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損益分岐点分析

頻出約 16 分会計・財務

概要

本ユニットでは、費用を売上に応じて変わる変動費と一定額の固定費に分け、利益がちょうどゼロになる売上高=損益分岐点を求める損益分岐点分析(CVP分析)を学びます。会計・財務は試験で頻出の分野で、損益分岐点の計算は採算性を判断する基本として繰り返し問われます。

用語5

損益分岐点

売上高と費用が等しくなり、利益がゼロになる売上高のこと。

損益分岐点は、売上高と総費用(固定費+変動費)がちょうど等しくなり、利益も損失も出ない売上高を指します。これを上回れば利益、下回れば損失となるため、採算ラインの目安になります。 計算式は「損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動費率)」です。変動費率は変動費÷売上高で、(1−変動費率)は売上のうち固定費の回収に使える割合(限界利益率)を表します。試験では、この式に固定費・変動費・売上高の数値を当てはめて損益分岐点売上高を求める計算問題が頻出です。

たとえ屋台の出店で「場所代を払い切るまで赤字、払い切った瞬間からが儲け」という、その日の売上の損得の境目にあたります。

記憶フック損益分岐点といえば利益がゼロになる売上高(固定費÷限界利益率)

売上高

総費用=固定費+変動費

損益分岐点(売上高=総費用)

これより上は利益

これより下は損失

固定費

売上高や生産量の増減に関係なく、毎期一定額が発生する費用。

固定費は、売上や生産量が増えても減ってもほぼ一定額発生する費用です。家賃、正社員の給料(基本給)、機械の減価償却費、保険料などが代表例です。 売上に連動する変動費との区別が、損益分岐点分析の出発点になります。固定費は損益分岐点の式の分子に入り、固定費が大きいほど損益分岐点売上高は高くなる(=より多く売らないと黒字にならない)点が試験で問われます。費用が「売上ゼロでも発生するか」で固定費か変動費かを見分けます。

たとえお店の家賃のように、客が一人も来なくても毎月決まって出ていく出費のこと。商売の有無にかかわらず固定でかかります。

記憶フック固定費といえば売上に関係なく一定(家賃・人件費)

変動費

売上高や生産量の増減に比例して、増えたり減ったりする費用。

変動費は、売上や生産量が増えるほど増え、減れば減る費用です。材料費、商品の仕入原価、出来高に応じた外注費、販売手数料などが代表例です。 固定費と対になる費用区分で、両者へ費用を分解することが損益分岐点分析の前提です。試験では、ある費用が変動費か固定費かを判別させる問題や、変動費を使って変動費率や限界利益(売上高−変動費)を計算させる問題が出ます。「売れた分だけかかる費用」が変動費だと覚えると判別しやすくなります。

たとえたこ焼き屋でいう、たこや粉などの材料費。売れて作るほど増え、暇な日は減る、販売量に連動する出費です。

記憶フック変動費といえば売上に比例(材料費・仕入)

販売量

一定期間に販売した商品・製品・サービスの数量のこと。

販売量は、ある期間に売れた商品やサービスの数量です。売上高は「販売単価×販売量」で求められ、変動費も販売量に比例して増えるため、販売量は売上と変動費の両方を動かす営業量の軸になります。 損益分岐点を「売上高」ではなく「販売数量」で表すこともあり、その場合は「固定費÷(販売単価−1個あたり変動費)」で求めます。1個売るごとに得られる限界利益で固定費を割る、という考え方です。試験では、目標利益を達成するのに必要な販売量を逆算させる問題などで使われます。

たとえ「あと何個売れば元が取れるか」を数えるときの個数のこと。売上の金額ではなく、売った数そのものを表します。

記憶フック販売量といえば売上と変動費を動かす数量の軸

変動費率

売上高に占める変動費の割合(変動費÷売上高)のこと。

変動費率は、売上高のうち変動費が占める割合で、変動費÷売上高で求めます。例えば売上100に対し変動費が60なら変動費率は0.6(60%)です。 損益分岐点の式「固定費÷(1−変動費率)」の分母に登場する重要指標で、(1−変動費率)は売上のうち固定費回収と利益に回せる割合=限界利益率を表します。試験では、変動費率や限界利益率を先に求めてから損益分岐点売上高を計算する手順がよく問われます。変動費率が低いほど限界利益率は高く、損益分岐点は下がります。

たとえ売上100円のうち材料代に何円消えるかの割合。60円なら残り40円で家賃などを賄う、という「手元に残る率」の裏返しです。

記憶フック変動費率といえば変動費÷売上高(1−変動費率=限界利益率)

まとめ

要点

  • 損益分岐点は売上高と総費用が等しく利益がゼロになる売上高で、損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動費率)で求める。
  • 費用は売上に関係なく一定の固定費(家賃・人件費)と、売上に比例する変動費(材料費・仕入)に分解するのが分析の出発点。
  • 変動費率=変動費÷売上高であり、(1−変動費率)は限界利益率を表す。
  • 売上高=販売単価×販売量で、販売量は売上と変動費の両方を動かす営業量の軸となる。
  • 固定費が大きいほど、また変動費率が高いほど損益分岐点は高くなり、黒字化に必要な売上が増える。

記憶フック一覧

  • 損益分岐点: 損益分岐点といえば利益がゼロになる売上高(固定費÷限界利益率)
  • 固定費: 固定費といえば売上に関係なく一定(家賃・人件費)
  • 変動費: 変動費といえば売上に比例(材料費・仕入)
  • 販売量: 販売量といえば売上と変動費を動かす数量の軸
  • 変動費率: 変動費率といえば変動費÷売上高(1−変動費率=限界利益率)

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。