んで設置し、料理まで自分で行います。

記憶フックIaaSといえばサーバなど基盤設備だけを提供する最下層インフラ

DaaS

デスクトップ環境をインターネット経由で提供するサービス形態。

DaaS(Desktop as a Service、ダース)は、利用者のデスクトップ環境(画面・アプリ・データ)をクラウド上のサーバで動かし、インターネット経由で手元の端末に映し出して使うサービスです。処理はサーバ側で行われ、端末は画面表示と操作を担います。 試験では、基本3層(SaaS/PaaS/IaaS)から派生した応用形として、デスクトップそのものを提供する点が問われます。端末にデータが残らないため紛失・盗難時の情報漏えいリスクを抑えられ、どの端末からも同じ環境を使えるのが利点です。テレワークなどでの活用が想定されます。

たとえ自分の机の上(デスクトップ)をまるごと貸金庫に預け、どこからでも画面越しに同じ机を呼び出して使うようなイメージです。

記憶フックDaaSといえばデスクトップ環境をまるごとクラウドから提供

まとめ

要点

  • クラウドコンピューティングはIT資源をインターネット経由で必要なだけ利用する形態で、SaaS/PaaS/IaaS/DaaSすべての土台となる上位概念。
  • SaaSは完成済みソフトを使う最上位のアプリ層を提供し、本topicで最頻出。利用者は開発もインフラ管理も不要。
  • PaaSはアプリ開発・実行の基盤(プラットフォーム層)を提供し、SaaSとIaaSの中間に位置する開発者向けサービス。
  • IaaSはサーバなどの基盤設備だけ(最下層インフラ)を提供し、提供範囲が最も狭く利用者の管理範囲が最も広い。
  • SaaS→PaaS→IaaSは『どの層まで提供するか』の階層関係で覚え、DaaSはデスクトップ提供という派生形として区別する。

記憶フック一覧

  • クラウドコンピューティング: クラウドコンピューティングといえばIT資源をインターネット経由で必要な分だけ利用
  • SaaS: SaaSといえば完成済みソフトをそのまま使えるアプリ層のサービス
  • PaaS: PaaSといえばアプリ開発の基盤を提供するプラットフォーム層
  • IaaS: IaaSといえばサーバなど基盤設備だけを提供する最下層インフラ
  • DaaS: DaaSといえばデスクトップ環境をまるごとクラウドから提供

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。