用語(7)
経営目標
企業が経営理念を実現するために達成を目指す、具体的な到達点。
経営目標は、企業の存在意義を示す経営理念やビジョンを、実際の活動で達成すべき具体的な水準へ落とし込んだものです。売上高や利益、シェアなど数値で示されることが多く、経営管理サイクルの出発点となります。
試験では、抽象的な「理念」と、その実現のために設定する具体的な「目標」の役割の違いが問われます。目標があるからこそ、後述のPDCAで「計画(P)」を立て、達成度を測り改善できる、という流れの起点になる点を押さえましょう。
たとえ「健康になりたい」という願い(理念)に対し、「半年で体重を5kg減らす」と決めるのが目標。願いだけでは動けず、具体的な到達点があって初めて計画が立てられます。
記憶フック経営目標といえば理念を達成する具体的な到達点(サイクルの起点)
財務・資産・人事・情報管理
経営管理が対象とする、お金・モノ・ヒト・情報という主要な経営資源の管理領域。
経営管理は、企業が持つ経営資源を効率よく活かすために行われます。その対象を整理したのが財務管理(お金)・資産管理(モノ・設備)・人事管理(ヒト)・情報管理(情報)という4つの領域です。いわゆる経営資源「ヒト・モノ・カネ・情報」に対応します。
試験では、経営管理が単一の活動ではなく、複数の資源領域にまたがって行われることを理解しているかが問われます。経営目標を達成するため、これらの領域それぞれで計画・実行・評価が行われる、という全体像を押さえましょう。
たとえ家庭の運営に例えると、家計(財務)、家や車(資産)、家族の役割分担(人事)、予定や連絡先(情報)をそれぞれ管理するようなもの。どれが欠けても上手く回りません。
記憶フック財務・資産・人事・情報管理といえばヒト・モノ・カネ・情報の管理領域
PDCA
計画・実行・評価・改善を繰り返し、業務を継続的に改善する管理サイクル。
PDCAは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の4段階を順に繰り返すことで、業務や品質を継続的に向上させる管理手法です。Actで得た改善点を次のPlanに反映し、サイクルを回し続ける(スパイラルアップ)点が特徴です。
試験では、4つの頭文字と各段階の意味、そして「継続的に繰り返す」点が頻出です。後述のOODAループと混同しやすく、PDCAは計画(Plan)を起点とする改善サイクル、OODAは観察から始まる迅速な意思決定サイクル、という違いを押さえると得点しやすくなります。
たとえダイエットで、献立を決め(P)、実践し(D)、体重を測って効果を確かめ(C)、やり方を直す(A)。これを繰り返して少しずつ理想へ近づくのと同じです。
記憶フックPDCAといえばPlan→Do→Check→Actを繰り返す継続的改善サイクル
OODAループ
観察・状況判断・意思決定・実行を素早く回し、変化に即応する意思決定サイクル。
OODAループは、Observe(観察)→Orient(状況判断)→Decide(意思決定)→Act(実行)の4段階を高速で繰り返し、刻々と変わる状況に迅速に対応するための意思決定手法です。元は軍事の考え方で、近年は変化の速いビジネスでも活用されます。
試験では、計画(Plan)を起点に着実に改善するPDCAとの対比が問われます。PDCAは事前の計画と継続的改善に強く、OODAは現場の観察を起点とした素早い判断・行動に強い、という役割の違いを押さえましょう。
たとえサッカーの試合中、相手の動きを見て(観察)、状況を読み(判断)、パスかドリブルか決め(決定)、すぐ動く(実行)ようなもの。計画書を作る暇はなく即断即決です。
記憶フックOODAループといえば観察起点の素早い意思決定サイクル(PDCAと対比)
BCP
災害や事故など緊急事態でも事業を継続・早期復旧するための計画。
BCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)は、地震・火災・システム障害・感染症などの緊急事態が起きても、重要な業務を中断させない、または中断しても短時間で復旧させるために、あらかじめ手順や体制を定めておく計画です。
試験では非常に頻出で、「平常時の改善」ではなく「有事への備え」である点が重要です。優先して継続・復旧すべき中核業務を決め、目標復旧時間などを設定します。次のBCMが「計画を運用・改善する活動」であるのに対し、BCPは「計画そのもの(成果物)」である点を区別しましょう。
たとえ学校や家庭で作る「防災マニュアル」のようなもの。地震が起きたらどこへ逃げ誰が何をするかを前もって決めておき、いざという時に慌てず動けるようにします。
記憶フックBCPといえば緊急時に事業を継続・早期復旧するための計画(成果物)
BCM
BCPを策定・運用・訓練・見直しし、継続的に維持・改善する管理活動。
BCM(Business Continuity Management、事業継続マネジメント)は、BCPを「作って終わり」にせず、教育・訓練の実施、定期的な点検・見直しを通じて、計画の実効性を維持・向上させ続ける管理活動全体を指します。
試験では、計画そのものであるBCP(成果物)と、それを回し続ける管理活動であるBCM(マネジメント)の違いが問われます。BCMはPDCAのように継続的に改善するマネジメントサイクルであり、リスクアセスメントの結果を踏まえてBCPを更新する、という関係を押さえましょう。
たとえ防災マニュアル(BCP)を作るだけでなく、定期的に避難訓練をして見直し、改善し続ける学校の防災活動全体がBCMにあたります。作りっぱなしでは意味がありません。
記憶フックBCMといえばBCPを運用・訓練・改善し続ける管理活動(マネジメント)
リスクアセスメント
事業を脅かすリスクを洗い出し、影響度や発生頻度を分析・評価する一連の手法。
リスクアセスメントは、リスク特定(どんな危険があるか洗い出す)→リスク分析(発生頻度や影響の大きさを見積もる)→リスク評価(対応の優先順位を判断する)という流れで、事業に潜むリスクを体系的に評価する手法です。
試験では、BCPやBCMの前提となる作業として問われます。何にどれだけ備えるべきかは、リスクを評価して初めて決められます。分析の結果に応じて、回避・低減・移転(保険など)・受容といったリスク対応へつなげる、という位置づけを押さえましょう。
たとえ旅行前に「盗難・病気・遅延」など起こりうるトラブルを書き出し、起きやすさと困り具合を考えて、保険や予備計画を準備するようなもの。備える前にまず見極めます。
記憶フックリスクアセスメントといえばリスクを特定・分析・評価する手法(BCPの前提)