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仮想化の基本と方式

標準約 18 分システムの構成

概要

このユニットでは、1台の物理的なコンピュータの資源を論理的に分割・統合して扱う「仮想化」の考え方と、それを実現する3つの方式(ホスト型・ハイパーバイザー型・コンテナ型)、そして生み出される実体である仮想マシン(VM)を学びます。クラウドや効率的な資源運用の土台となる重要概念で、試験では方式の違いが頻出します。

用語6

仮想化

物理的な資源を論理的に分割・統合し、実体と異なる構成に見せかける技術。

仮想化とは、CPU・メモリ・ストレージといった物理資源をソフトウェアで抽象化し、1台を複数台に見せたり、複数台を1台に見せたりする技術です。これにより、サーバの台数を減らしつつ用途ごとに環境を分けられ、資源の利用効率が大きく高まります。 試験では、仮想化の目的(資源の有効活用・コスト削減・環境の独立性)と、後述の3方式の違いがよく問われます。物理マシン1台に複数の独立した環境を同居させられる点が、集約や柔軟な運用につながる核心です。

たとえ1つの大きな部屋を間仕切りで複数の個室に分けるイメージです。壁(ソフトウェア)で区切れば、1部屋でも複数人がそれぞれ独立して使え、空間を無駄なく活用できます。逆に、複数の部屋の壁を取り払って1つの大部屋として使うように、複数の資源を束ねて1つに見せる『統合』も仮想化に含まれます。

記憶フック仮想化といえば1台を複数に(複数を1台にも)見せる資源の分割・統合

物理サーバ(1台)

仮想化

仮想環境1

仮想環境2

仮想環境3

ホスト型

OS上に仮想化ソフトを載せて仮想環境を動かす仮想化方式。

ホスト型は、既存のOS(ホストOS)の上に仮想化ソフトウェアをインストールし、その上で仮想マシンを動かす方式です。普段使っているPCにアプリを1つ追加する感覚で導入でき、最も手軽で分かりやすいのが特徴です。 試験では、ハイパーバイザー型との対比が問われます。ホスト型はホストOSを経由する分だけ処理に余分なオーバーヘッドが生じ、性能面では不利になりがちです。手軽さと引き換えに効率が落ちる、と覚えておくとよいでしょう。

たとえ母屋(ホストOS)の中に簡易テントを張って住むイメージです。すぐに張れて手軽ですが、母屋を通る分だけ移動に手間がかかります。

記憶フックホスト型といえばOSの上に仮想化ソフトを載せる手軽な方式

ハイパーバイザー型

ハードウェア上に直接仮想化基盤を載せて仮想環境を動かす方式。

ハイパーバイザー型は、ホストOSを介さず、ハードウェア上に直接「ハイパーバイザー」という仮想化専用の制御ソフトを置く方式です。各仮想マシンはハイパーバイザーが直接管理するため、ホストOSのオーバーヘッドがなく、処理効率が高くなります。 試験では、ホスト型との性能差が頻出ポイントです。余分なOS層を挟まない分だけ高速で、サーバ仮想化の主流方式として大規模な環境で広く使われている点を押さえましょう。

たとえ土地の上に直接、複数戸の集合住宅を建てるイメージです。母屋を介さず直に建てるので、各戸の出入りが速く効率的です。

記憶フックハイパーバイザー型といえばハードに直接載せて高効率

コンテナ型

OSのカーネルを共有して軽量な実行環境を分離する仮想化方式。

コンテナ型は、1つのOSのカーネルを複数の環境(コンテナ)で共有しながら、アプリの実行環境だけを分離する方式です。仮想マシンのようにOSをまるごと積まないため、起動が速く、消費する資源も少ない軽量さが最大の特徴です。 試験では、ホスト型・ハイパーバイザー型が仮想マシン単位でOSを持つのに対し、コンテナ型はOS(カーネル)を共有して軽量である、という違いが問われます。軽量・高速・省資源という3点で覚えると区別しやすくなります。

たとえ1つの建物の共用設備(カーネル)を皆で使いつつ、各自の作業ブースだけを仕切るシェアオフィスのイメージ。OSを丸ごと持たないので身軽です。

記憶フックコンテナ型といえばOSカーネル共有で軽量・高速

ホスト型: OS上にソフト

効率: 低

ハイパーバイザー型: ハードに直接

効率: 高

コンテナ型: カーネル共有

効率: 最高(軽量)

VM

仮想化で作られる仮想的なコンピュータ「仮想マシン」の略称。

VMは Virtual Machine の略で、仮想化技術によってソフトウェア的に作り出された仮想的なコンピュータを指します。物理的な1台のマシンの上に、それぞれ独立したOSとアプリを持つVMを複数動作させることができます。 試験では、VM=仮想マシンであるという用語対応がそのまま問われることがあります。VMは物理マシンと同じように振る舞いますが実体はソフトウェアであり、コピーや移動が容易な点も特徴として押さえておきましょう。

たとえゲーム機の中に「もう一台の仮想のゲーム機」を作るようなものです。見た目も操作も本物そっくりですが、中身はソフトウェアで作られた仮想の機械です。

記憶フックVMといえば仮想マシン(Virtual Machine)の略

仮想マシン

仮想化により物理マシン上に作られた、独立して動く仮想のコンピュータ。

仮想マシンは、仮想化技術によって作り出される仮想のコンピュータの正式名称で、VMと同じものを指します。1台の物理サーバ上に複数の仮想マシンを作り、それぞれに別々のOSをインストールして独立した1台のコンピュータのように使えます。 試験では、VMとの用語対応に加え、各仮想マシンが独立性を持つ点が問われます。ある仮想マシンの障害が他に波及しにくく、用途ごとに環境を分けられるため、サーバ集約やテスト環境の構築に広く活用されています。

たとえ1棟のマンションの中の独立した各部屋のようなものです。建物(物理サーバ)は1つでも、部屋ごとに別々の住人(OS)が独立して暮らせます。

記憶フック仮想マシンといえば物理1台上で動く独立した仮想のPC

まとめ

要点

  • 仮想化は物理資源を論理的に分割・統合し、1台を複数に(または複数を1台に)見せる技術で、資源の有効活用とコスト削減が目的。
  • 実現方式は3種類。ホスト型(OS上にソフト)→ハイパーバイザー型(ハードに直接で高効率)→コンテナ型(カーネル共有で軽量)の順に効率・軽量さが高まる。
  • コンテナ型はOSをまるごと持たずカーネルを共有するため、起動が速く省資源で、他方式と明確に区別される。
  • VMは仮想マシン(Virtual Machine)の略で、同じ概念を指す。
  • 仮想マシンは物理1台上で独立して動く仮想のコンピュータで、障害が波及しにくくサーバ集約に役立つ。

記憶フック一覧

  • 仮想化: 仮想化といえば1台を複数に見せる資源の分割・統合
  • ホスト型: ホスト型といえばOSの上に仮想化ソフトを載せる手軽な方式
  • ハイパーバイザー型: ハイパーバイザー型といえばハードに直接載せて高効率
  • コンテナ型: コンテナ型といえばOSカーネル共有で軽量・高速
  • VM: VMといえば仮想マシン(Virtual Machine)の略
  • 仮想マシン: 仮想マシンといえば物理1台上で動く独立した仮想のPC

関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。