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低頻約 16 分ソリューションビジネス
概要
このユニットでは、クラウド普及以前から続く古典的なソリューション・委託形態を学ぶ。システム構築を一括請負するSI、業務を外部委託するアウトソーシング、アプリをネット経由で提供するASP、そしてデータセンターの設備を使うホスティング/ハウジングである。外部サービス活用の選択肢として、ITパスポートでも用語の違いがよく問われる。
用語(5)
SI
顧客の要求に合わせ、システムの企画から構築・運用までを一括して請け負うこと。
SI(システムインテグレーション)は、ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークなどを組み合わせ、顧客に最適な情報システムをまとめて(一括して)構築するサービスです。これを担う企業をSIer(エスアイヤー)と呼びます。
試験では、SIが「個別の製品販売」ではなく「企画・設計・開発・導入・保守までを総合的に請け負う」点が問われます。後で学ぶアウトソーシング(運用委託)が主に『回す』のに対し、SIは主に『作る』側だと整理しておくと混同しにくくなります。
たとえ家を建てるとき、設計士・大工・電気工事をバラバラに探さず、注文住宅会社に土地調査から設計・施工まで丸ごと任せるようなもの。窓口ひとつで完成まで請け負います。
記憶フックSIといえばシステム構築を一括請負(作る側)
アウトソーシング
自社の業務や情報システムの運用などを、外部の専門事業者に委託すること。
アウトソーシングは、自社で行っていた業務やシステム運用を外部の専門業者に任せる「外部委託」の総称です。委託することで、社内は本業(コア業務)に集中でき、専門技術やコスト効率を得られます。
試験では、アウトソーシングが委託の上位概念であり、ASP・ホスティング・ハウジングなどの具体的なサービスを束ねる広い言葉である点が重要です。SI(構築)との違い、また自社運用を指すオンプレミスとの対比でも問われます。
たとえ店の経理や清掃を自分でやらず、専門の代行会社にお願いするようなもの。任せた分、店主は商品づくりや接客に専念できます。
記憶フックアウトソーシングといえば業務を外部委託する上位概念
ASP
アプリケーションソフトの機能を、ネットワーク経由で利用者に提供する事業者・形態。
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)は、自社サーバ上で動くアプリケーションの機能を、インターネットを通じて顧客に貸し出すサービス、またその事業者を指します。利用者は自分でソフトを導入・管理せずに、必要な機能だけを使えます。
試験では、ASPがSaaSの先駆けであり、考え方がよく似ている点が問われます。ASPは1社向けに1つのシステムを割り当てる形が基本だったのに対し、SaaSは1つのシステムを多数の利用者で共有(マルチテナント)する点が代表的な違いとして整理されます。
たとえソフトを買って自分のPCに入れる代わりに、ネット越しに使える「貸しソフト」を月額で借りるようなもの。手元に置かなくても機能だけ使えます。
記憶フックASPといえばアプリをネット経由で提供(SaaSの前身)
ホスティングサービス
事業者が所有するサーバの一部や全部を、利用者に貸し出すサービス。
ホスティングサービスは、データセンターを持つ事業者が、自社で用意したサーバを利用者に貸すサービスです。レンタルサーバとも呼ばれ、利用者は機器を購入・保守せずにサーバ機能を使えます。
試験では、ハウジングとの違いが頻出です。ホスティングは「事業者の機器を借りる」形態で、機器の調達や保守は事業者側の負担になります。『貸す側の設備を借りる=ホスティング』と覚え、次のハウジングと対比して区別しましょう。
たとえ家具・家電がそろった賃貸マンションを借りるようなもの。設備は大家(事業者)のもので、入居者(利用者)は持ち込まずにそのまま使えます。
記憶フックホスティングといえば事業者のサーバを借りる
ハウジングサービス
利用者が持ち込んだ自社の機器を、事業者の施設に設置・運用する場所貸しサービス。
ハウジングサービスは、利用者が所有するサーバなどの機器を、事業者のデータセンターに預けて設置・運用してもらうサービスです。事業者は設置場所・電源・空調・回線・耐震や防火などの環境を提供します。
試験では、ホスティングとの違いが必ず問われます。ハウジングは「自社の機器を持ち込み、場所(設備環境)を借りる」点が核心です。機器を借りるホスティングに対し、ハウジングは機器は自前で『場所を借りる』と覚え、両者を対で押さえましょう。
たとえ自分の車を、設備の整った月極の屋内駐車場に預けるようなもの。車(機器)は自分の持ち物で、安全な置き場所(電源・空調つき)だけを借ります。
記憶フックハウジングといえば自社機器を置く場所を借りる
まとめ
要点
- SIはシステムの企画から構築・運用までを一括請負するサービスで、担い手をSIerと呼ぶ。
- アウトソーシングは業務・運用を外部委託する上位概念で、ASPやホスティング/ハウジングを束ねる。
- ASPはアプリをネット経由で提供する形態で、SaaSの先駆け。1社専有が基本で、共有型のSaaSと対比される。
- ホスティングは事業者のサーバを借り、ハウジングは自社機器を持ち込み場所を借りる、という違いが頻出。
- 全体は『外部サービス・委託の選択肢カタログ』として、作る(SI)・委ねる(アウトソーシング)・借りる(ASP/データセンター)を整理できる。
記憶フック一覧
- SI: SIといえばシステム構築を一括請負(作る側)
- アウトソーシング: アウトソーシングといえば業務を外部委託する上位概念
- ASP: ASPといえばアプリをネット経由で提供(SaaSの前身)
- ホスティングサービス: ホスティングといえば事業者のサーバを借りる
- ハウジングサービス: ハウジングといえば自社機器を置く場所を借りる
関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。