用語(7)
無線LAN
電波を使ってケーブルなしで機器を接続する構内ネットワーク。
無線LANは、LANケーブルの代わりに電波を使って機器同士を接続する構内ネットワークです。パソコンやスマートフォンは、アクセスポイント(電波の中継拠点)を経由してネットワークや有線LANにつながります。
配線が不要で機器を自由に移動できる反面、電波が壁などで弱まる、傍受されやすいといった注意点があり、暗号化(WPA2など)による保護が前提となります。試験では、ケーブルを用いる有線LANとの違いや、接続にアクセスポイントが必要なこと、電波の特性に由来する長所・短所が問われます。
たとえ有線LANが各席まで電話線を引く固定電話なら、無線LANは基地局(アクセスポイント)経由でつながる携帯電話のようなもの。線がない分どこでもつながりますが電波の届き方に左右されます。
記憶フック無線LANといえば電波でケーブルなしに接続するLAN
Wi-Fi
無線LANの相互接続性を保証する事実上の標準規格・ブランド名。
Wi-Fiは、業界団体(Wi-Fi Alliance)が異なるメーカーの無線LAN機器同士でも問題なくつながることを認定したブランド名で、IEEE 802.11という規格に基づきます。今日では無線LANのほぼ同義語として使われます。
Wi-Fi認証マークがあれば、メーカーが違っても相互接続できる点が利用者の安心につながります。試験では、Wi-Fiが無線LANの代表的な規格・ブランドであること、有線ではなく無線の技術であること、世代(Wi-Fi 5/6など)が速度や規格の違いを表すことを押さえます。
たとえさまざまな店のコンセントでも同じ形のプラグが挿せるように、メーカーが違う無線LAN機器でも「Wi-Fi」という共通規格に合わせてあれば互いにつながる、という相互接続の保証マークです。
記憶フックWi-Fiといえば無線LANの相互接続を保証する標準規格
Wi-Fi Direct
アクセスポイントなしで機器同士を直接Wi-Fi接続する技術。
Wi-Fi Directは、アクセスポイント(親機)を介さず、機器同士が直接Wi-Fiで通信できるようにする技術です。一方の機器が一時的に親機の役割を担うことで、ルーターがない場所でも接続できます。
スマートフォンからプリンターへ印刷したり、機器間でファイルを送ったりする用途で使われます。試験では、通常のWi-Fiがアクセスポイント経由なのに対し、Wi-Fi Directはアクセスポイント不要で機器を直接つなぐ点が問われます。短距離の1対1接続という意味でBluetoothと比較されることもあります。
たとえいつもは郵便局(アクセスポイント)を通して手紙を送るところを、近所同士で直接手渡しするようなもの。郵便局がなくても相手にすぐ届けられます。
記憶フックWi-Fi Directといえばアクセスポイント不要で機器を直接接続
メッシュWi-Fi
複数の無線機器を網目状に連携させ通信範囲を広げる構成。
メッシュWi-Fiは、複数の無線機器(メッシュ用ルーターやノード)を網目(メッシュ)状に連携させ、電波の届く範囲を建物全体へ面的に広げる構成です。各機器が電波をバケツリレーのように中継します。
1台のアクセスポイントでは電波が届かない広い家やオフィスでも、同じネットワーク名(ESSID)のまま移動でき、つながりが途切れにくいのが利点です。試験では、Wi-Fiの通信エリアを拡張する仕組みであること、中継機を網目状に配置して死角(電波の届かない場所)を減らす点が問われます。
たとえ1本のろうそくでは部屋の隅まで明るくならないところに、複数のろうそくを部屋中へ配置して家全体をムラなく照らすようなもの。電波の死角を互いに補い合います。
記憶フックメッシュWi-Fiといえば複数機器を網目状に連携し電波範囲を拡張
WPS
ボタン操作などで無線LANの接続設定を簡単に行う機能。
WPS(Wi-Fi Protected Setup)は、無線LANの接続設定を簡単に行うための機能です。本来は機器ごとにネットワーク名(ESSID)や暗号化キー(パスワード)を手入力しますが、WPSではアクセスポイントと端末のボタンを押す、PINコードを入力するといった操作だけで設定が完了します。
設定の手間とパスワードの入力ミスを減らせるのが利点です。試験では、WPSが暗号化の規格そのものではなく『接続設定を簡単にする補助機能』である点が問われます。便利な反面、PIN方式には脆弱性が指摘されている点も押さえておくとよいでしょう。
たとえ新しい家電をコンセントに挿すたびに長い設定番号を打ち込む代わりに、本体のボタンをワンプッシュするだけでペアリングが終わる「かんたん設定ボタン」のようなものです。
記憶フックWPSといえばボタン操作で無線LAN接続設定を簡単化する機能
ESSID
無線LANのアクセスポイントを識別するネットワーク名(SSID)。
ESSID(Extended SSID)は、無線LANのアクセスポイントに付けられたネットワークの名前で、一般にSSIDとも呼ばれます。最大32文字程度の文字列で、端末はこの名前を選んで接続先の無線ネットワークを指定します。
周囲に複数の無線LANがあっても、ESSIDで目的のネットワークを区別できます。試験では、ESSIDが『無線ネットワークを識別する名前』であること、機器を識別するMACアドレスとは識別する対象が違うことが問われます。ESSIDを見えなくするステルス機能などの簡易的なセキュリティ対策と結び付けて出ることもあります。
たとえ電波という見えない空間に建つ各「お店の看板」のようなもの。たくさんの無線が飛び交う中でも、看板(ESSID)を見れば入りたいネットワークを選べます。
記憶フックESSIDといえば無線LANを識別するネットワーク名
MACアドレス
ネットワーク機器に固有に割り当てられた物理アドレス。
MACアドレスは、LANカードなどのネットワーク機器に製造段階で割り当てられる固有の識別番号(物理アドレス)です。48ビットで表され、16進数2桁ずつをコロンやハイフンで区切って表記します(例:00-11-22-33-44-55)。
世界で重複しないよう前半が製造メーカーを表す番号になっており、同一ネットワーク内で機器を一意に識別します。試験では、ネットワーク名を表すESSIDとの違い、利用者が変更できるIPアドレス(論理アドレス)に対し、MACアドレスは機器固有の物理アドレスである点が問われます。許可した機器だけ接続させるMACアドレスフィルタリングと結び付くこともあります。
たとえ製品ごとに刻印された世界で1つだけの製造番号のようなもの。住所(IPアドレス)は引っ越しで変わっても、機器そのものに刻まれた番号(MACアドレス)は変わりません。
記憶フックMACアドレスといえば機器に固有の物理アドレス