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記述統計量(代表値と散布度)

標準約 23 分応用数学

概要

本ユニットでは、たくさんのデータを少数の数値に要約する記述統計量を学びます。中心の位置を表す代表値(平均値・中央値=メジアン・最頻値=モード)と、ばらつきの大きさを表す散布度(分散・標準偏差・偏差値)が対になります。応用数学の中でも平均値や標準偏差は頻出で、両者の使い分けが問われます。

用語8

平均値

全データの合計をデータの個数で割って求める代表値。

平均値は、すべての値を足し合わせ、データの個数で割った値で、最も基本的な代表値です。データ全体を「ならした」中心の位置を表します。 全データを計算に使うため扱いやすい反面、極端に大きい(小さい)値があると、その影響を強く受けて中心からずれるという弱点があります。試験では、外れ値の影響を受けにくい中央値との違いがよく問われ、「平均は全値を使うので外れ値に弱い」と押さえることが重要です。

たとえ5人の所持金を全部集めて5人で山分けし直したときの「1人あたりの額」が平均値。1人だけ大金持ちがいると、平均は実感より高く出ます。

記憶フック平均値といえば合計÷個数で求める代表値

中央値

データを大きさ順に並べたとき、ちょうど中央に位置する値。

中央値は、データを小さい順(または大きい順)に並べたとき、真ん中に来る値です。データが偶数個のときは中央2つの平均をとります。 順位だけで決まるため、極端な値(外れ値)があっても影響を受けにくいのが特徴で、ここが平均値との大きな違いです。試験では、所得や地価のように一部に極端な値があるデータでは平均より中央値のほうが実感に近い、という観点が問われます。

たとえ7人を背の順に並べたとき、ちょうど4番目に立つ人の身長が中央値。両端に飛び抜けて高い人や低い人がいても、真ん中の人は動きません。

記憶フック中央値といえば順に並べた真ん中の値

メジアン

中央値を表す英語(median)。意味は中央値と同じ。

メジアン(median)は中央値の英語表記で、指す内容はまったく同じです。データを大きさ順に並べた中央の値を意味します。 試験や統計の解説では和名「中央値」と英名「メジアン」が混在して使われるため、両者が同義だと知っていることが大切です。「メジアン=中央値」と即座に対応づけられれば、用語が変わっても戸惑いません。

たとえ「中央値」と「メジアン」は、同じ人を日本語の名前とニックネームで呼んでいるようなもの。呼び方が違うだけで中身は同一です。

記憶フックメジアンといえば中央値の英語名

最頻値

データの中で最も多く現れる(出現回数が最大の)値。

最頻値は、データの中で出現する回数が一番多い値です。数値だけでなく、アンケートの選択肢のような分類データでも「最も多かった項目」として使えます。 平均値や中央値が必ず1つに定まるのに対し、最頻値は同数で並ぶと複数あったり、すべて1回ずつだと定まらなかったりします。試験では、3つの代表値(平均・中央・最頻)それぞれの求め方と意味の違いを区別できることが問われます。

たとえ靴屋で一番よく売れたサイズが最頻値。平均サイズより「最も数が出たサイズ」のほうが仕入れの判断に役立つ場面で重宝します。

記憶フック最頻値といえば最も多く現れる値

モード

最頻値を表す英語(mode)。意味は最頻値と同じ。

モード(mode)は最頻値の英語表記で、意味は最頻値とまったく同じです。最も多く出現する値を指します。 中央値とメジアンの関係と同様に、最頻値とモードも和名・英名の対応を覚えておくべき組み合わせです。「モード=最頻値」「メジアン=中央値」をセットで押さえると、英語表記で出題されても落ち着いて対応できます。

