用語(5) TCP/IP インターネットで標準的に使われる通信プロトコルの体系(階層モデル)。
TCP/IP は、インターネットや多くのネットワークで標準として使われる通信規約(プロトコル)の集まりです。データを確実に届ける役割の TCP と、相手まで経路を選んで運ぶ役割の IP を中心に、複数のプロトコルを階層的に組み合わせて構成されます。
一般に「アプリケーション層・トランスポート層・インターネット層・ネットワークインタフェース層」の4階層モデルで表され、OSI 基本参照モデル(u01 で学んだ7階層)を実用化した枠組みと位置づけられます。試験では、HTTP・TCP・IP などがこの体系のどの層に属するか、TCP と IP の役割の違いが問われます。
たとえ 荷物を確実に届ける宅配の仕組み全体のようなもの。住所を見て経路を選ぶ係(IP)と、抜けや破損なく届いたか確認する係(TCP)が役割分担して協力します。
記憶フック TCP/IPといえばインターネット標準の階層型プロトコル体系
UDP 確認応答を省き高速に送るコネクションレス型のトランスポート層プロトコル。
UDP は、TCP/IP のトランスポート層で TCP と対になるプロトコルです。相手と事前に接続を確立せず、到達確認や再送を行わないため、その分だけ高速・低負荷でデータを送れます。
ただし途中でデータが欠けても気付かないため、信頼性は TCP より低くなります。多少の欠落より速さ・リアルタイム性が重要な、音声通話・動画のストリーミング・DNS などで使われます。試験では、確実に届ける TCP との対比で「UDP=高速だが信頼性は保証しない」という性質が問われます。
たとえ 返事を待たずに次々と一方的に話し続ける拡声器のようなもの。届いたか確認しない分テンポは速いですが、聞き逃しがあっても言い直してはくれません。
記憶フック UDPといえば確認なしで高速だが信頼性は保証しない
ポート番号 1台の機器内でどの通信サービスかを識別する0〜65535の番号。
ポート番号は、トランスポート層(TCP/UDP)が、1台のコンピュータ上で動く複数のサービスのうち「どのアプリケーション宛ての通信か」を区別するための番号です。IP アドレスが機器を特定するのに対し、ポート番号は機器内のサービスを特定します。
代表的なものは決められており(ウェルノウンポート)、HTTP は80番、HTTPS は443番などが割り当てられています。試験では、IP アドレスとポート番号の役割の違いや、主要プロトコルのポート番号(80/443 など)が問われます。
たとえ IP アドレスがマンションの建物の住所なら、ポート番号は各部屋の番号にあたります。建物に届いた荷物を、正しい部屋へ振り分けるためのものです。
記憶フック ポート番号といえば機器内のサービスを識別する番号(HTTP=80,HTTPS=443)
HTTP WebブラウザとWebサーバ間でWebページをやり取りする通信プロトコル。
HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、Web ブラウザと Web サーバの間で、HTML 文書や画像などの Web コンテンツをやり取りするための通信規約です。トランスポート層の TCP を使い、ポート番号は通常80番を利用します。
ブラウザがサーバへ「このページをください」と要求(リクエスト)を送り、サーバが内容を返す(レスポンス)という、要求と応答の組で通信します。試験では、HTTP が Web 通信の基本プロトコルであること、ポート80番、後述の HTTPS との違い(暗号化の有無)が問われます。
たとえ 図書館の窓口で「この本をください」と申込用紙を出し、係員が本を渡してくれるやり取りのようなもの。要求と応答が一対で成り立っています。
記憶フック HTTPといえばWebページをやり取りする通信プロトコル(ポート80)
HTTPS HTTP通信をTLS/SSLで暗号化し安全にした通信プロトコル。
HTTPS は、HTTP の通信内容を TLS(SSL)という暗号化のしくみで保護したものです。通信が暗号化されるため、途中で盗み見されても内容が読まれにくく、通信相手のサーバが本物かどうかも電子証明書で確認できます。ポート番号は通常443番を使います。
ID・パスワードやクレジットカード番号など、機密性が必要な通信で広く使われます。試験では、HTTP との違いが「暗号化の有無」である点、ブラウザの鍵マークや URL の『https://』が安全な通信を示すこと、TLS/SSL による保護であることが問われます。
たとえ HTTP がはがきでのやり取りなら、HTTPS は中身が見えない封筒に入れて封印した手紙のようなもの。途中の配達人にも内容を読まれずに届けられます。
記憶フック HTTPSといえばHTTPをTLS/SSLで暗号化した安全な通信(ポート443)