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機械学習の枠組み

標準約 16 分情報に関する理論

概要

本ユニットでは、人がルールを書くのではなくデータから規則を学び取る「機械学習」の基本概念と、学習方式の三分類(教師あり・教師なし・強化学習)を学びます。AI分野は近年の出題が増えており、各方式の違いと代表的な用途を区別できることが試験で重要になります。

用語5

特徴量

学習・予測の手がかりとして対象から取り出した数値化された特性。

特徴量は、機械学習がデータから捉えるための「着目点」を数値で表したものです。例えば果物を見分けるなら「色」「重さ」「直径」、メールの判別なら「特定の単語の出現回数」などが特徴量にあたります。 どんな特徴量を選ぶかが学習の精度を大きく左右するため、機械学習を語る前提となる重要概念です。試験では、生のデータそのものではなく、判断の手がかりとなる特性を数値化したものが特徴量である、という基本理解が問われます。

たとえ果物を見分けるとき「色は赤か」「大きさはどれくらいか」と注目するポイントを書き出すようなもの。その着目点が判断の手がかりになります。

記憶フック特徴量といえば学習の手がかりにする数値化された特性

機械学習

大量のデータから規則性を学び取り予測や判断を行うAIの手法。

機械学習は、人があらかじめルールを書くのではなく、コンピュータが大量のデータからパターン(規則性)を自動的に見つけ出す手法です。特徴量を入力として与え、データに潜む傾向を学習し、未知のデータに対して予測や分類を行います。 前ユニットの記号的AI(人がルールを書くAI)と対をなす「データから学ぶAI」の総称で、この対比が試験で問われます。学習の進め方によって、後述の教師あり学習・教師なし学習・強化学習の三つに大きく分類される点も押さえましょう。

たとえたくさんの実例を見て「こういう特徴ならこう」と自分でコツをつかむ見習い職人のようなもの。教科書のルールではなく経験データから判断基準を身につけます。

記憶フック機械学習といえばデータから規則性を学ぶAI

大量のデータ

特徴量

機械学習で規則性を学習

予測・分類モデル

未知のデータ

予測・判断の結果

教師あり学習

入力と正解ラベルの組を学習し未知データの予測を行う方式。

教師あり学習は、入力データに「正解(ラベル)」を付けて学習させる方式です。例えば多数の画像に「犬」「猫」という正解を添えて学習させると、未知の画像の種類を予測できるようになります。 結果を予測する「回帰」や、分類する「分類」に使われる最も基本的な方式です。試験では、正解ラベルがある点が教師なし学習との決定的な違いであること、迷惑メール判定や数値予測などの典型例が問われます。

たとえ答え付きの問題集で勉強するようなもの。「この問題の答えはこれ」と正解を見ながら繰り返し練習し、本番の未知の問題に備えます。

記憶フック教師あり学習といえば正解ラベル付きデータで学ぶ方式

教師なし学習

正解ラベルなしのデータから構造やグループを見つける方式。

教師なし学習は、正解(ラベル)を与えずに、データそのものに潜む構造やまとまりを見つけ出す方式です。代表例は、似たもの同士を自動的にグループ分けする「クラスタリング」です。 顧客を購買傾向ごとに分けるなど、あらかじめ正解が分からない場面で使われます。試験では、正解ラベルがない点が教師あり学習との違いであること、データを似た者同士に分けるクラスタリングが典型例であることが問われます。

たとえ答えのない大量の名刺を、業種や地域が近いもの同士で自然に山分けしていくようなもの。正解は教わらず、似ているかどうかだけで仲間分けします。

記憶フック教師なし学習といえば正解なしで似たもの同士にグループ分け

強化学習

行動の結果に与えられる報酬を手がかりに最適な行動を学ぶ方式。

強化学習は、試行錯誤しながら行動し、良い結果には「報酬」を与えることで、報酬が最大になる行動を学習させる方式です。正解ラベルを直接与えるのではなく、行動の良し悪しを報酬という形で評価します。 ゲームの攻略やロボットの制御、囲碁・将棋のAIなどで使われます。試験では、報酬を手がかりに試行錯誤で学ぶ第三の方式であり、教師あり・教師なしとは異なる枠組みである、という位置づけが問われます。

たとえ犬のしつけで、うまくできたらおやつ(報酬)を与えて望ましい行動を覚えさせるようなもの。失敗と成功を繰り返しながら、得をする行動を身につけます。

記憶フック強化学習といえば報酬を手がかりに試行錯誤で学ぶ方式

機械学習

教師あり学習(正解ラベルあり)

教師なし学習(正解ラベルなし)

強化学習(報酬で学習)

まとめ

要点

  • 機械学習は、人がルールを書く記号的AIと対をなし、データから規則性を自動的に学び取るAIの手法である。
  • 特徴量は、対象から取り出した判断の手がかりとなる数値化された特性で、学習の入力となる。
  • 機械学習は学習方式により「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」の三つに大きく分類される。
  • 教師あり学習は正解ラベルあり(予測・分類)、教師なし学習は正解ラベルなし(クラスタリング)で、ラベルの有無が決定的な違い。
  • 強化学習は報酬を手がかりに試行錯誤で最適な行動を学ぶ第三の方式で、ゲームやロボット制御などに使われる。

記憶フック一覧

  • 特徴量: 特徴量といえば学習の手がかりにする数値化された特性
  • 機械学習: 機械学習といえばデータから規則性を学ぶAI
  • 教師あり学習: 教師あり学習といえば正解ラベル付きデータで学ぶ方式
  • 教師なし学習: 教師なし学習といえば正解なしで似たもの同士にグループ分け
  • 強化学習: 強化学習といえば報酬を手がかりに試行錯誤で学ぶ方式

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。