← 教科書一覧へ静止画のデータ表現方式
低頻約 11 分マルチメディア技術
概要
静止画をコンピュータ内部でどう表すか、その根本方式を学ぶ単元です。画素の集まりで表すラスター(ビットマップ)方式と、図形を数式で表すベクター方式の二つを対比して理解します。次に学ぶ JPEG などの具体的なファイル形式の前提となる基礎で、両方式の長所・短所の違いが試験で問われます。
用語(3)
ラスターデータ
画像を小さな画素(ピクセル)の集合として、色情報の格子で表す方式。
ラスターデータは、画面を細かいマス目(画素)に分け、各マスの色を一つずつ記録して画像を表す方式です。写真のように色や濃淡が複雑な画像を正確に表現できます。
試験では、拡大すると画素が目立ってギザギザになり画質が落ちる点が問われます。また画素数(解像度)を増やすほど鮮明になりますが、データ量も大きくなります。JPEG や PNG などのファイル形式はこのラスター方式に基づきます。
たとえ方眼紙の一マスずつに色を塗って絵を作るようなもの。近くで見るとマス目が見え、拡大すると塗りの粒が荒く目立ちます。
記憶フックラスターデータといえば画素の集合で表す画像
ビットマップデータ
画素ごとの色情報を並べて画像を表す方式で、ラスターデータとほぼ同義。
ビットマップデータは、画素一つひとつの色をビットの並び(マップ)として記録する方式で、ラスターデータと実質的に同じ意味で使われます。試験ではこの「同義語」である点をまず押さえます。
写真などの自然画像に向く一方、拡大に弱くデータ量が大きくなる性質もラスターと共通です。BMP 形式はこの方式を素直に表したファイル形式の代表例です。
たとえマス目一つずつに「この色」と書いた色見本表を画像全体ぶん並べたようなもの。ラスターという呼び名の別名と覚えます。
記憶フックビットマップデータといえばラスターデータの別名
ベクターデータ
点・線・面などの図形を座標や数式で表し、画像を再現する方式。
ベクターデータは、画像を画素ではなく「始点と終点を結ぶ直線」「半径いくつの円」といった図形の数式・座標で表す方式です。ラスター/ビットマップとの対比が最重要ポイントです。
試験では、拡大・縮小しても数式から描き直すため画質が劣化せず、データ量も小さくなる利点が問われます。ただし写真のような複雑な濃淡表現は苦手で、図形・ロゴ・文字の輪郭などに向きます。
たとえ「中心からこの長さの円を描け」という指示書を持っておくようなもの。指示通りに描き直すので、どれだけ拡大してもなめらかな線になります。
記憶フックベクターデータといえば図形を数式で表し拡大しても劣化しない
まとめ
要点
- 静止画の表現方式は大きく、画素の集合で表すラスター方式と、図形を数式で表すベクター方式の二つに分かれる。
- ラスターデータとビットマップデータはほぼ同義で、写真など複雑な画像に向くが、拡大すると画質が劣化しデータ量も大きくなる。
- ベクターデータは拡大・縮小しても画質が劣化せずデータ量も小さいが、写真のような複雑な濃淡表現は苦手で、図形やロゴに向く。
- この表現方式の違いが、次に学ぶ JPEG・PNG・BMP などの具体的なファイル形式の前提となる。
記憶フック一覧
- ラスターデータ: ラスターデータといえば画素の集合で表す画像
- ビットマップデータ: ビットマップデータといえばラスターデータの別名
- ベクターデータ: ベクターデータといえば図形を数式で表し拡大しても劣化しない
関連の過去問演習は今後のアップデートで追加予定です。