たとえ「最頻値」と「モード」は、同じ料理を和名とメニューの横文字で書いているようなもの。表記が違うだけで指すものは同じです。

記憶フックモードといえば最頻値の英語名

分散

各データと平均値との差(偏差)を2乗して平均した、ばらつきの指標。

分散は、データが平均値からどれだけ散らばっているかを表す散布度の基礎です。各値から平均を引いた差(偏差)を2乗し、それらを平均して求めます。2乗するのは、プラスとマイナスの偏差が打ち消し合わないようにするためです。 分散が大きいほどばらつきが大きいことを意味します。ただし2乗しているため単位が元データと変わり、直感的に解釈しにくい点が標準偏差との違いです。試験では、分散の平方根が標準偏差であるという関係が問われます。

たとえクラス全員の身長が平均から「どれだけ離れているか」を測り、離れ具合をまとめて1つの数にしたもの。みんな似た身長なら小さく、バラバラなら大きくなります。

記憶フック分散といえば偏差の2乗を平均したばらつき

標準偏差

分散の正の平方根で、元データと同じ単位で表すばらつきの指標。

標準偏差は、分散の平方根をとった値で、データのばらつきの大きさを表します。分散は2乗のせいで単位が元データと異なりますが、平方根に戻すことで元のデータと同じ単位になり、ばらつきを直感的に解釈できるのが利点です。 値が小さいほどデータが平均の近くに集まり、大きいほど散らばっています。応用数学の中でも頻出で、「分散→平方根→標準偏差」という導出の流れと、標準偏差が偏差値の計算にも使われることを押さえておきましょう。

たとえテストの点が「平均からおおよそ何点くらい上下にばらつくか」を、点数と同じ単位で示した目安。小さければ団子状態、大きければ点差が開いた状態です。

記憶フック標準偏差といえば分散の平方根で表すばらつき

各データの偏差(値-平均)

偏差を2乗して平均=分散

正の平方根=標準偏差

偏差値

平均を50、標準偏差を10としたとき自分の値がどこに位置するかを示す指標。

偏差値は、集団の中での自分の相対的な位置を表す指標です。平均値を50、標準偏差1つ分を10として、自分の値が平均からどれだけ離れているかを変換します。平均と同じなら50、平均より標準偏差1つ分上なら60になります。 テストの難易度や満点が違っても同じ尺度で比較できるのが特徴です。試験では、偏差値が平均値と標準偏差から計算される応用的な指標であること、50が平均を意味することを押さえておきましょう。

たとえ点数そのものではなく「全体の中で自分がどのあたりか」を50を真ん中にした共通ものさしで示すもの。難しい試験でも易しい試験でも同じ尺度で順位感がつかめます。

記憶フック偏差値といえば平均50・標準偏差10で位置を示す指標

平均値

偏差値=平均50・標準偏差10に変換

標準偏差

集団内での相対位置

まとめ

要点

  • 代表値はデータの中心を表し、平均値(合計÷個数)・中央値(=メジアン、順に並べた真ん中)・最頻値(=モード、最も多い値)の3つがある。
  • 平均値は全データを使うため外れ値に弱く、中央値は順位で決まるため外れ値に強い、という使い分けが要点。
  • 中央値=メジアン、最頻値=モードという和名・英名の対応を覚えておく。
  • 散布度はばらつきを表し、分散(偏差の2乗の平均)の正の平方根が標準偏差で、標準偏差は元データと同じ単位になる。
  • 偏差値は平均値と標準偏差から計算され、平均を50・標準偏差1つ分を10として集団内の相対位置を示す。

記憶フック一覧

  • 平均値: 平均値といえば合計÷個数で求める代表値
  • 中央値: 中央値といえば順に並べた真ん中の値
  • メジアン: メジアンといえば中央値の英語名
  • 最頻値: 最頻値といえば最も多く現れる値
  • モード: モードといえば最頻値の英語名
  • 分散: 分散といえば偏差の2乗を平均したばらつき
  • 標準偏差: 標準偏差といえば分散の平方根で表すばらつき
  • 偏差値: 偏差値といえば平均50・標準偏差10で位置を示す指標

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。