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競争戦略の基本概念

頻出約 18 分経営戦略手法

概要

本ユニットでは、環境分析の結果を踏まえて「いかに競争優位を築くか」を考える代表的な競争戦略の概念を学びます。競争優位を中心に、その源泉となるコアコンピタンス・イノベーション、具体的な戦略の型であるニッチ・同質化・ブルーオーシャンを扱います。経営戦略手法の中でも頻出分野です。

用語6

競争優位

他社より有利な立場を生み、利益を持続的に得られる強みのこと。

競争優位とは、競合他社と比べて自社が有利な立場に立ち、より高い利益を継続的に得られる状態や強みを指します。本ユニットで学ぶ各戦略は、いずれもこの競争優位を築き、長く保つことを目的としています。 競争優位の源泉は大きく、低コストで提供できる「コストリーダーシップ」と、他社にない価値を生む「差別化」に整理されます。試験では、一時的に売れるだけでは不十分で、模倣されにくく持続することが重要だという観点や、競争優位がコアコンピタンスやイノベーションから生まれるという関係が問われます。

たとえかけっこで「足が速い」という強みがあれば毎回勝てるように、ビジネスでも他社が簡単にまねできない強みを持てば、市場で繰り返し勝ち続けられます。

記憶フック競争優位といえば他社より有利で持続する強み

競争優位

コアコンピタンス

イノベーション

低コスト

差別化

コアコンピタンス

他社が容易にまねできない、企業の中核となる独自の強み・能力。

コアコンピタンスとは、他社がまねしにくく、複数の事業や製品に活かせる、その企業ならではの中核的な能力を指します。独自の技術力、ノウハウ、ブランド力などが該当し、競争優位の源泉となります。 単なる得意分野ではなく「模倣困難で、顧客価値につながり、応用が利く」点がポイントです。試験では、競争優位を生み出す中核能力という位置づけや、自社の強みを見極めてそこへ経営資源を集中する考え方として問われます。

たとえ老舗の和菓子屋が代々受け継いだ「あんこの秘伝レシピ」を持つようなもの。他店がまねできないその一点が、店の看板であり強さの源になります。

記憶フックコアコンピタンスといえばまねできない中核の強み

イノベーション

新しい技術・仕組みを生み出し、新たな価値を創造する革新のこと。

イノベーションとは、技術や製品、仕組みなどに革新を起こし、これまでにない新しい価値を生み出すことです。新製品を生む「プロダクトイノベーション」と、製造や業務の方法を改善する「プロセスイノベーション」などに分けられます。 コアコンピタンスと並んで競争優位を生み出す駆動力であり、新しい市場や需要を切り開く点が特徴です。試験では、単なる発明(技術の創出)にとどまらず、それを事業として価値や利益に結びつけて初めてイノベーションと呼べるという観点が問われます。

たとえスマートフォンが「電話・カメラ・地図」を一台にまとめて生活を一変させたように、新しい組み合わせや発想で世の中の当たり前を塗り替えることです。

記憶フックイノベーションといえば新しい価値を生む革新

ニッチ戦略

大手が手を出さない特定の小さな市場に集中して優位を築く戦略。

ニッチ戦略とは、大企業が参入してこない特定の狭い市場(すきま市場=ニッチ)に経営資源を集中させ、その分野で確固たる地位を築く戦略です。経営資源の限られた中小企業や挑戦者がよく採る型です。 市場全体ではなく一部に絞ることで、限られた資源でも特定分野では強者になれる点がねらいです。試験では、市場を絞り込んで集中する戦略であること、特定顧客のニーズに深く応える点が、市場全体を狙う戦略との違いとして問われます。

たとえ大型スーパーが扱わない「左利き専用の道具だけを売る店」のように、あえて狭い分野に絞ることで、その道では他に負けない存在になります。

記憶フックニッチ戦略といえばすきま市場に集中して勝つ

同質化戦略

リーダー企業が追随者の差別化をまねて優位を打ち消す戦略。

同質化戦略とは、業界のリーダー(首位企業)が、挑戦者の打ち出した差別化策を自社も同じように取り入れて、その差別化の効果を打ち消す戦略です。製品やサービスを「同じ」状態にすることで、相手の独自性を無効化します。 資金や規模で勝るリーダーだからこそ取れる型で、差別化で攻める挑戦者(ニッチ戦略など)と対比すると理解しやすくなります。試験では、リーダー企業の戦略であること、追随者の差別化を模倣して優位を相殺するねらいである点が問われます。

たとえ人気店が新メニューを出すと、すぐ近くの最大手チェーンが似たメニューを全店で出して話題をさらうようなもの。規模の力でまねして優位を消します。

記憶フック同質化戦略といえばリーダーがまねして差別化を打ち消す

ブルーオーシャン戦略

競争のない未開拓市場を新たに創造し、競争を避ける戦略。

ブルーオーシャン戦略とは、既存の競争が激しい市場(レッドオーシャン)を避け、まだ誰も手をつけていない新しい価値の市場(ブルーオーシャン)を創り出して、競争のない状態で事業を行う戦略です。 他社と争って奪い合うのではなく、新しい需要そのものを生み出す点が特徴で、激しい競争(レッドオーシャン)との対比で問われます。試験では、競争を勝ち抜くのではなく競争自体を無意味にする(競争のない市場を創る)という発想が、これまでの戦略の型との違いとして出題されます。

たとえ誰も泳いでいない静かな青い海(ブルーオーシャン)へ漕ぎ出すように、皆が奪い合う血みどろの海(レッドオーシャン)を離れ、自分だけの新しい漁場を見つけることです。

記憶フックブルーオーシャン戦略といえば競争のない新市場を創る

レッドオーシャン

競争が激しい既存市場

ブルーオーシャン

競争のない新市場を創造

まとめ

要点

  • 競争優位は他社より有利で持続する強みで、本ユニットの各戦略はこの確立・維持を目的とする。
  • 競争優位の源泉は、模倣困難な中核能力であるコアコンピタンスと、新たな価値を生むイノベーションである。
  • ニッチ戦略はすきま市場に資源を集中する型で、資源の限られた挑戦者・中小企業が採りやすい。
  • 同質化戦略はリーダー企業が挑戦者の差別化をまねて優位を打ち消す型で、ニッチ戦略と対比される。
  • ブルーオーシャン戦略は競争の激しいレッドオーシャンを避け、競争のない新市場を創造する発展的な型。

記憶フック一覧

  • 競争優位: 競争優位といえば他社より有利で持続する強み
  • コアコンピタンス: コアコンピタンスといえばまねできない中核の強み
  • イノベーション: イノベーションといえば新しい価値を生む革新
  • ニッチ戦略: ニッチ戦略といえばすきま市場に集中して勝つ
  • 同質化戦略: 同質化戦略といえばリーダーがまねして差別化を打ち消す
  • ブルーオーシャン戦略: ブルーオーシャン戦略といえば競争のない新市場を創る

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。