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経営分析指標

頻出約 16 分会計・財務

概要

本ユニットでは、財務諸表をもとに企業の状態を数値で読み解く経営分析指標を学びます。もうかっているか(収益性)、資産を上手に使えているか(効率性)、支払いに耐えられるか(安全性)の三観点と、それぞれを測る代表指標を理解します。会計・財務の中でも頻出の重要分野です。

用語5

収益性

投下した資本や売上に対して、どれだけ利益を生み出せているかを示す観点。

収益性は、企業が「もうける力」をどれだけ持っているかを評価する経営分析の観点です。同じ売上でも、より多くの利益を残せる企業ほど収益性が高いといえます。利益を売上高や資本などで割った比率で測るのが基本です。 後で学ぶ効率性が「資産を上手に回しているか」、安全性が「支払いに耐えられるか」を見るのに対し、収益性は「利益を生み出せているか」を見る点が違いです。試験では、売上高利益率や投資利益率(ROI)が収益性を測る代表指標として問われます。経営分析でまず注目される最重要の観点です。

たとえ屋台の「もうけ具合」のようなもの。同じ売上1万円でも、手元に残る利益が3千円の店と千円の店では、前者のほうが収益性が高い、と評価する見方です。

記憶フック収益性といえばもうける力(利益を生み出す度合い)

投資利益率

投下した資本に対して得られた利益の割合。ROIとも呼ばれる収益性指標。

投資利益率(ROI:Return On Investment)は、投じた資本(投資額)に対してどれだけ利益が得られたかを示す収益性の代表指標です。「利益 ÷ 投資額 × 100(%)」で計算し、値が大きいほど投資効率がよいと判断します。 たとえば100万円を投じて20万円の利益が出れば、ROIは20%です。複数の事業や投資案を比べ、どちらが効率よくもうかるかを判断する場面で使われます。試験では、計算式と「値が高いほどよい」点、収益性を測る具体指標である点が問われます。投資の費用対効果を一目で表す物差しです。

たとえおこづかいを元手にした商売の「もうけ率」です。1000円を仕入れに使って200円もうかれば利益率は20%。少ない元手で多くもうけるほど、この率は高くなります。

記憶フック投資利益率といえばROI=利益÷投資額の効率

効率性

資産をどれだけ有効に活用して売上を生み出しているかを示す観点。

効率性は、企業が保有する資産(設備や在庫など)を、どれだけ無駄なく活用して売上や利益につなげているかを評価する観点です。少ない資産で多くの売上を上げられる企業ほど、効率性が高いといえます。 収益性が「利益を生む力」を見るのに対し、効率性は「資産の回転の良さ」を見る点が違いです。たとえば在庫がよく売れて入れ替わる企業は、資産を効率よく使っているといえます。試験では、効率性が資産の活用度・回転を表す観点であること、収益性・安全性と並ぶ三大観点の一つであることが問われます。

たとえ同じ広さの畑から、どれだけ多くの作物を収穫できるかに似ています。狭い畑でもたくさん採れる農家は、土地(資産)を効率よく使っている、という見方です。

記憶フック効率性といえば資産を活かして売上を生む回転の良さ

安全性

借入の返済や支払いに耐えられる、経営の安定度を示す観点。

安全性は、企業が借入金の返済や仕入代金の支払いにきちんと対応できるか、すなわち倒産しにくい安定した経営かを評価する観点です。手元の資金や資産と、返さなければならない負債とのバランスを見ます。 収益性が「もうける力」、効率性が「資産の活用度」を見るのに対し、安全性は「支払能力・倒産しにくさ」を見る点が違いです。代表的な指標が、次に学ぶ流動比率です。試験では、安全性が支払能力に関する観点であること、負債と資産のバランスから判断する点が問われます。経営の土台となる重要な観点です。

たとえ家計でいう「いざというときに払えるか」です。毎月の収入が多くても借金だらけなら危うい。手元のお金で支払いに耐えられるかを見るのが安全性です。

記憶フック安全性といえば支払いに耐える倒産しにくさ

経営分析の三観点

収益性(もうける力)

効率性(資産の活用度)

安全性(支払能力)

投資利益率(ROI)

流動比率

流動比率

流動資産÷流動負債×100で求める、短期の支払能力を示す安全性指標。

流動比率は、1年以内に現金化できる流動資産を、1年以内に支払う流動負債で割って求める安全性の代表指標です。「流動資産 ÷ 流動負債 × 100(%)」で計算し、短期的な支払能力を表します。 値が大きいほど短期の支払いに余裕があり安全とされ、一般に200%以上が望ましい、最低でも100%は欲しいといわれます。100%を下回ると、近く支払う負債に対して手元資金が足りない状態を意味します。試験では、計算式と「高いほど安全」という方向、流動資産・流動負債という用語が問われます。安全性を数値で確かめる物差しです。

たとえ近々払う請求書(流動負債)に対し、すぐ使える財布や預金(流動資産)がどれだけあるかの比率です。請求の2倍の現金があれば安心、足りなければ危ない、という見方です。

記憶フック流動比率といえば流動資産÷流動負債(高いほど安全)

まとめ

要点

  • 経営分析は財務諸表をもとに、収益性・効率性・安全性などの観点から企業を数値で評価する。
  • 収益性は利益を生み出す力を見る観点で、投資利益率(ROI=利益÷投資額×100)が代表指標。値が高いほどよい。
  • 効率性は資産をどれだけ有効に活用して売上を生んでいるか(資産の回転)を見る観点。
  • 安全性は借入返済や支払いに耐えられる経営の安定度を見る観点で、流動比率が代表指標。
  • 流動比率(流動資産÷流動負債×100)は短期の支払能力を表し、値が高いほど安全(一般に200%以上が望ましい)。

記憶フック一覧

  • 収益性: 収益性といえばもうける力(利益を生み出す度合い)
  • 投資利益率: 投資利益率といえばROI=利益÷投資額の効率
  • 効率性: 効率性といえば資産を活かして売上を生む回転の良さ
  • 安全性: 安全性といえば支払いに耐える倒産しにくさ
  • 流動比率: 流動比率といえば流動資産÷流動負債(高いほど安全)

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。