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M&A と企業再編

頻出約 13 分経営戦略手法

概要

資本を伴う企業再編の手法を学ぶ単元です。合併・買収の総称であるM&Aを上位概念に、経営陣が自社を買収するMBO、株式市場外で買い集めるTOB、そして取引段階を取り込む垂直統合を扱います。経営戦略手法は頻出分野であり、各手法の主体・目的の違いを区別できることが得点の鍵になります。

用語4

M&A

合併(Merger)と買収(Acquisition)の総称で、企業を統合・取得する手法。

M&Aは Mergers and Acquisitions の略で、複数の企業が一つになる「合併」や、ある企業が他の企業を買い取る「買収」をまとめて指す言葉です。 資本(お金や株式)を伴って企業を統合・取得する点が特徴で、自社にない技術・人材・市場を時間をかけずに獲得できる利点があります。試験では、資本を伴わない業務提携やアライアンス(u03)との違いがよく問われます。提携は協力関係にとどまるのに対し、M&Aは経営権そのものを取得・統合する、より踏み込んだ手段である点を押さえましょう。MBOやTOBはM&Aを実現する具体的な手法に位置づけられます。

たとえ別々のお店を一つにまとめたり、繁盛している他店を丸ごと買い取ったりして事業を大きくするようなもの。協力し合う「提携」より一歩踏み込んだ統合です。

記憶フックM&Aといえば合併と買収による企業の統合・取得

M&A(合併・買収)

MBO(経営陣による買収)

TOB(株式公開買付け)

垂直統合(取引段階の取り込み)

MBO

企業の経営陣が自社の株式や事業を買い取って経営権を取得する手法。

MBOは Management Buyout の略で、その会社の経営陣(マネジメント)が、自社の株式や一部の事業を買い取り、経営権を自分たちのものにする手法です。 親会社からの独立や、株式の非公開化(上場をやめること)を目的に行われることが多く、外部の買収者ではなく内部の経営陣が買い手になる点が最大の特徴です。試験では、似た略語との取り違えに注意が必要です。経営陣が買うのがMBO、従業員が買うのはEBO、株式市場外で不特定多数の株主から株式を買い集めるのがTOBと整理して覚えましょう。

たとえ雇われ店長が、オーナーからその店ごと買い取って自分のお店にするようなもの。外の人ではなく、中で経営している人が買い手になります。

記憶フックMBOといえば経営陣が自社を買い取って経営権取得

TOB

買付け条件を公告し、株式市場外で不特定多数から株式を買い集める買収手法。

TOBは Take-Over Bid(株式公開買付け)の略で、買収したい企業の株式について「いくらで・いつまでに・何株買う」という条件をあらかじめ公告し、株主から買い集める手法です。 ここで重要なのは、条件は広く「公告(公開)」しますが、買付け自体は証券取引所を通さず、市場の外で直接行う点です。つまり「公開買付け」の“公開”とは条件の公表を指し、取引が市場内で行われるという意味ではありません。経営権を握るのに必要な株式をまとめて取得する目的で使われ、買付け価格は市場価格より高めに設定されるのが一般的です。試験では、内部の経営陣が買い手となるMBOとの違いがポイントになります。

たとえ「この株を一株○○円で買います、応募してください」と新聞などで広く呼びかけ、応じた株主から取引所を通さずにまとめて買い取るようなもの。条件は公開しますが、売買そのものは市場の外で行います。

記憶フックTOBといえば条件を公告して株式市場外で公開買付け

垂直統合

原材料調達から販売まで、取引の上流・下流の工程を自社に取り込む統合。

垂直統合は、製品が消費者に届くまでの流れ(サプライチェーン)の上流(部品・原材料の調達)や下流(販売・流通)の工程を、自社の傘下に取り込む統合の方向性を指します。 供給の安定確保やコスト削減、品質管理の徹底などを目的に行われます。試験では、同じ業種の同業他社を統合して規模を拡大する「水平統合」との対比が問われます。上流・下流という縦の流れを取り込むのが垂直統合、同じ段階の横並びをまとめるのが水平統合、と方向で区別して覚えると確実です。

たとえパン屋が小麦農場(上流)や自前の販売店(下流)まで持つようなもの。材料づくりから売る所まで縦の流れを自分で抱え込みます。

記憶フック垂直統合といえば上流・下流の工程を自社に取り込む

まとめ

要点

  • 本単元は資本を伴う企業再編の手法を扱い、M&Aを上位概念に、MBO・TOB・垂直統合をその具体的手段・形態として整理する。
  • M&Aは合併と買収の総称で、資本を伴って経営権を取得・統合する手段。資本を伴わない業務提携・アライアンス(u03)との違いが頻出。
  • MBOは経営陣による自社買収(内部が買い手)、TOBは条件を公告して株式市場外で株式を買い集める公開買付けで、買い手と買付けの場の違いを区別する。
  • 垂直統合はサプライチェーンの上流・下流を取り込む方向性で、同業を束ねる水平統合との対比が問われる。
  • 経営戦略手法は頻出分野。各手法の主体(誰が)・目的(何のために)・方向(縦か横か)を押さえることが得点につながる。

記憶フック一覧

  • M&A: M&Aといえば合併と買収による企業の統合・取得
  • MBO: MBOといえば経営陣が自社を買い取って経営権取得
  • TOB: TOBといえば条件を公告して株式市場外で公開買付け
  • 垂直統合: 垂直統合といえば上流・下流の工程を自社に取り込む

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。