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EC の取引プラットフォームとサービス

標準約 21 分e-ビジネス

概要

本ユニットでは、EC(電子商取引)が実際に行われる代表的な「場」を学びます。電子オークション・eマーケットプレイス・オンラインモールなどの取引プラットフォーム、取引の安全を支えるエスクローサービス、群衆を活用するクラウドソーシング・クラウドファンディングを扱います。各サービスの違いは試験で頻出です。

用語7

電子オークション

ネット上で参加者が競りを行い最高額の入札者が落札する取引形態。

電子オークションは、インターネット上で出品された商品に複数の購入希望者が値段を付け合い(入札し)、最も高い価格を提示した人が買う権利を得る取引のしくみです。一般的な店舗が固定価格で売るのに対し、価格が需要によって変動して決まる点が特徴です。 個人間(C to C)で広く使われ、フリマアプリと並ぶ代表的な取引の場です。試験では、定価販売ではなく「競り(入札)で価格が決まる」ことが特徴であると問われます。また、見知らぬ相手との取引になるため、代金トラブルを防ぐエスクローサービスと組み合わせて使われる点も押さえましょう。

たとえ美術品の競売を、会場ではなくネット上で行うイメージ。欲しい人が次々と高い値を付け合い、一番高い値を付けた人が手に入れます。

記憶フック電子オークションといえばネット上の競りで最高額が落札

eマーケットプレイス

多数の売り手と買い手が集まり取引する企業間中心の電子市場。

eマーケットプレイスは、インターネット上に設けられた「電子市場」で、多くの売り手企業と買い手企業が一か所に集まって取引を行う場です。主に企業間取引(B to B)で使われ、部品や資材の調達などを効率化します。 複数の売り手・買い手を仲介して集約する点が特徴で、個別に相手を探す手間を省けます。試験では、企業間取引を集約する「市場(プラットフォーム)」であることが問われます。消費者向けの店舗を束ねるオンラインモールとの違い(主に B to B 向け)も意識しておくとよいでしょう。

たとえ卸売市場のネット版。多くの仕入れ業者と販売業者が一つの市場に集まり、その場で売買相手を見つけて取引するイメージです。

記憶フックeマーケットプレイスといえば企業間取引を集める電子市場

オンラインモール

複数の店舗を1つのサイトに集めた消費者向けの仮想商店街。

オンラインモール(電子モール)は、多くの出店者(店舗)を1つのWebサイトにまとめた、インターネット上の商店街です。利用者は1つのサイト内でさまざまな店を回って買い物ができ、運営者は集客やシステムを各店舗に提供します。 主に消費者向け(B to C)で、楽天市場やAmazonのマーケットプレイスのような形態が代表例です。試験では、複数店舗を束ねて集客する「場」であることが問われます。企業間取引中心のeマーケットプレイスに対し、こちらは一般消費者向けの仮想商店街という違いを押さえましょう。

たとえ1つの建物に多くのテナント店が入るショッピングモールのネット版。来客は同じサイト内をぶらぶら歩いて好きな店で買い物できます。

記憶フックオンラインモールといえば複数店舗を集めた仮想商店街

エスクローサービス

第三者が代金を一時預かり取引の安全を保証する仲介サービス。

エスクローサービスは、売り手と買い手の間に信頼できる第三者が入り、買い手が払った代金を一旦預かるしくみです。商品が無事に届いたことを確認してから、第三者が売り手へ代金を渡します。 これにより「代金を払ったのに商品が届かない」「商品を送ったのに代金が支払われない」といったトラブルを防げます。電子オークションなど見知らぬ相手との取引で特に使われます。試験では、取引の「安全(信頼)を担保する第三者の仕組み」であることが問われます。代金を預かるタイミング(配送確認後に売り手へ渡す)を理解しておきましょう。

たとえ知らない人同士の手渡し売買で、信頼できる仲介者が代金を一時預かり、品物が無事渡ったのを見届けてからお金を売り手に渡してくれるイメージです。

記憶フックエスクローサービスといえば第三者が代金を預かり取引を保証

代金支払い

商品発送

受取確認

代金引き渡し

買い手

エスクロー(第三者)

