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メール・ファイル・運用プロトコル

標準約 18 分通信プロトコル

概要

本ユニットでは、電子メールの送受信(SMTP・POP・IMAP)、ファイル転送(FTP)、時刻同期(NTP)、IPアドレスの自動設定(DHCP)といった、私たちが日常的に使う応用層プロトコルを学びます。どれが送信用でどれが受信用か、各プロトコルの役割を区別する問題が頻出で、ネットワーク分野の得点源になる重要単元です。

用語6

SMTP

電子メールを送信・転送するためのプロトコル。

SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)は、メールを送る側で使われるプロトコルです。利用者がメールを送信するとき、また送信側メールサーバから受信側メールサーバへメールを届けるときに使われます。 メールの流れは「送信(SMTP)→ 受信(POP/IMAP)」と覚えます。SMTPはあくまで送る・運ぶ役で、受け取って読み出す役は別プロトコルである点が試験の定番です。POPやIMAPとの違い(送信か受信か)を必ず区別できるようにしましょう。

たとえポストに手紙を投函し、郵便局が宛先の郵便局まで配送する流れにあたります。SMTPは「送り出して運ぶ」担当で、受け取りは別の仕組みが行います。

記憶フックSMTPといえばメール送信

SMTP

SMTP

POP/IMAP

送信者

送信メールサーバ

受信メールサーバ

受信者

POP

受信メールサーバからメールを取り出して受信する代表的なプロトコル。

POP(Post Office Protocol、現在はPOP3が主流)は、受信側がメールサーバに届いたメールを自分の端末にダウンロードして読むためのプロトコルです。 基本動作として、メールを端末に取り込み、サーバ上の元メールは削除する(残さない)のが特徴です。そのため別の端末からは同じメールを見られないことがあります。試験では「送信のSMTP/受信のPOP」という対比と、サーバにメールを残すIMAPとの違いがよく問われます。

たとえ私書箱に届いた郵便物を自宅に全部持ち帰り、私書箱は空にするイメージ。手元には残りますが、他の場所からは見られなくなります。

記憶フックPOPといえばメールを端末に取り込む受信

IMAP

メールをサーバ上に保持したまま管理・閲覧する受信プロトコル。

IMAP(Internet Message Access Protocol)は、POPと同じく受信用のプロトコルですが、メールをサーバ上に残したまま読む点が異なります。既読・未読やフォルダ分けといった状態もサーバ側で管理されます。 そのため、パソコン・スマートフォンなど複数の端末から同じメール環境を同期して使えるのが利点です。試験では、端末にダウンロードして削除するPOPとの違い(サーバに残すか・複数端末で同期できるか)が頻出ポイントです。

たとえクラウド上のアルバムを見るように、写真本体はサーバに置いたまま、どの端末からでも同じ状態を見られるイメージです。

記憶フックIMAPといえばサーバに残して複数端末で同期する受信

取り込んで削除

残したまま閲覧

受信メールサーバ

POP: 端末に保存

IMAP: 複数端末で同期

FTP

ネットワーク上でファイルを転送するためのプロトコル。

FTP(File Transfer Protocol)は、コンピュータ間でファイルをアップロード・ダウンロードするためのプロトコルです。サーバ上のファイルを取得したり、サーバへファイルを置いたりするときに使われます。 メール系(SMTP/POP/IMAP)とは用途が異なり、扱うのは「ファイルそのもの」です。試験では各プロトコルの用途を結びつける問題が多く、FTP=ファイル転送、と用途で区別できることが重要です。なお通信を暗号化しないため、安全性を高めた方式が使われることもあります。

たとえ宅配便で荷物(ファイル)そのものを送り届けたり受け取ったりするサービスにあたります。手紙(メール)とは別の、荷物専用の運送です。

記憶フックFTPといえばファイル転送

NTP

ネットワーク経由でコンピュータの時刻を正しく同期するプロトコル。

NTP(Network Time Protocol)は、ネットワーク上の機器の時計を正確な時刻に合わせる(同期する)ためのプロトコルです。基準となる時刻サーバから時刻を取得し、各機器の時刻を一致させます。 ログの記録時刻をそろえたり、時刻のずれによるトラブルを防いだりする、通信を支える裏方の運用基盤プロトコルです。試験では「時刻同期=NTP」という用途の対応を押さえておけば十分です。

たとえ学校や駅の時計を標準時の電波に合わせて、みんなの時計を同じ時刻にそろえるようなものです。ずれをなくす役目を担います。

記憶フックNTPといえば時刻同期

DHCP

IPアドレスなどの設定を端末へ自動的に割り当てるプロトコル。

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、ネットワークに接続した端末に対し、IPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバなどの設定を自動で配布するプロトコルです。 これにより、利用者が手作業でIPアドレスを設定しなくても、機器をつなぐだけでネットワークが使えるようになります。試験では「IPアドレスの自動割り当て=DHCP」という役割と、NTP同様に通信を支える運用基盤プロトコルである点が問われます。

たとえイベント会場で受付に行くと、座席番号(IPアドレス)を自動で割り振ってもらえるようなもの。自分で番号を決めなくても済みます。

記憶フックDHCPといえばIPアドレスの自動割り当て

まとめ

要点

  • メールは「送信=SMTP」「受信=POP/IMAP」と役割で区別する。
  • POPはメールを端末にダウンロードしてサーバから削除、IMAPはサーバに残して複数端末で同期する点が違い。
  • FTPはファイルそのものを転送するプロトコルで、メール系とは用途が異なる。
  • NTPは時刻同期、DHCPはIPアドレスの自動割り当てを担う運用基盤プロトコル。
  • 各プロトコルは「用途とプロトコル名の対応」を結びつけて覚えるのが得点のコツ。

記憶フック一覧

  • SMTP: SMTPといえばメール送信
  • POP: POPといえばメールを端末に取り込む受信
  • IMAP: IMAPといえばサーバに残して複数端末で同期する受信
  • FTP: FTPといえばファイル転送
  • NTP: NTPといえば時刻同期
  • DHCP: DHCPといえばIPアドレスの自動割り当て

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。