← 教科書一覧へ 信頼性の指標 頻出 約 13 分 システムの評価指標
概要 本ユニットでは、システムの信頼性を数値で評価する指標を学びます。故障の起こりやすさを表す故障率、平均的な故障間隔を表すMTBF、平均的な修復時間を表すMTTR、そしてそれらから算出する稼働率が中心です。稼働率は本テーマで最も出題が多く、計算問題として頻出の重要分野です。
用語(4) 故障率 単位時間あたりにシステムが故障する割合を表す信頼性指標。
故障率とは、ある期間のうち、単位時間あたりにどれくらいの割合で故障が起こるかを表す数値です。値が小さいほど故障が起こりにくく、信頼性が高いことを意味します。
故障率は、平均故障間隔であるMTBFの逆数として表されます(故障率=1/MTBF)。つまり、MTBFが長いほど故障率は小さくなる関係です。試験では、故障率とMTBFが逆数の関係にあること、値が小さいほど壊れにくいという向きを取り違えないことがポイントです。
たとえ 電球が「平均1000時間に1回切れる」とき、1時間あたりに切れる割合がその電球の故障率です。切れにくい電球ほどこの値は小さくなります。
記憶フック 故障率といえば単位時間あたりの故障の割合でMTBFの逆数
MTBF 故障から次の故障までの平均間隔(平均故障間隔)。
MTBF(Mean Time Between Failures、平均故障間隔)は、システムが故障してから次に故障するまでの、正常に動いている時間の平均です。言いかえると「平均してどれくらいの時間、連続して稼働できるか」を表し、値が大きいほど故障しにくく信頼性が高いことを意味します。
MTBFは、総稼働時間を故障回数で割って求めます。修復にかかる時間を表すMTTRと対で使われ、稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)という式で稼働率の計算に用いられます。試験では、MTBFが『壊れにくさ(動いている時間)』を表すこと、MTTR(修復時間)と取り違えないことが要点です。
たとえ 車が故障せずに走り続けられる平均距離・時間のようなもの。次の故障までの間隔が長い車ほどMTBFが大きく、信頼できる車といえます。
記憶フック MTBFといえば平均故障間隔で大きいほど壊れにくい
MTTR 故障してから修復が完了するまでの平均時間(平均修復時間)。
MTTR(Mean Time To Repair、平均修復時間)は、システムが故障してから修理が終わって復旧するまでにかかる時間の平均です。値が小さいほど早く直せる、すなわち保守性が高いことを意味します。
MTTRは総修復時間を故障回数で割って求め、MTBFと対になって稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)の計算に使われます。試験では、MTBF(動いている時間)とMTTR(止まって直している時間)の役割の違いを区別すること、MTTRは小さいほど良いという向きを押さえることが重要です。
たとえ 車が故障したとき、修理工場で直し終えて再び走り出せるまでの平均時間のようなもの。早く直せる車ほどMTTRが小さく、扱いやすい車といえます。
記憶フック MTTRといえば平均修復時間で小さいほど早く直る
稼働率 全時間のうちシステムが正常に動いている時間の割合。
稼働率は、全体の時間のうち、システムが正常に動作している時間の割合を表す指標です。0〜1(または0〜100%)の値で表され、1に近いほど止まらずに使えることを意味し、信頼性の総合的な到達点といえます。
稼働率は、稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)という式で求めます。動いている時間(MTBF)が長く、修復時間(MTTR)が短いほど、稼働率は高くなります。試験では、この式を使った計算問題が本テーマで最も多く出題されます。また、直列システムは各装置の稼働率の積、並列システムは1から全停止確率を引いて求める、という構成ごとの計算も頻出です。
たとえ お店が1年のうちどれだけ営業できていたかの割合のようなもの。長く開けられ(MTBFが長い)、休業からの復帰が早い(MTTRが短い)ほど、営業率=稼働率が高くなります。
記憶フック 稼働率といえばMTBF÷(MTBF+MTTR)で動いている時間の割合
稼働率 = MTBF ÷ (MTBF + MTTR)
まとめ 要点 信頼性は数値で評価でき、故障率・MTBF・MTTRという基礎指標から稼働率を算出する。 故障率は単位時間あたりの故障の割合で、MTBF(平均故障間隔)の逆数(故障率=1/MTBF)。値が小さいほど壊れにくい。 MTBFは動いている時間の平均(大きいほど良い)、MTTRは止まって修復している時間の平均(小さいほど良い)で、両者の役割を取り違えないことが重要。 稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)で求め、MTBFが長くMTTRが短いほど高くなる。本テーマで最頻出の計算問題。 複数装置の稼働率は、直列なら各稼働率の積、並列なら1から全停止確率を引いて求める。 記憶フック一覧 故障率: 故障率といえば単位時間あたりの故障の割合でMTBFの逆数 MTBF: MTBFといえば平均故障間隔で大きいほど壊れにくい MTTR: MTTRといえば平均修復時間で小さいほど早く直る 稼働率: 稼働率といえばMTBF÷(MTBF+MTTR)で動いている時間の割合 関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。