売り手

インターネットトレーディング

ネット経由で株式などの金融商品を売買する電子取引サービス。

インターネットトレーディングは、証券会社などの窓口や電話を使わず、インターネット上で株式・投資信託といった金融商品を売買できるサービスです。利用者はパソコンやスマートフォンから、いつでも注文や価格確認ができます。 対面取引に比べて手数料が安く、リアルタイムに取引できる点がメリットです。試験では、金融商品(主に証券)をネット上で取引する「場(プラットフォーム)」の一種であることが問われます。商品を売買するモールやオークションと異なり、扱う対象が金融商品である点が特徴です。

たとえ証券会社の店頭に出向かず、自宅のスマホから株の売り買いができる「ネット証券口座」のイメージ。市場が開いていれば自分の手元で注文できます。

記憶フックインターネットトレーディングといえばネットで株式など金融商品を売買

クラウドソーシング

不特定多数の人々にネット経由で業務や作業を委託するしくみ。

クラウドソーシング(crowdsourcing)は、群衆(crowd)に業務を委託(sourcing)するという意味で、インターネットを通じて不特定多数の人に仕事を発注するしくみです。デザイン・記事作成・データ入力など、社外の個人に小口で仕事を任せられます。 企業は必要なときに必要なスキルを持つ人へ柔軟に発注でき、働き手も場所を選ばず仕事を受けられます。試験では、群衆から「資金」を集めるクラウドファンディングと混同しやすいため要注意です。クラウドソーシングは群衆から『労働力(仕事の担い手)』を募るしくみと区別して覚えましょう。

たとえ「この作業、誰かやってくれませんか」とネットで広く呼びかけ、手を挙げた大勢の人に少しずつ仕事を分けて任せるイメージです。

記憶フッククラウドソーシングといえば群衆に業務を委託(労働力を募る)

クラウドファンディング

ネットで不特定多数から事業や活動の資金を少額ずつ募るしくみ。

クラウドファンディング(crowdfunding)は、群衆(crowd)から資金(funding)を集めるという意味で、インターネット上で事業・製品・活動のアイデアを公開し、共感した多数の人から少額ずつ出資・支援を募るしくみです。 銀行融資などに頼らず、賛同者から直接資金を集められるため、新規事業や創作活動の立ち上げに使われます。お返しの形により、商品やサービスを返す購入型、見返りを求めない寄付型などがあります。試験では、労働力を募るクラウドソーシングとの違い(こちらは『資金』を募る)が問われます。語末の fund(資金)で見分けましょう。

たとえ「この企画を実現したい」と発案者がネットで呼びかけ、賛同した大勢の人が少しずつお金を出し合って実現を後押しする募金箱のようなイメージです。

記憶フッククラウドファンディングといえば群衆から資金を少額ずつ募る

企画を公開

少額ずつ出資

集めた資金

リターン(商品等)

発案者

クラウドファンディングサイト

支援者(群衆)

まとめ

要点

  • EC の取引の場には、価格を競りで決める電子オークション、企業間取引を集約するeマーケットプレイス、複数店舗を束ねる消費者向けオンラインモール、金融商品を扱うインターネットトレーディングがある。
  • eマーケットプレイスは主に企業間(B to B)、オンラインモールは主に消費者向け(B to C)という対象の違いが頻出。
  • エスクローサービスは第三者が代金を一時預かりし、商品の受取確認後に売り手へ渡すことで、見知らぬ相手との取引(特にオークション)の安全を担保する。
  • クラウドソーシングは群衆から『労働力(業務)』を、クラウドファンディングは群衆から『資金』を募るしくみで、名称が似ているため対で区別して覚える。
  • クラウドソーシング/クラウドファンディングは、不特定多数の群衆を活用する EC の新しい形態のプラットフォームである。

記憶フック一覧

  • 電子オークション: 電子オークションといえばネット上の競りで最高額が落札
  • eマーケットプレイス: eマーケットプレイスといえば企業間取引を集める電子市場
  • オンラインモール: オンラインモールといえば複数店舗を集めた仮想商店街
  • エスクローサービス: エスクローサービスといえば第三者が代金を預かり取引を保証
  • インターネットトレーディング: インターネットトレーディングといえばネットで株式など金融商品を売買
  • クラウドソーシング: クラウドソーシングといえば群衆に業務を委託(労働力を募る)
  • クラウドファンディング: クラウドファンディングといえば群衆から資金を少額ずつ募る

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。