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インタフェース設計の基礎と入力操作

低頻約 21 分インタフェース設計

概要

本ユニットでは、インタフェース設計の到達目標である「使いやすさ(ユーザビリティ)」と、それを実現する設計の理念「人間中心設計」を学びます。さらに、タッチ・ジェスチャー・音声といった現代的な入力操作の方式を理解します。設計全体の前提となる基礎概念を扱う重要な単元です。

用語7

ユーザビリティ

利用者がシステムを目的どおり効果的・効率的・満足に使える度合い。

ユーザビリティとは、利用者がそのシステムやサービスを「使いやすい」と感じる度合いのことです。具体的には、目的を達成できる効果(有効性)、無駄なく使える効率、使っていて不満がない満足度といった観点で評価されます。 インタフェース設計が最終的に目指す到達目標そのものであり、この単元すべての前提になります。試験では、単なる「見た目の良さ」ではなく「使いやすさ・目的の達成しやすさ」を指す点や、誰でも使えるアクセシビリティとの違いが問われます。高頻度の用語なので意味を正確に押さえましょう。

たとえリモコンの使いやすさのようなもの。ボタンが分かりやすく、押したい機能にすぐたどり着け、迷わず操作できれば「ユーザビリティが高い」といえます。

記憶フックユーザビリティといえば利用者にとっての使いやすさの度合い

人間中心設計

利用者の要求を中心に据え、評価と改善を繰り返す設計プロセス。

人間中心設計(HCD)は、作り手の都合ではなく実際の利用者を中心に置いて、使いやすいシステムを作ろうとする設計の考え方・プロセスです。利用状況の把握、要求事項の明確化、設計案の作成、評価という工程を繰り返し、満足できるまで改善します。 ユーザビリティを高めるための具体的な進め方であり、両者はセットで問われます。試験では、開発者の思い込みで作るのではなく「利用者を中心に据え、評価を繰り返して改善する」反復型のプロセスである点がポイントです。ISO 9241-210 で規定されています。

たとえ靴を作るとき、職人の好みでなく履く人の足を測り、試し履きと手直しを何度も繰り返して仕上げるようなもの。使う人を中心に改善を回します。

記憶フック人間中心設計といえば利用者中心で評価と改善を繰り返すプロセス

満たすまで繰り返す

利用状況の把握

要求事項の明確化

設計による解決案の作成

設計の評価

ジェスチャーインタフェース

指や手などの身体動作で機器を操作する入力方式の総称。

ジェスチャーインタフェースは、指で画面をなぞる、手を振るといった身体の動き(ジェスチャー)で機器を操作する入力方式の総称です。キーボードやマウスのような道具を介さず、直感的に操作できるのが特徴です。 スマートフォンやタブレットの操作を支える上位概念で、後述のタップやスワイプはこのジェスチャーの具体例にあたります。試験では、画面に触れて操作するタッチ系の入力や、カメラで手の動きを読み取る操作などがこれに含まれると理解しておきましょう。音声で操作するVUIとは対比される入力手段です。

たとえ言葉を使わず、手を振って「さようなら」、指を立てて「1つ」と伝えるような身ぶり手ぶりでの意思伝達を、機器の操作に応用したものです。

記憶フックジェスチャーインタフェースといえば身体動作で操作する入力方式の総称

マルチタッチインタフェース

画面を複数の指で同時に触れて操作できる入力方式。

マルチタッチインタフェースは、画面に複数の指で同時に触れて操作できる方式です。1本指だけでなく、2本指で広げて拡大(ピンチアウト)、つまんで縮小(ピンチイン)するなど、複数の接触点を組み合わせた豊かな操作が可能になります。 スマートフォンやタブレットの普及を支えた代表的な入力方式で、タップやスワイプといった個別動作の土台になります。試験では、1点しか感知できない方式との違いや、ピンチ操作のように複数指を前提とした操作ができる点が問われます。ジェスチャーインタフェースの具体的な実装形の一つです。

