用語(8) マルチメディア 文字・音声・静止画・動画など複数種類の情報を統合して扱う技術・媒体。
マルチメディアとは、文字(テキスト)だけでなく、音声・静止画・動画・アニメーションなど、複数の種類の情報をまとめて一体的に扱う技術や、その媒体のことです。コンピュータの普及により、こうした多様な情報をデジタルデータとして統合的に表現・伝達できるようになりました。
本ユニット全体の起点となる概念で、後に学ぶWebコンテンツやストリーミングも、すべてマルチメディアを扱うための仕組みです。試験では「複数のメディア(媒体)を組み合わせて扱うこと」という定義そのものや、構成要素(文字・音声・画像など)が問われます。
たとえ 文字・写真・音楽・動画を1冊にまとめた『デジタルな絵本付き図鑑』のようなもの。1つの作品の中で複数の表現手段が同時に使われています。
記憶フック マルチメディアといえば文字・音声・画像・動画を統合して扱う技術
Webコンテンツ Web上で公開・配信される文書・画像・音声・動画などの情報の総称。
Webコンテンツとは、Webサイト上で提供される情報の総称で、文章・画像・音声・動画などのマルチメディア情報を含みます。HTMLで記述されたWebページが代表例で、ブラウザを通じて世界中から閲覧できます。
マルチメディアが実際に届けられる最も身近な場が、このWebという文脈です。試験では、Webコンテンツがマルチメディア情報を扱う代表例であることや、HTML・ハイパーメディアといった関連用語との結び付きが問われます。静的なページだけでなく、動的に生成・配信される情報も含む広い概念です。
たとえ 図書館に並ぶ本や雑誌のように、Webという『巨大な公開棚』に置かれた、誰でも閲覧できる文章や写真・動画などの中身そのものです。
記憶フック WebコンテンツといえばWeb上で公開される情報の総称
ハイパーメディア 文字・画像・音声などをリンクで相互に結び付けて扱う仕組み。
ハイパーメディアは、文字どうしを関連付ける『ハイパーテキスト』の考え方を、画像・音声・動画などマルチメディア全般にまで広げたものです。各情報がリンクでつながれ、利用者はリンクをたどって関連する情報へ次々に移動できます。
Webはこのハイパーメディアを実現した代表的な仕組みで、ページ内の文字や画像をクリックして別のページへ飛べるのは、リンクで結ばれているからです。試験では、ハイパーテキスト(文字中心)との違いや、『リンクで相互に結び付ける』という特徴が問われます。順番に読む紙の本と違い、利用者が自由に経路を選べる点が要点です。
たとえ 本文の言葉から関連ページへ飛べる『たどれる事典』のようなもの。気になった語をたどると、文章だけでなく写真や音声へも次々に移れます。
記憶フック ハイパーメディアといえばリンクで各メディアを相互に結ぶ仕組み
エンコード データを一定の規則で別の形式(符号)へ変換する処理。符号化。
エンコード(符号化)とは、音声や画像などのデータを、決められた規則に従って別の形式へ変換する処理です。マルチメディアでは、扱いやすく・送りやすくするために、生のデータを圧縮された形式へ変換する用途でよく使われます。
後で学ぶデコードと対になる概念で、『送る・保存する前に変換するのがエンコード』と覚えます。試験では、エンコードとデコードの向き(どちらが符号化でどちらが復号か)が逆に問われることが多く、確実に区別できることが重要です。動画をMP4形式に変換する、文字を文字コードに変換する、といった例があります。
たとえ 手紙を暗号や略号に『書き換えて』封をする作業のようなもの。そのままより小さく・運びやすい形に直してから送り出します。
記憶フック エンコードといえばデータを符号化する変換処理
デコード 符号化されたデータを元の形式へ戻す処理。復号(伸長)。
デコード(復号)は、エンコードによって変換・圧縮されたデータを、元の利用できる形へ戻す処理です。圧縮された動画を再生できるよう展開したり、符号化された音声を元の音に戻したりするのがこれにあたります。
エンコードの逆処理であり、『受け取って・再生する側で元に戻すのがデコード』と覚えると区別しやすくなります。試験では、エンコードとデコードがちょうど逆向きの対であること、配信された動画を視聴する際にはデコードが行われること、などが問われます。両者を取り違えないことが得点のポイントです。
たとえ 暗号や略号で書かれた手紙を『元の文章に読み解く』作業のようなもの。受け取った側が、送られてきた形を読める形へ戻します。
記憶フック デコードといえば符号化データを元に戻す復号処理
ストリーミング データを受信しながら同時に再生する配信・再生方式。
ストリーミングは、音声や動画のデータを、すべてダウンロードし終えるのを待たずに、受信しながら順次再生していく配信方式です。受け取った部分から再生できるため、視聴開始までの待ち時間が短く、大容量の動画でも快適に視聴できます。
ファイル全体を保存してから再生する『ダウンロード方式』との違いが、試験で頻出のポイントです。ストリーミングでは原則として手元にファイルが残らない点も特徴です。エンコード・デコードを前提に成り立つ配信技術であり、動画配信サービスやライブ配信で広く使われています。
たとえ 水道のように、貯水タンクが満タンになるのを待たず、蛇口から出てくる水を出た先から使うイメージ。全部そろう前から少しずつ利用します。
記憶フック ストリーミングといえば受信しながら同時に再生する方式
DRM デジタルコンテンツの複製や利用を制限し著作権を保護する技術の総称。
DRM(Digital Rights Management、デジタル著作権管理)は、音楽・動画・電子書籍などのデジタルコンテンツについて、無断のコピーや利用を技術的に制限し、著作権を保護する仕組みの総称です。暗号化や利用回数・期間の制限、再生機器の限定などの方法が使われます。
コンテンツの『配信』の次に必要となる『保護』の中心概念で、後に学ぶCPRMはDRMの具体例の一つです。試験では、DRMが著作権保護(複製・利用の制限)を目的とした技術の総称であることや、正式名称(デジタル著作権管理)が問われます。利用者の利便性と権利者の保護のバランスをとる仕組みです。
たとえ 美術館で作品に『撮影禁止・持ち出し禁止』のルールと監視を付けるようなもの。見ることは許しつつ、勝手な複製や持ち出しを技術で防ぎます。
記憶フック DRMといえばデジタルコンテンツの複製を制限する著作権保護技術
CPRM 記録メディア向けに複製を1回などに制限する著作権保護技術。
CPRM(Content Protection for Recordable Media)は、DVDやSDカードなどの記録メディアに記録するデジタル放送番組などをコピー制御するための著作権保護技術です。『1回だけ録画可(コピーワンス)』のような制限を実現し、無制限な複製を防ぎます。
DRMという総称の中の、記録メディア向けの具体的な実装の一つという位置付けです。試験では、CPRMが記録メディアのコピー制御に使われる保護技術であること、DRMの一種であることが問われます。地上デジタル放送の録画制限などが代表的な利用例で、対応していない機器では再生できない場合があります。
たとえ コンサートのチケットに『1名様1回限り有効』の印を付けるようなもの。記録した番組の複製回数を、技術的にあらかじめ決めた回数までに抑えます。
記憶フック CPRMといえば記録メディアのコピーを制限する保護技術