たとえピアノを両手の指で同時に弾くようなもの。1本指でぽつぽつ押すだけでなく、複数の指を同時に使うことで表現できる操作の幅が広がります。

記憶フックマルチタッチインタフェースといえば複数の指で同時操作する入力方式

ジェスチャーインタフェース

マルチタッチインタフェース

タップ

スワイプ

ピンチイン/ピンチアウト

タップ

画面を指で軽く1回叩くように触れる基本的なタッチ操作。

タップは、タッチ画面を指で軽く1回叩くように触れる、最も基本的な操作です。パソコンのマウスでいうクリックに相当し、アイコンやボタンを選んだり実行したりするときに使います。 マルチタッチ操作の中でも最も単純な単発動作で、すべてのタッチ操作の起点になります。試験では、軽く2回続けて叩くダブルタップや、長く押し続けるロングタップ(長押し)といった派生操作との違いが問われることがあります。指を触れたまま動かすスワイプとの区別も押さえておきましょう。

たとえエレベーターの行き先ボタンを指でちょんと押す動作のようなもの。触れて離すだけの、最もシンプルな「選ぶ・決める」操作です。

記憶フックタップといえば画面を軽く1回触れるクリック相当の操作

スワイプ

画面に触れた指をそのまま滑らせてなぞるタッチ操作。

スワイプは、画面に指を触れたまま、特定の方向へ滑らせる(なぞる)操作です。ページをめくる、一覧をスクロールする、写真を次へ送るといった、画面の内容を動かす場面で使われます。 タップが「触れて離す」単発動作なのに対し、スワイプは「触れたまま動かす」連続動作である点が違いです。試験では、似た操作のフリック(素早くはじく動作)やドラッグ(対象をつまんで移動する動作)との区別が問われることがあります。指の動き方で操作名が変わる点を意識しましょう。

たとえテーブルの上の紙を指で横へすっと払いのける動作のようなもの。触れた指を滑らせて、画面の内容を動かしたり送ったりします。

記憶フックスワイプといえば指を触れたまま滑らせてなぞる操作

VUI

音声でのやり取りによって機器を操作する音声ユーザインタフェース。

VUI(Voice User Interface、音声ユーザインタフェース)は、人の声でやり取りして機器を操作する仕組みです。話しかけると音声認識で内容を理解し、音声合成で読み上げて応答します。スマートスピーカーや音声アシスタントが代表例です。 タッチやジェスチャーが身体動作による入力なのに対し、VUIは「声」を使う点で対比される入力手段です。試験では、画面に触れずハンズフリーで操作できる利点や、目や手が使いにくい状況・高齢者などでも使いやすくアクセシビリティ向上に役立つ点が問われます。

たとえ店員さんに「コーヒーを1つ」と口頭で頼むようなもの。ボタンを押さなくても、話しかけるだけで用件が伝わり、返事が返ってきます。

記憶フックVUIといえば音声でやり取りする音声ユーザインタフェース

まとめ

要点

  • ユーザビリティはインタフェース設計の到達目標で、利用者にとっての使いやすさ(有効性・効率・満足度)の度合いを指す。
  • 人間中心設計(HCD)はユーザビリティを高めるための設計プロセスで、利用者を中心に据え評価と改善を繰り返す(ISO 9241-210)。
  • ジェスチャーインタフェースは身体動作による入力方式の総称で、マルチタッチやタップ・スワイプはその具体例にあたる。
  • タップは軽く1回触れる単発操作(クリック相当)、スワイプは触れたまま滑らせる連続操作で、動き方で区別される。
  • VUIは音声でやり取りする入力方式で、身体動作系の入力と対比され、ハンズフリー操作やアクセシビリティ向上に役立つ。

記憶フック一覧

  • ユーザビリティ: ユーザビリティといえば利用者にとっての使いやすさの度合い
  • 人間中心設計: 人間中心設計といえば利用者中心で評価と改善を繰り返すプロセス
  • ジェスチャーインタフェース: ジェスチャーインタフェースといえば身体動作で操作する入力方式の総称
  • マルチタッチインタフェース: マルチタッチインタフェースといえば複数の指で同時操作する入力方式
  • タップ: タップといえば画面を軽く1回触れるクリック相当の操作
  • スワイプ: スワイプといえば指を触れたまま滑らせてなぞる操作
  • VUI: VUIといえば音声でやり取りする音声ユーザインタフェース

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。